「1年で看護師辞めるのってやばくね」という真面目なお悩みに対して、看護師をやめて悠々自適な生活(ニート)を過ごす私が、哲学的な回答を授けるページになります。
1年でナースを辞めるための情報
まずは3分でわかる「1年リタイアの事実」をお伝えします。
結論としてはやばくない
先に結論を申し上げると、1年(あるいは1日で)看護師を辞めたくなるのは自然なことだし、辞めたからといって人生が破綻するわけでもない、ということです。

むしろ、ミスマッチした環境の中で何年も我慢して働く方が浪費が激しいから注意です。これは揺るぎない事実。
結論が出たので、解決された方は、お暇なら当サイトの他の記事でもお楽しみください。
1年以内で辞めることが不利になる場合

よーし、やめよ!
と決意されたあなたの気持ちが揺らがなければいいのですが、一応、1年前後で仕事をやめると面倒になることだけは説明しておきます。
短期間で退職して面倒になること
- 雇用保険の適応が効かない可能性
- 無職の期間の生活費の確保がきつい
- 次に雇用された場合、必ず理由を聞かれる
- 辞める癖がつく(逃げ癖)
- 看護師以外の道を探すのは大変
全て克服してきた私だから「こんなの気にせんでもいいよ」と言えるのですが、辞めるかどうか真剣に悩んでいる方にとっては切実だと思います。
すぐ辞めても大丈夫な理由
では、(私は5年以上働きましたが)実際にやめた私が体験談をお伝えします。
雇用保険を使えば生活はまとも
まず、1年以内の場合は、雇用保険(失業保険)が受給できない可能性が高いです。
- 「自己都合」退職
- 退職前の2年間で雇用保険に加入している期間が12カ月未満
雇用保険で失業後に受給できると給料の7割くらいは収入が維持できるので当面は問題なく生活できます。ただ、3カ月間だけもらえない期間があるのでご注意を。

半年分くらいの生活費は確保
いつ、次の職場で働くか、で決まってきますが、何も考えてない場合は半年分くらいの生活費は確保しておくことをお勧めします。
前述の通り、雇用保険受給資格があっても、自己都合で退職する場合は3カ月「無」になる期間があります。その後の生活を考えても、半年分くらいの生活費は確保しておきましょう。
就職活動はポイントを絞れる

どうして前の職場を辞めたのか
転職する際には必ず聞かれます。素直に「つらかったから」と答えてもいいのですが、華々しい気持ちで転職する為にも、転職理由はカッコよく答えられるようにしておきましょう。

逆に、新卒での採用と違い、転職の場合は面接官が評価するポイントは決まっています。対策がとりやすいとも言えるので、準備さえすればラクっちゃラク。
早期離脱の転職でのポイント
- ネガティブな理由はポジティブに変換する
- 人間関係などは理由に出さない
- 前の職場を悪く言わない
- 成長できたポイントを話す
基本的に、面接官も愚痴を聞きたいわけではないので、自分が転職する理由に関しては即答できるように煮詰めておきましょう。
詳細はまた記事にします。
逃げ癖を悪く考えない
一度、仕事を辞めるという経験をすると、別の職場で同じような状態になった時に「辞める」行動のハードルが下がります。そして、「もう同じ失敗はしたくない」と仕事をするハードルが上がります。

私は、これで一時期仕事が長く続かなくなった経験があります。
あとで「辞めるに値する理由」を検討していきますが、とりあえず「辞め癖」は意外と手強いということだけは把握しておいてください。
逃げられるのはいいこと
ただ、「よくない環境から離れる」行動が取れるのは、ものすごく良いことです。
経営側からすると「すぐに辞められると困る」ので、あの手この手で居残ってもらうように画策します。場合によっては、師長からプレッシャーをかけさせるなど、あなたにとって負担となるようなアプローチをかけてくることもあります。
ですが、あなたが辞めたい環境は、おそらく他の人にとっても居づらい環境である可能性が高いです。多くの方は「次を探す方が大変」など、理由をつけて行動しないことを考えますが、辞めるアクションが取れるというのは間違いなくあなたの強みです。

そして、居残った方が大変な思いをするから、逃げられるうちに逃げた方が大体の場合は得です。
看護師以外の選択肢が増えている
辞めたい理由によりますが、「看護師あってないわぁ」という方にも、転職は有利に働くことが多いです。何年働いて辞めようが、看護師資格はなくなりません。看護師資格を活用した生き方は無限大ですので、胸を張って辞められる状況なら辞めた方が得策です。

私はニートライターとして、家にこもってまったり生活していますが、これといって不便に感じることもなく生活できてますよ!
ライターじゃなくても、今は看護師の資格・経験が生かせる仕事はたくさんあります。むしろ「自分の得意」を探す方が大変だと思うので、その辺りが決まってから「これがやりたい!」というポジティブな気持ちでやめられるのが一番だとは思いますけどね。
やめたくなった理由を考える
本当は先に申し上げるべきでしたが、「辞めたい理由」はしっかりと考えた方がいいと思います。

というのも、どうして辞めたかを把握しておかないと、結局、同じことを繰り返すことになるからです。
自己分析と自社分析
まず、辞める理由と向き合う際にしなければいけないことは、「どうして辞めるたいのか」「自分がやめたくなった理由はなんなのか」という「自分」の情報と、周囲の環境が自分の合わなかったのかという「病院(会社)」の要因を整理することです。
辞めたい自分を分析する(自己分析)
退職する場合の自己分析で大事なのは以下のポイントになります。
- 自分がやりたいことは何なのか
- 自分の好きなことは何なのか
- 自分が「どうしてもできないこと」は何なのか
- 苦手だけど「我慢はできる」ことは何なのか
言い換えれば、自分の長所や短所は何なのか、ということになるのですが、実際に社会人として生活してきたことで見えてきた部分もあると思います。

私の場合は、「看護師としての業務」は嫌いじゃなかったけど、ADHDとしての特性が事故につながりやすく、HSP気質で気疲れが多い、ということに気付きました。その為、今は対人関係でのストレス面を軽減しつつ、患者さんの役に立つような情報を発信するというライターという仕事を選んだわけです。
辞めたい自分の分析例
例えば、以下のような感じで要点を抜き出していきます。
- 人に役立つことは好き
- 文章を書くことが好き
- 看護業務は嫌いではない(我慢できる)
- ナースルームでの気苦労がしんどい(どうしてもできない)
- 雑務の不平等さが我慢できない
- 成長する子供と生活できない

看護師である以上、時間は不規則になるし、ストレスも溜まって子供に当たっちゃう。。。元々やりたかったライターという仕事が、今の生活にベストマッチしてたって気づいたね!
こんな感じで分類していくと、次の仕事を探す際の指標になります。
将来像を描く
また、転職の際には、「5年後、10年後の自分」の理想像を描いた上で、その道筋に乗るようにキャリアアップしていく、という手もあります。
理想像を描く(例)
- 5年以内に「自分の興味がある分野」を見つける
- そのためには「様々な環境にチャレンジする」を実践する
- 環境の変化に耐えられるメンタルを作る
- 5〜10年で自分の分野を極める
- 認定・専門看護の資格を取得する
- 無理な生活はしない
- 収入は少し増やしたい・副業したい
なんて感じでいいと思います。まずは思いついたところから、「これをするためには、これができるといいな」という感じで具体化していければいいですね。
客観的な指標を用いる
私は無職の時に、適職を探すために「適性検査」を受けたり、ADHDの診断のために知能検査を受けたりしました。「自分のやりたい」だけではなく、客観的な情報を得ることで自分と向き合う別の視点が作れるのでお勧めです。

すぐに辞める理由がちゃんとしてれば復帰は問題ない
今はまだ時代の名残で「すぐにやめるような奴は信用ならない」なんて価値観を持っている経営者もいることでしょう。しかし、転職行動自体は行動力があると評価されるべきポイントです。

ただやめるのではなく、ビジョンさえしっかりしていれば、まともな職場であればちゃんと採用されますよ

くだらない価値観に縛られている職場は、むしろ採用されない方がいいしね
自分の環境を見直す(職場分析)
自分を見つめ直した後は、自分が働いていた環境(病院・職場)についても考えていきます。
環境を作り上げる要因は様々です。
- 職場内のスタッフの人間関係
- 自分の苦手な仕事が多い
- 自分の仕事が評価されない
- 働きにくい労働条件
- 無益な雑務が多い
人間関係がつらかった場合
厄介なのが、「嫌な先輩がいて」というものですね。職場を変えることで先輩はいない環境にはなりますが、「人間関係」で仕事を辞めても解決しないパターンもあります。
看護師はパーソナリティの偏りが激しい
これは統計的なデータをとっているわけではないので眉唾で聞いていただきたいのですが、看護師にはかなり強めのパーソナリティ(性格・人格)を持った方が多いです。

厳しい職場を生き抜くために体得された特性なのか、看護師になろうとする強い意志を持っていた人が先天的に持ち合わせている気質なのかは分かりませんが、とにかく看護師は気が強いです。
なので、職場を変えたところで、いつかは必ず「他人を攻撃するタイプ」のスタッフに出会します。
仮に、雰囲気の良さそうな職場に入ることができても、配置換えはどこの病院でも行いますし、クリニックだって気が抜けません。パーソナリティ特性を持った人は、人間関係の主導権を握る技術に長けているので、いつの間にか侵食しては、あなたのような弱い人間を見つけると必ず攻撃してきます。

だから、せっかく転職しても、いつかは「嫌な先輩=一緒に働きたくない人」とは対決することになります。

私も、病棟の雰囲気は大好きでしたが、師長が持ち回りで交代していく以上、いつかは嫌な環境になると思いました。自分なりに働きやすい環境・雰囲気を作るようにしてはいましたが、正直いたちごっこなんですよね。。。
大事なのは上手に躱す力(かわす)
こどもたちにいじめをやめるように伝えている大人たちが積極的にいじめを行うのが人間社会です。社会人のいじめもクローズアップされ、いじめが悪いことだと認識が深まっても、やる人はやります。

まぁ、女性社会みてるとマウントの取り合いがエンドレスに続いているわけだから、いじめなんてのはなくなるわけがないんだよね。

男も自分のプライドを傷つけないために子供っぽい嫌がらせするから、大概だけどね
なので、いじめをなくすことは諦めて、いじめとの付き合い方を考える必要があるわけです。
我々のようなクソ忙しい職場の場合は、特に仕事の押しつけあいが頻繁に起きて、簡単に人間関係が破綻します。

暇なら暇で対象の粗探しに尽力する輩ですけども
そういったわけで、人間関係を回避するための転職は、その場しのぎにしかならない、ということだけは覚えておいてください。
働く環境を考える
話が大幅に脱線しましたが、人間関係以外にも、「働く環境」について考える要点は以下の通りです。
- サービス残業はないか
- 環境は労働者のために変改しているか
- 時代遅れの価値観を残していないか
- 労働は平等か
- 適性に評価されるシステムがあるか
- スキルアップできるか
あげたらキリはありませんが、この辺りは自分で変えようとしても変えるのが難しいので、職場を変えた方が手っ取り早いです。
働きにくい環境は悪循環する
スタッフが働きやすいように職場環境を整えているところは、優秀なスタッフが残るので自分も仕事がしやすい、といういいサイクルが生まれます。
逆に言えば、働く環境が悪いところは、新人とお局の濃度が高まります。教育は時間がかかるがコスパが悪く、しかも育ったところでいいスタッフほど抜けていくので、「そこでしか働けない」スタッフがいるわけです。

お局さんは、新人に仕事を回して自分は仕事せず、かつ適度に人間関係を荒らしてはストレス発散するので、自分にとっては環境がいいから居座るわけね。
辞めたい自分を責めないこと
最後に、これだけは申し上げておきたいのですが、真面目な方ほど「辞めたくなる自分が悪いのではないか」と責めてしまいがち。そんなことはないよ、ってことをお話しして〆ます。
ミスマッチは当然起こる
看護学生の時に、真面目なあなたのことですから、「職業体験」とかで病院見学とかされたかもしれません。ですが、どれだけ病院を回ろうと、ミスマッチは起こります。

自分が「働く」という状況も把握できていないのに、自分にとって最適な職場なんてわかりっこないよね。

しかも、実際にやることは見学くらいなもんだから、職場の本質なんて物は見えてこないよね
私は大学生の時にOB訪問とかクソ面倒でやりませんでしたが、実際にその病院で働いている人から生の情報を聞くことも大切です。ただ、その場合にも、情報には語り手のフィルターがあることを忘れてはいけません。

話している人の嫌なことが、必ずしも自分が嫌なこととは限らないし、その人だから耐えられていることもあるし。

嫌な話ばっかり聞くと、気持ちが萎えちゃうしね。病院の話なんて、大体愚痴ばっかりだし。
自分の行動は変えられるけど感情は変えられない
仕事を辞めるのは、思ったよりも簡単です。最初に「仕事を辞める」と伝えるハードルが異様に高いだけで、言ってしまえばとんとん拍子で退職できます。

私のように「有給消化させろ」なんて運動しない限りは、ね。

面倒だったら、退職代行もありますし、代行サービス使うと有給も消化できるのでお勧めっちゃお勧めです。
ただ、どれだけ行動で環境を変えても、自分のつらい感情は変えることはできません。我慢し続ける人生よりも、未来に向かってチャレンジできる行動が取れることが大事です。
辞めないために行動を変える、という手も
私は転職サイトに誘導してアフィリエイトで稼ぐ、という手法はあまり考えていないので「辞めない手段」も少しだけお伝えしておきます。


人間関係を変えてみる
人間関係でやめたい場合は、「辞める」つもりで関係性に変化をつけてみる、というのも一つの手です。
コミュニケーションの練習台に相手を仕立て上げ、あえて自分から挨拶してみたり、変化球で相手からの頼まれごとを断ってみたり、試せるうちに試しておくのが上級テクニックです。
不用意に相手(あなた)を悪くいうような人は、大体キャパシティの小さい人間です。そんな方に振り回されるよりも、逆に相手を掌で転がせるようになってこそ、一人前の看護師です。
自分が悪い部分も認める
大事なことですが、自分にも悪いところがないか見直すというのも辞める前にやっておきましょう。
どうしたら働きやすくなるのか、などをアセスメントできると、少なくとも次の職場では同じ目には合わないようになります。
相手の価値観を知る
新人の場合は、先輩たちは意図的に自分たちの環境に馴染ませようと様々な試練を用意していることもあります。それが時代錯誤で「いじめ」のように感じるかもしれませんが、本当に悪気なくやってる場合もあります。(なんだったら善意でやってることも)

ベテラン看護師が「あれやって」と言うのは、何ができないか把握するためのお題みたいなもん。それを新人が「先輩、自分でやればいいのに」と愚痴ってきたときは、それは違うんだぞって説明したけどね。

他の世代の人間を理解するのは大変だけど、相手に悪意がないとわかれば居心地が変わったりもするしね。
もう少し頑張るべきかの線引き
上司とのコミュニケーションがうまくとれるようになると、多少は居心地の良さは変わって、自然と仕事もうまくいくように好転することが多いです。

ただ、あなたがもし、無理をしている感じがあれば、それは今後ずーっと続きます。こんなもんだよな、仕事だもんな、と自分を騙して仕事を続けることはできますが、違和感は残ります。というか、残りました。
なので、私が胸を張って「あなたは今の仕事を辞めたほうがいいですよ」と言えるポイントは以下の通りです。
- 環境には適応した感じがある
- 一通りの仕事はこなせるようになった
- 今の仕事の「やりがい」と言える部分も見えてきた
- だけどなんだかつらい感じがする
新人でつらいのは当たり前
環境に適応できていないだけで仕事を変えるのは、また新しい環境に馴染む手間が増えるだけとも考えられます。
「3年は頑張ってみよう」というのは、3年やってみると楽しい部分が見えてくるってもんです。
ただ、何度も言った通り、つらいもんはつらいのも事実。

仕事はできるのにつらい、は職場を変える転機だね
新人に余計な負担を与えないのが、先輩の務め
最後に戒めとして、いるだけでつらい新人に、余計なプレッシャーをかけるような真似をするのだけはやめましょう。
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