
皆さんは、STEM教育ご存知ですか? これだけ話題になっているんですから、当然、知っているどころか対策も立てていますよね?
プログラミングトイで遊ぼうと思っていたら、チラチラとSTEM教育なる単語が躍り出てきました。私は何にも知りませんでした。

知らない言葉があるとムズムズしちゃうので、これからの子育てに少しでも役立つかもしれないと思い、調べてみました。

STEM教育とは
今、話題になっているSTEM教育についてのざっくりとした情報です。
言葉の意味を知る
STEM教育(ステムきょういく)とは、”Science, Technology, Engineering and Mathematics” すなわち科学・技術・工学・数学の教育分野を総称する語である。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/STEM教育
各教育分野の頭文字をとって組み合わせたのがSTEM教育ということです。
- S:Science
- T:Technology
- E:Engineering
- M:Mathematics
日本のSTEM教育は、世界と比較しても遅れをとっていると評されがちですが、一見すると「日本の得意分野」のようにも見えます。
STEMと似た言葉を使い分ける
STEMの発祥は1990年代、時代が経つにつれて「あれもこれも」と様々な要素を足したり書き換えたりしているうちに、派生語がめっちゃ増えました。
STEAMとの違い

個人的にSTEAMといえばSteamのゲームプラットフォームのことですが、ほとんどの方は興味がないと思うので割愛。
STEAMは、Artsを足したもので、芸術・教養(リベラルアーツ)といった意味合いを加えた、これからの時代の教育方針です。
STEAM教育では、生徒児童の数学的、科学的な基礎を育成しながら、彼らが批判的に考え(批判的思考)、技術や工学を応用して、想像的・創造的なアプローチで、現実社会に存在する問題に取り組むように指導する。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/STEAM%E6%95%99%E8%82%B2

STEMという専門分野を統合して、実社会に生かす手法を創造できるような教育が必要、ということですね。
派生は止まらない

さらにR(Robotics)を足したストリームなるものも登場していますね。

eSTEMで、Environmentalを加えて「環境」にも視野を広げたものもあります。

こうなってくると、「うまく言えたもん勝ち」みたいな感じでどんどん増えていきそうだね。教育方針なのに、カジキリがぶれそう。

同分野に「女性参画」を促す、GEMSなるものも登場していますしね。
様々な教育法に重なる
そもそも、これからの教育は「自主性」を重んじて、自分からどんどん勉強できることが求められています。

コロナの自宅待機中、勉強できる子は自分からいろいろな講義や文献を漁ったりしていたけど、家でゲームばかりしている子もいて、教育格差が広がった、なんて認識も生まれたよね。
私が書いたモンテッソーリ教育の記事は完全なる眉唾妄想記事ですが、最後にはいいことも書いているのでチェックしてみ、、、なくてもいいです。

STEM教育を取り入れる手法
取り入れるというよりは、検索で得た知識のほとんどが「アフィリエイト」か「自社広告」なので、こんな情報まで拾ってきてしまうのである。
流行りのプログラミングスクール
そもそものSTEMの狙いに、子供が自分で創造して、自分のための勉強をするみたいな自主性(アクティブラーニング)を育むことも含まれています。自主性がどこまであるのかはさておき、日本ではプログラミングスクールが流行り始めています。

日本人は、とにかく塾が好きね。

何かさせてないと乗り遅れるというか、焦ってしまうみたいなところはあるよね。
プログラミング特化系
モノづくり複合系
科学実験教室系
ほとんどが広告だと思うので、スクールの優劣や実態はあまり把握しようと思いませんでしたが、とにかく、乱立にふさわしい勢いで増えています。
どんな人が先生・講師になるのか
ふと、気になったのが、こんなに乱立し始めて「ちゃんとした講師がそんなにいるのか」ということです。
プログラミングスクールの講師に必要な資格
実際のところ、採用に資格を条件にするところは少なく、あったらいいなというのがほとんど。

子供に教えるプログラミングなので、公文の先生に近いというか、教材は豊富なので、それをいかに子供と向き合って教える(楽しませる)ことができるか、というのが大事なようです。
教育関連の資格
- 高等学校教諭普通免許状
- 中学校教諭普通免許状
- 小学校教諭普通免許状
- 幼稚園教諭普通免許状
- 特別支援学校教諭
- 学校図書館司書教諭
- チャイルドマインダー
- 職業訓練指導員
プログラミング関連資格
- Oracle認定Java資格
- PHP技術者認定試験
- Ruby技術者認定試験
- Python3エンジニア認定試験
- C言語プログラミング能力認定試験
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
手っ取り早いのはオーナーになること
ちなみに、先に紹介したような大きめのプログラミングスクールだと、ほとんどがフランチャイズ展開なので、言い換えると採用されてプログラミング講師になるより圧倒的に楽だし儲かります。

プログラミング教室なら、教室自体はそれほど大きくなくてもいいのと、とりあえずパソコンさえあればいいというのが敷居が低く人気があるようです。
既に母体に塾などあれば併設も可能、小規模でもこどもの多い住宅地なら採算が取れるのも嬉しいところです。
STEM系スクールは通わせるべき?

こどもがやりたいといえば、私もお勧めしたいところですけどね。

でも、実際問題、学校の先生もきちんと教えられるか自信がないという分野だし、塾というか、専門の人が教えてくれるところは必要かもね。
プログラミングスクールの講師も、実際のところどれくらいプロとしてプログラミングと児童の教育ができるのかは見極めが難しいところです。
ただ、これらの人材・教材と教育方法の全てが、これから急成長していくことは間違いないと思います。
いつから始めるべきか
こればかりは、「こどもの興味が育った時」としか言いようがないですし、人によってはいっそ必要ないのかもしれません。
ただ、早期にアクションを起こすなら、幼児期・幼稚園からプログラミング要素のあるおもちゃなどで遊ばせるケースはあるようです。

小学校の授業は、どう変わるのか
学校の指導要項(手引き)では、「プログラミング」という科目を追加するわけではなく、各教科の中に取り入れるのが当面のプログラミング教育の考え方のようです。
- プログラミングを通して、正多角形の意味を基に正多角形をかく場面(算数 第5学年)
- 身の回りには電気の性質や働きを利用した道具があること等をプログラミングを通して学習する場面(理科 第6学年)
- 様々なリズム・パターンを組み合わせて音楽をつくることをプログラミングを通して学習する場面(音楽 第3学年~第6学年)
- 都道府県の特徴を組み合わせて47都道府県を見付けるプログラムの活用を通して、その名称と位置を学習する場面(社会 第4学年)
- 自動炊飯器に組み込まれているプログラムを考える活動を通して、炊飯について学習する場面(家庭 第6学年)
こんな感じで例示されていましたが、あくまでも想定で実際に単元として組み込まれるのはごく一部のようです。

読んでる分には面白いんだけど、やっつけ感もあるというか。。。
ブロガー的な意見を申せば、Googleの検索アルゴリズムあたりを割り出してもらえると嬉しいです。
幼稚園で行うプログラミング教育
うちの保育園では聞きませんが、流石、検索すればちゃんとプログラミングを取り入れる幼稚園が出てきます。

5歳くらいから、ビジュアルプログラミングのおもちゃ・アプリを使わせてみるところはあるようですね。

STEMとかかっこいいこと言って、タブレットで遊ばせて親が喜ぶなら楽なもんだよね。
STEM教育で求められる人材
どんな人になりたいのか、ということですが、そんなものは子供の個性次第です。ですが、あえてSTEM教育に求められる人材を考えて、将来の需要と供給を予測していこうと思います。
ジェネラリスト
いくつかのサイトでは「ジェネラリスト」が求められていると予測しています。
ジェネラリストは、ざっくり言えば総合職みたいなもの。知識・スキルとしては、広く浅くとなりますが、あらゆる分野を飛び越えて、問題解決のための方法を導き出すような人のことです。

ん? 日本人にはそんなイメージあるけども。

STEM教育=理系人材においてはスペシャリストが多かった、という見方が一般的なようです。

確かに、理系は大学院まで行く人が多かったし、すぐに研究なんかはじめてたね。その割に就活で苦労して、一方の文系は遊んで就活も総合職を小器用に決めていくイメージ。

つまり、採用する企業側が、これまではスペシャリストを求めていなかったということでは?

というよりも、ドメスティックな競走においては、研究分野に力を入れるよりも、それなりのものをそれなりに売れれば良かったわけで、扱いやすい人材ならそれで良かったという節も。

ただ働くだけなら、世間をよく知らん若い人材の方が、長く従順に使えるわけで。

世界レベルでの競争になった途端に、実際に使える人材は不足していた、というわけですね。
STEM領域の知識を実社会に活用できる
話はそれましたが、STEM教育では、STEM領域の分野にも精通し、かつその知識を使って「何ができるか」を発想し、指揮が取れる人材を育成したいという狙いがあるようです。

プログラミング教育では、全員がコードライティングができることが目標ではなく、論理的思考を育み、これからの技術で何ができるようになるかを考えられる想像力を養う、という目標だとわかりがいいですね。
そもそも、どう社会は変革していくのか
わかりやすいのが「AIが仕事を奪う」という話題。私自身が別サイトで、看護師のAI活用について論じていることもあり、この話題にはもう辟易としているところでもありますが、簡単に説明します。

まず、AIの登場によって、ほぼすべての業種に多かれ少なかれ、影響があります。
完全に仕事がなくなる分野
完全に仕事がなくなるという点では、例えば自動運転が問題なく実用に乗り出せば多くのドライバーが職を失うことになります。
自動翻訳で翻訳・通訳も不要になり、事務職はソフトに代替、電話番だってコミュニケーションソフトが取り次いで自動でスケジューリングしてくれます。
AIと看護師
私の職業である「看護師」についても、AIに奪われることがあるのかどうか調べてみましたので、こちらの記事もチェックしてみてください。

必要数が大幅に削減できる分野
今ほど人が必要なくなる業種もあります。
確定申告もソフトウェアとマイナンバーの普及で、口座とも連携するようになれば税理士の仕事は大幅になくなっていきます。
スーパー・コンビニだって、AIが品出し管理してレジもセルフ化してしまえば、管理者一人でどうにでもなるようになるでしょう。
業務内容が変わる
仕事の内容が変わる業種も増えてくると思います。例えば、公務員が事務系の仕事から解放されても、「人数が要らなくなったからクビね」とはなりづらいところ。
これからは、まちづくりなどのクリエイティブな部分にもっと多くの人材が置かれるようになったり、AI活用と人間との調整役みたいな役割どころにおかれるようになるかもしれません。

「市民の愚痴を聞く」とかが、公式の業務内容に変わるかも。コミュニケーション・ホスピタリティ系は必要とされるからね。
影響がない分野なんてない
少しくらい、自分の身を削って医療職の話もしておきます。
医療職も危ない
医療職だって笑ってはいられません。
AIの恐ろしさは、研究を倍速化させるところにあり、新薬開発が劇的に進むことになります。
権利関係の手続きだってデータベース化してAI側で調整がつくようになれば、開発した翌日には臨床実験、実験数もこれまでよりもずっと少なく成果として認証されて、さらに次の日には治療に導入されている、なんて未来もあり得ます。

薬で治せれば入院患者が減り、在宅治療が進めば病院も減る。看護師も半分以下には減らせそうですね。
というわけで、影響がないという未来はないのですが、問題は、それが「いつの未来」なのかはわからないことです。
AI稼働のためのマンパワーが急増
AIの学習には、尋常じゃないデータが必要になって、それをAIの勉強に使えるようにするためには、まだまだ人間の力が不可欠というわけで。逆に、マンパワーを必要とする業種がここ数年で増える可能性もあります。
時代の変化に対応できる人材こそ、STEM教育の目標
STEMから話が逸れてしまいましたが、一つ言えることは、今は重要な過渡期にあり、変革の最中であり、需要も供給も大きく変化しているということ。
だから、STEM教育で知識を統合する
各国が躍起になってSTEM教育に取り組むのは、この重大な過渡期の中で、変化に耐えうる、むしろ活用していく人材育成が急務だからです。

場合によっては、どこかの国が利益総取り、なんて事態になってもおかしくないしね。どこか、というかGAFAMあたりなんだろうけど。

そのGAFAMも、新技術でどんでん返しされる可能性もあるから、嫌な芽は早めに詰むか自分のところで囲い込むなど対策に余念がないようですし。
どこが勝つとかは、正直予測のつきづらいところで、対策の取り方も難しいところですが、時代の流れに対応するためにはそれ相応の努力が必要ということに変わりはないようです。
STEM教育で目指すべき人物像
だらだら好き勝手なことを書きましたが、つまりこんな人材育成を目指しています。
- 分野を超えて活躍できる人
- 既成概念・専門知識に囚われず柔軟な発想ができる人
- 人間だけではなく、ロボットとも論理的に会話ができる人
- 変化する価値を見直し、修正し、創造できる人
とりあえず言えることは、9割の大人は既に脱落していそうってことと、その9割の大人が行うであろうSTEM教育に、これからの未来がかかっているということですね。
STEM教育の国内・国外の動向
なんだか、話が大きくなりすぎて本来の記事から逸脱していて震えているのですが、せっかくなので手に入れた情報を垂れ流しにしておくことにします。
世界の取り組み
やはり、先陣を切るのはアメリカのようですが、各国が凌ぎを削るSTEM競争が勃発しているようです。
アメリカ
オバマ大統領時代から本格化。国家戦力としてSTEM人材を育成する。2018年には今後5年間のSTEM教育戦略計画「成功のための進路の提示 ~米国のSTEM教育戦略~(Charting A Course for Success:America’s Strategy for STEM Education)」を発表。
High Tech High
アメリカの学校。ライフスキルの育成も。
シンガポール
政府直属のシンガポールサイエンスセンターが牽引。
中国
2018年からプログラミング教育が本格必修化。Makeblock社がmBotなどのプログラミングを学べる教材を制作。
インドネシア
STEM教育の発展は、地域の仲間の中での競争を追求する上でインドネシア政府が優先してきたものです。
http://www.gbgindonesia.com/directory/education/2016/universitas_prasetiya_mulya/452165921/ja/school_of_applied_stem_%28science%2C_technology%2C_engineering%2C_and_mathematics%29/show_product.php
STEM卒業生が急増。
カシオもインドネシアに乗り出す
カシオ計算機がインドネシア教育文化省とパートナーシップ契約を結ぶ。
日本でのSTEM教育の現状
とりあえず、ネット上で調べる限りでは「日本のSTEM教育、おっくれってる〜」というのが共通見解のようです。
日本の主なSTEM教育への取り組み
- 2020年の小学校プログラミング教育必修化
- 文部科学省によるスーパーサイエンスハイスクールの支援
- 国際科学技術コンテストや科学の甲子園の実施
- 中高生の科学研究実施活動推進プログラム次世代科学者育成プログラムなどの推進
取り組みとしては上記のようなものが実施・計画されているようですが、そもそも、何がどう遅れているのかもはっきりしない状態で、これがいいも悪いも評価しようがありません。
STEM教育に関する研究機関・協会・組織
- 日本STEM教育学会(学会系)
- STEM教育協会(mblock系)
- STEM教育研究センター(埼玉大学)
- http://stemquest.jp/
なぜ、似たような組織が乱立しているのかは、既に方針の足並みが揃っていないことのあらわれなのでしょうか。
ただ、組織団体自体はそれぞれ独自の規模のようで、目的も違うような気がするので深掘りはやめておきます。
学校などの取り組み
- 駒込学園:埼玉大学STEM教育研究センターと共同
- 東京学芸大こども未来研究所:ものづくりラボ「Codolabo STEMひろば」開催
- あいちSTEM教育推進事業:あいちSTEMハイスクール
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