フキハラ夫って何だ? 知らないうちにモラハラしている可能性

どうも、フキハラ夫です。基本的に不機嫌です。

先日、フキハラなる記事を見つけて「はいはい、メディアが少しでも目立とうと適当な言葉を作ってバズらせようって魂胆ね」と思って記事を読みました。

ぶっさん
ぶっさん

この記事でこの問題を取り上げると問題がこじれそうだな

問題点が散財しており、どうして掲載メディアはこの記事をOKにしたんだと疑問に思いつつ、Twitterの反応を洗うと、やはり議論もしっちゃかめっちゃか。根本的な問題解決になりそうにもなかったので他サイトの話題ながら共有しておこうと思います。

外では優しいのに家では不機嫌な夫。「フキハラ」には声をあげて、夫婦で話し合おう。

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フキハラ夫の問題点を整理する

まず、記事を読むにせよ読まないにせよ、フキハラ問題があるという意見が投稿されていました。

ぶっさん
ぶっさん

いや、フキハラって何よ、何でもかんでも問題にしないでよ

このように私は疑問に思ったので、自分のメディアで、自分なりの捉え方で問題を見つめていきたいと思います。

投稿ライターの立場を考える

まず、このライターさん(伊是名夏子の環境は一般的な環境とは異なるため、記事だけ読んで「なんだこいつ?」とならないようにしてほしい。私は思った、ごめんなさい。

ライタープロフィール

骨の弱い障害「骨形成不全症」で電動車いすを使用。身長100cm、体重20kgとコンパクト。右耳が聞こえない。6歳と4歳の子育てを、総勢15人のヘルパーやボランティアに支えながらこなす。 

https://www.huffingtonpost.jp/author/izena-natsuko/

骨形成不全症は難病指定されています。生活での支障は大きく、自分たちの生活環境と同じ状態で書かれた記事で読み取るとミスリードします。

障害でヘルパー利用されていることもプロフィールからわかります。さらに、ハフポスト内に日常の様子などもコラムにされているので、興味がある方はぜひご覧ください。

読者はどの視点で記事を読むべきか

おそらく、ライター側としては「妻の立場として、夫の態度で気をつけてもらいたいこと」というオピニオンで読んでもらいたいんだと思います。つまり、一般的な妻と夫の関係性への問題提起。記事内では自身の境遇に関する説明などはありませんし。

ただ、問題を一般化すると「フキハラ」として提示するには根拠の足りない事例であり、かつ、夫の負担結構あるんじゃねぇの、とかライターの生活環境に話題が波及しそうなので、読者は混乱すると思います。

ハフポスト的には、「色々な意見もあるよね」というコラムで掲示しているんだと思いますけど、いずれにせよ、場は荒れそう。

ハフポストの立場

そもそも、ハフポストって何なのか。掲載しているサイトの意見はどっちよりかも把握しておくと論点は整理しやすいです。

ハフポスト設立経緯

ハフポストは2005年にアメリカで創設された世界最大級のネットニュースメディアで、2012年にはピューリッツァー賞を受賞。

ハフポスト日本版

大元が朝日新聞ということで意見の主張は強そうです。

ハフポスト日本版は朝日新聞社をパートナー企業に2013年に始まりました。現在は、米ベライゾンのメディア部門「Verizon Media」のグループの一員で、朝日新聞社との合弁企業「ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン株式会社」(東京都千代田区)が運営しています。

https://www.huffingtonpost.jp/p/huffingtonpostjp-about-us

「問題提起」となるような、さまざまな意見を提供しているようです。

「会話が生まれるメディア」を目指し、グローバルな視野を持ち多様性を尊重する価値観を大切に、記事や動画など様々な方法でニュースをお届けしています。

https://www.huffingtonpost.jp/p/huffingtonpostjp-about-us

政治・経済・文化・ライフスタイルなどに関わる時事ニュースに加えて、個人の声や思いを拾い上げる「アジェンダ設定型メディア」として、特集やオピニオン記事なども力を入れています。

https://www.huffingtonpost.jp/p/huffingtonpostjp-about-us
オピニオン記事の耐性がない民衆

つまり、ハフポストの立場としては、「ニュース記事ではなく個人の価値観によるオピニオン記事」としてこのコラムを掲載していると考えています。

つまり、そもそもこの記事だけで最初から「社会的な問題」として一般化しようとすると論点から逸れていきそうです。ただ、日本人、こういった「誰かの意見」が「自分と異なる」と、否定されたような気持ちになるのか叩きたがる人がいるのも事実。

一人の声に賛同する声が膨らんでいくことで、おそらく社会的にも共感できる内容として「フキハラ」が挙げられる可能性は十分にあると思います。

フキハラの定義

記事を読んでも読まなくてもわかるように、「フキハラってなんだ?」というポイントをまとめるとこんな感じ。

  • パートナーが不機嫌であることをアピールすること
  • 不機嫌アピールによってハラスメント被害者は威圧感を覚えること

とうぜん、一記事内での造語であるため、定義はまだ確立していないと私は思いました。

モラルハラスメントとの違い

いや、それはモラルハラスメントですよ、という意見もあるかと思います。

モラルハラスメント(仏: harcèlement moral、英: mobbing)とは、モラル(道徳)による精神的な暴力、嫌がらせのこと。俗語としてモラハラと略すこともある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88

私の見解としては、概ねモラルハラスメントの定義からは外れていないのでモラハラでもいいと思います。ただ、世間に問題を周知する際にはキャッチーなネーミングがあってもいいと思いますので、ライターの意向を尊重してこのまま「フキハラ」で通します。

フキハラによる被害・損失とその影響

  • 被害者は圧倒されコミュニケーションを取りづらくなる
  • 被害者は著しい疲労感(恐怖感)を覚える

不機嫌ハラスメントが進行することで、被害者は加害者に対して意見を言えなくなり、夫婦間・家庭内でのコミュニケーションが取りづらくなるという意見が見られました。

ヨメちゃん
ヨメちゃん

特に、被害者が女性の場合、男性との体格差・声質の違いから威嚇されているように感じるとのことです。

ぶっさん
ぶっさん

これは、妻の不機嫌も同じ問題を孕んでいると同時に、抵抗のできない「子供」にまで影響するという意見も見られています。

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オピニオンに対する意見の傾向

Twitterで見かけた記事なので、Twitterの意見を見ていきます。

Twitterでの意見をまとめる

社会全体に言えること

家庭内での不機嫌ハードルが低いのが問題

フキハラと主張できる世の中になってほしい

何でもかんでもハラスメントにするな

母親のフキハラがしんどい

参考:Twitterの本投稿

記事に対するコメントをみてみる

記事のコメントの著作権管理は面倒なので、内容だけ抜粋してリスト化します。

  • 別れた方がいい
  • 何でもかんでもハラスメントにする
  • 仕事で疲れて休みたい気持ちは尊重されない
  • お互いが結婚に向かなかった
  • 自分の機嫌は自分でコントロールしろ
  • 実際に体験した
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フキハラの問題点はどこにあるのか

2万字程度の記事に膨れ上がったので、分割掲載という形にしたのですが、まとめはここにあった方がいいのかと思い、「フキハラ」を整理していきます。

不機嫌はモラルの欠如と言えるのか

まず、大枠で言えば、この不機嫌ハラスメントは「モラルハラスメント」の一種だと考えられます。事例の記事では、妻が「あれをやって」と怒っていることを考えると、この時点で「不機嫌」の連鎖は始まっています。

「不機嫌ハラスメント」という事例は全国に散見されると思いますし、各自がご自分の家庭で起きた類似事例を根拠に「あれが悪い、これが悪い」と議論が起きるのはいいことだと思います。ただ、責任の押し付け合いになるだけで、根本的な問題が解決しないのが日本の「似非議論」の無意味なところ。

別記事で、不機嫌ハラスメントの厄介なところは「男性特有のダンマリ不機嫌」と、「なんだかんだ理由をつけて家事・育児を自発的にしない」ことに起因しているのではないかと考えました。男性の不機嫌解剖は別記事をご参照ください。

フキハラ夫の「不機嫌」の原因を探る|黙り込んだ旦那を倒す
不機嫌ハラスメントという記事を読み「フキハラ」よりも「不機嫌になって家事・育児を放棄する旦那」が面倒だと気づき、黙り込んだアイツをどうにかしてねじ伏せてやりたい、そんな感情の時に読む記事です。

不機嫌はストレスの表現系

ここでは結論だけ書きます。まず、「不機嫌」自体は悪いことではありません。いや、周囲からすると面倒ですが、家庭内ですら「不機嫌な感情を表出できない」ことは性別関係なくつらいものです。そのため、不機嫌をモラル欠如とするのは早計です。

ぶっさん
ぶっさん

そのため、不機嫌が発生した時こそ、家族間で問題を共有して、解決策を講じるというのが理想論です。

実際には、コミュ障系の夫は「相談プロセス」ですら苦痛な場合もあり、さらに議論の練習をしていない日本人で、しかも性別で役割が分けられて個々の文化で育ってきた「男性」「女性」が、各々の利権を主張するだけの場になる「家族会議」では、何の解決にも至りません。

ぶっさん
ぶっさん

この辺りの「対策編」も記事にしましたので、詳細に興味が出てきたらそちらもどうぞ。

とにかく、「不機嫌」自体は、問題発生のシグナルのようなものです。これを叩くのではなく、問題の根本と向き合う必要があります。

不機嫌夫のモラハラに対処する方法案|事例で考える
不機嫌夫の「フキハラ」をテーマに書き始めた第三弾が「対策」です。相手の不機嫌への対処レベルなどを把握した上で「どうしたら平和に暮らせるのか」ということをテーマに盛大に愚痴をいうページとなっています。

「不機嫌」がモラルハラスメントに変化するとき

では、不機嫌が「ハラスメント」になるのはどういう時か。これは記事にもある通り、相手の不機嫌が理解できずに「不安」を感じたり、「恐怖」を覚えた時だと思います。

これは男性・女性も一緒で、女性は男性に対して「恐怖を感じる」は社会の理解が得やすいですが、当然、突然起こりだす女性に対して「不快感」や「理不尽さ」を感じる男性もいます。つまり、不機嫌がハラスメントに変化する瞬間は、男女平等にあり得ます。割合は分かりません。

実際、事例の通りに「女性が(自分の思った通りに相手が行動せずに)怒り出した」ことに対して男性が反応して(対処できずに)不機嫌を演じていたと考えられます。こういった「なぜ相手は怒った(不機嫌)のか」を理解するのには、精神科看護では「プロセスレコード」を用いて振り返りなどを行いますが、その辺りは別に記事に起こします。

「不機嫌」を抑止することはないと思いますが、自分の中で合理性のある感情の変化でも、相手にはそれが伝わらない・理解できていないことはあります。ここに、「ハラスメントの罠」が潜んでいるのかと思います。

ハラスメントが「DV」へ変化する時

明確に「ハラスメント」と「DV」を線引きすることは難しいと思いますが、記事にもある通り、男性の威嚇は「DV」の一種です。精神的・心理的な暴力でカウントできます。

ぶっさん
ぶっさん

モラルハラスメント自体が無自覚に行われるものであり、その延長にはDVがあることは周知しておきたいことですね。

「不機嫌ハラスメント」の本当に厄介なところは、男性なり女性なり、「不機嫌という圧力」によって、「自分が悪いんだ」と責めてしまう環境にこそあると思います。特に、経済的に依存していて相手に歯向かいにくい女性の場合は「離れるべきだけど離れられない、相手の言いなりになるしかない」kとで、相手のハラスメントがエスカレートし、深刻なケースに陥る場合があります。

夫婦間だけの問題なのか

不機嫌はモラル違反ではなく、不機嫌の原因を考えずに双方ともに放置していることが問題とも言えるのですが、意見にも出ていたように、「個人」の問題なのか、「夫婦」の問題なのかでも意見が分かれるところだと思います。

さらに、問題は「子供を含めた家族全体」にも波及し、さらに会社などにも「不機嫌ハラスメント」が蔓延っているという意見も見られました。

この辺りのことを考えていきます。

感情コントロールは個人で対処するべきなのか

少し精神科の人間ぶると、感情コントロールは個人単位でできることが望ましいです。アンガーコントロールなどは実践するだけで「突発的な感情衝動」は抑えられるようになります。

とはいえ、おそらく妻や旦那が不機嫌になっているのは単発の事象ではなく「普段の夫婦間の問題の積み重ね」であると思います。実際、この問題に取り組まないことには、いくらアンガーコントロールで数秒単位の怒りを沈めても、込み上げてくる苛立ちを抑えることは難しいと思います。

今回の「フキハラ」においては、感情コントロールはせずに「不機嫌」であることが表出されていた方が問題の早期発見につながると思います。その上で、夫婦で問題を共有し、責任を共有する確認作業をしていくことが大事だと思います。

子供への影響はないか

これは2パターンあります。

  • フキハラの被害者が子供であること(直接的フキハラ)
  • フキハラの夫婦間の険悪さが子供のプレッシャーになること(間接的フキハラ)
直接的フキハラを考える

単発キーワードを膨らませてここまで書ける自分に驚きを隠せませんが、子供への影響として最も深刻であると考えるのが、「父親・母親の不機嫌が子供にぶつけられること」です。

親の不機嫌さを察知できるようになるのは、大体4歳から6歳ごろだと言われています。ただ、これは「他人にも自分と同じような感情があると認識する」という意味合いで、表情の変化は1歳から感じますし、多いな物音に驚くことは聴覚の発達と同時に始まっているとも考えられます。

つまり、親が不機嫌であるという影響は、ずっと幼い頃から始まっており、4才ごろからは本格的に「親の感情行動」に怯え始める、と考えると良さそうですね。しかも理由づけが正しくできずに「自分が悪い」という自責を覚えると、子供の発達に多大な悪影響が出てきそうです。

間接的フキハラ

直接的なフキハラは、子供の対応力を考えるとDVであると認知されてもいいと思いますが、むしろ間接的なフキハラの方が社会的な認知度を上げた方がいいような気がします。

ぶっさん
ぶっさん

夫婦の不機嫌こそ、子供に悪影響が出るんじゃないか、という話です。

話を少し戻すと、相手の感情に察知し始める幼児期。しかし、相手が不機嫌である原因や理由が理解できる年齢ではありません。女性には男性の不機嫌がわからなかったように、子供が親の不機嫌を推し量る方が難しいです。

私は「いつもニコニコして見せる」ことが必ずしもいいことではなくて、子供に嫌なことをされたら「嫌な顔をして見せる」のも大事な教育だと思っています。ただ、この夫婦間のフキハラバトルに関しては、子供には悪影響しかないと思います。

話を深めてもいいのですが、この辺りはまた別記事にまとめ直そうと思います。

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