睡眠薬の看護に特化したページを作りたいと思い、自分の知識をありったけ詰め込みました。長文なので、随時更新して見易くしていきます。

もし、精神科に転属して「睡眠薬のレポート作れ」と言われたら、まるっとコピペして持ってってください!
睡眠薬の種類
睡眠薬にも種類がある、ということは看護師を始める前からご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

薬理の授業でしっかり嫌いになれた方がほとんどでは?

あの横文字の応酬で薬理のテストはそこかしこで鉛筆転がす音が聞こえたよね
すべて覚えなくても看護師にはなれますが、患者さんに聞かれた時に即答できるくらいの知識(ハッタリ)くらいはわきまえておくのがプロの看護師です。
脳に作用するか、ホルモンを調整するか
現在使用されている睡眠薬は、大雑把に分類すると2種類あります。
- 脳・中枢神経に作用して機能を弱める(強制シャットダウン)
- 睡眠・覚醒に関するホルモンの調整を促す(自然な入眠を促す)

2種類なら、なんとか覚えられそう!
最初にこれを覚えておくと、病棟で薬に触れるようになると少しずつ覚えやすくなると思います。
脳に作用する睡眠剤
まず、オーソドックスな睡眠薬というものは、「脳の機能をシャットダウンする」ことで睡眠に落とし込む薬になります。

一番わかりやすい例で言えば、バルビツール酸系ですね。
バルビツール酸系の睡眠薬
- 短時間作用型:ペントバルビタール
- 中間作用型:アモバルビタール
- 長時間作用型:フェノバルビタール
バルビツール酸系の睡眠薬の基礎知識
死に至る可能性がある
バルビツール酸系は、古いタイプの睡眠薬といっていいもので、治療域が狭い上に、副作用が強く死に至る可能性もあるものです。

バルビツール系の副作用といえば、「呼吸抑制」だね!
「マリリンモンローの自殺」でバルビタールが過量に使用されたことでも有名かもしれません。脳の機能を一時的に封殺するため、かつては統合失調症の治療として持続睡眠療法なんてものがありましたが、その際に用いられたのがバルビツール酸系の睡眠薬でした。
てんかん発作の治療
現在では、麻酔導入やてんかん発作の治療のために使用するもので、睡眠薬としては積極採用されていません。ただ、このバルビツール酸の睡眠薬の知名度が高いためか、睡眠薬に対して強い恐怖心を持つ患者さんもいる、ということは覚えておくといいですね。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬
というわけで、ほぼ雑学で終わるバルビツール酸系の睡眠薬を経て「安全に使用できる」睡眠薬として開発されたのがベンゾジアゼピン系です。
ベンゾジアゼピンは、鎮静、催眠、抗不安、抗てんかん、筋弛緩、健忘作用を有し、アルコール依存症、発作、不安、パニック、興奮、また不眠症のような様々な適応がある。一般的に経口投与される。しかしまた点滴、筋肉注射、直腸からの形で投与される。一般的に、ベンゾジアゼピン系は、幅広い症状に対して短期間において、忍容性が良好で安全で有効な薬剤である。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ベンゾジアゼピン
先に述べたバルビツール酸のイメージも強いのか、こちらも過量内服に用いられることが多いですね(体感)。基本的には安全な薬であるため、昏睡には陥るものの死亡には至らずに精神科に緊急入院するパターンが非常に多く見受けられました。
ベンゾ系の問題は依存性
ベンゾジアゼピン系を使用する上で、(配慮しない医師はいませんが)注意すべき点は、第一に「依存性」があります。看護の項で触れますが、ベンゾ系は依存を形成しやすく、かつ「離脱症状」も引き起こすことから、使用開始する際には十分な説明が必要です。
処方量を守れば大丈夫
睡眠薬の依存性を警戒している患者さんも多いです。医師が適切に処方した量であれば依存の危険性は少ないです。
警戒しないで自己調整する場合が問題
依存することを心配する患者さんは、心理的にブレーキがかかって大丈夫なことが多いのですが、頓服薬が足りなくなる、指示以上の処方を希望される患者さんには使用方法について確認する必要があります。
副作用も強いのが難点
副作用については「看護」のところで詳細に説明しますが、ざっくり言えば、生命に直結するような危険性は薄まったものの、作用機序から避けがたい「鎮静・筋弛緩作用」があるために、他剤に置き換える必要性が求められたのも事実です。
非ベンゾジアゼピン系
というわけで、依存と副作用の問題を抱えたベンゾ系とは異なる作用機序を持つ薬が必要となったこともあり、「ベンゾとは違うぞ」という非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が開発されました。

薬剤開発ってすごいね!
ベンゾ系にあった「催眠作用」と「筋弛緩・抗不安作用」の機能から、後者の「筋弛緩・抗不安作用」を刺激しないのが非ベンゾジアゼピン系の特徴だと言われています。

とは言え、非ベンゾでもふらつきが見られたり、依存性が確認された事例もあるため、過信はできないようです。
代表的な非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬
- マイスリ―
- アモバン
- ルネスタ
眠気のメカニズムを利用した睡眠薬
ここまでは「脳に直接働きかける」睡眠薬を紹介しました。冒頭で、2種類あるよと説明したうちのひとつです。そして、最近になって睡眠に関係するホルモンの働きを利用した睡眠薬が利用されるようになりました。
睡眠に関係するホルモン
まずは豆知識くらいの気持ちでお読みください。睡眠と関連の深いサーカディアンリズムについての記事もうっすら参考になります。

メラトニン
眠たくなるホルモンです。朝、覚醒してから少しずつ分泌されていき、夕方過ぎくらいに分泌量が増加、ピークは午前2〜3時ごろだと考えられています。
オレキシン
覚醒を促すホルモンです。摂食にも関連していますが、「生物の活動をコントロールする役割」を持ったホルモンであると覚えておけば間違いはないです。
オレキシンは摂食行動の制御系と睡眠・覚醒の制御系の両者と深い関係をもっている。オレキシンと報酬系との関連も示唆されており、情動や体内時計、エネルギー恒常性を統合した情報をもとに、適切な睡眠・覚醒状態をサポートする機能をもっていると考えられる。
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3
メラトニン受容体作動薬
まずは、「睡眠ホルモン」であるメラトニンの効果を高める睡眠薬です。「メラトニン受容体作動薬」と言います。
ロゼレム
まずはロゼレムについて解説します。
ロゼレムとは
ロゼレムはメラトニン受容体作動薬、というものです。前述の通り、メラトニンは人間の体内リズムを調整して「眠たくなる」ホルモンとして、人間が自然に持っている「眠り」に入るための手助けをしてくれるものです。この分泌量を調整することで、本来の「眠る力」で自然な睡眠に入れることを目的とした薬になります。
オレキシン受容体拮抗薬
次に、「覚醒を促す作用」を持ったオレキシンを受け取らないようにする薬について解説します。「オレキシン受容体拮抗薬」と言います。
ベルソムラ
次に、ベルソムラです。
ベルソムラとは
一方で、ベルソムラは「オレキシン」というホルモンを受け取らないようにする薬です。オレキシンは「覚醒を維持する」効果を持つホルモンで、オレキシンが作用しないようにすることで、「目を覚ましているのが困難になる」→「眠たくなる」という薬になります。
ホルモン系の睡眠薬の覚書
ベルソムラやロゼレムといった「睡眠・覚醒ホルモンに影響する」睡眠薬の特徴や注意点を書きました。
入眠障害には効果不十分
あくまでも、「自然な眠り」を補助する薬ですので、先に説明した「脳に直接働きかける」睡眠薬と比較した場合、「ストンと眠れる」ような効果は期待できません。眠りに入った後に、より睡眠の質を高めるような作用の方が期待されています。

つまり、入眠障害には効果が薄いけど、中途覚醒や早朝覚醒に関しては効果が期待できるってことだね
高齢者にも使いやすい
高齢者は、加齢によって「睡眠の質」が落ちてしまうのはある程度は仕方がないことなのですが、「眠れないこと」はどんな方にだってつらいことです。

このページの後半で睡眠薬の副作用について解説しますが、睡眠薬の副作用を受けやすい高齢者にも使いやすいデザインの睡眠薬と言えるのが特徴といえます。
高齢者にお勧めできる理由
- せん妄リスクは減る
- 依存性も少ない
- ベンゾ系に比べて処方される制限がない
患者に合う睡眠薬の選び方
睡眠薬の合う・合わないは個人差があります。何より、睡眠はリラックスしているのが第一条件であることもあり「効果があるか」気にしすぎると薬効以前に眠れなくなります。
医師に進んで情報提供する
基本的に医師の処方次第、というのはあるのですが、プロの看護師なら夜勤の様子を見て不眠の様子はどうかドクターに提案できるとなお良い。
患者が眠れない原因を探る
まずは、患者さんが「どうして眠れないのか」に向き合っていきます。原因によっては、睡眠薬よりも効果的な解決方法があり、看護の腕の見せ所とも言えます。
眠れない諸要因
眠れない時に効果のある漢方で解説したのでこちらでは割愛。アセスメントのポイントとしては以下にリスト作っておきます。

- 心理的要因を探る
- 心理的要因が「解決可能なものか」探る
- 心理的要因について患者が表現できるか傾聴
- 環境要因を探る
- 環境調整で解決しうるか検討
- 身体的要因を探る
- 身体的要因については身体(一般)科と共同して解決を目指す
患者の不眠症状を探る
不眠症状については、いつ眠れないのかをみていきます。

精神科にありがちなのが「本当は眠っている」と患者の訴えを退けること。本人が苦しければ不眠です。本当に寝ていて、薬に依存している場合は我慢も必要ですが。
不眠の症状別分類
- 入眠困難:眠りに入ることができない。消灯後しばらく起きている。
- 中途覚醒:トイレに起きたあとしばらく身体を起こしている
- 熟睡困難:巡回中、寝返りを打っている。寝言を言う、寝苦しそう。
- 早朝覚醒:起床時間前には起きている
あくまでも目安です。本人が苦しくなければそれでいいのですが、精神症状を併発していると「眠れていないこと」に自分でも自覚できていない・注目していない場合があります。
原因に見合った睡眠薬を選択する
頓服薬で眠れない場合に何種類か使用できるパターンがあります。

うちの病院の頓服薬の指示だと順番が決まっている場合があるのですが、場合によっては順番に左右されずにしっかりと選択してあげた方が患者の不眠に効果がある場合があります。随時、医師には相談した方がいいですけど。
睡眠薬の「強さ」を知る
先に説明した通り、睡眠薬は「課題の残る」薬剤であったため、日々改良されてきました。しかし、基本的には「強い睡眠薬」ほど「安全性が担保されない」と言う特徴があります。
睡眠薬種別の強さの順序
- バルビツール酸系
- ベンゾジアゼピン系
- 非ベンゾジアゼピン系
- オレキシン受容体拮抗薬
- メラトニン受容体作動薬
睡眠薬の強さとしては上記のような順番になり、同時にざっくり言えば副作用が強い薬剤となります。
基本は用量で調整
薬剤の種類だけではなく、薬剤量によっても効果の強さは異なってきます。睡眠薬はゴールが「睡眠」なので、まずは眠れることが第一条件となりますが、眠れないからといって限界量を超えて投与されれば当然リスクが高まります。

必要最小量を把握するためにも、患者の寝心地をしっかりアセスメントしていくことが重要と言えます。つまり、看護師の仕事です。
睡眠の質を知る
睡眠には「2種類の段階」があることはご存知の方も多いと思います。有資格者であれば、さらにノンレム睡眠に4段階あることまで把握されているプロの方もいらっしゃるはず。
- REM睡眠
- NonREM睡眠
脳が適切なバランスで休めているかがポイント
ノンレム睡眠の中でも深い段階に入るほど脳の休息は取れるわけではありますが、このあたりはバランスの問題もありベストを決めることは難しいです。

とは言え、睡眠の質を変えるためには睡眠薬の検討も重要です。
睡眠薬は適宜調整するもの
ベンゾジアゼピン系はフラットな眠りになりやすい(浅い睡眠時間が伸びる)ため、寝心地が良くないと訴える患者さんもいます。また、精神科では抗うつ薬、抗精神病薬を合わせて内服されている場合もありますが、これらの薬が奏功し快眠につながることもあります。(場合によっては薬剤調整によって睡眠薬も検討が必要な場合もあります)
睡眠薬の「効果時間」を知る
いい加減、読むのも大変だと思いますが、書く方もそれなりに大変なのでお互い頑張りましょう!
作用時間と半減期
睡眠薬の選択では、「効果のある時間」を決めるのも大事です。なんだったら、そこを調整するためにこんなにもたくさんの睡眠薬が開発されているといっても過言ではありません。
睡眠薬のタイプ
- 超短時間型
- 短時間型
- 中間型
- 長時間型
これらのタイプを使い分けたり、頓服として併用したりします。
タイプごとの特徴
- 効果の時間が長いほど、「持ち越し効果」が強まる
- 入眠だけサポートするなら「短時間」、慢性不眠なら「長時間」
- 短時間は依存性があるものがある
- 昼夜逆転タイプなら自然な眠りを促す「ロゼレム」
タイプごとに大雑把な特徴を書きました。あくまでも、分類上の特徴なので、薬や投与量、個人差で症状や効き目は異なりますので悪しからず。
睡眠薬の分類表
作用タイプ | 一般名 | 商品名 | 半減期(時) | ピーク半減(時) | 限界量(mg) |
超短期 | ゾルピデム | マイスリー | 2 | 0.8 | 10 |
– | トリアゾラム | ハルシオン | 2.9 | 1.2 | 0.5 |
– | ゾピクロン | アモバン | 3.8 | 1 | 10 |
– | エスゾピクロン | ルネスタ | 5 | 1 | 3 |
短期 | エチゾラム | デパス | 6.3 | 3.3 | 3 |
– | ブロチゾラム | レンドルミン | 7 | 1.5 | 0.5 |
– | ロルメタゼパム | エバミール | 10 | 1.5 | 2 |
– | 塩酸リルマザホン | リスミー | 10.5 | 3 | 2 |
中期 | フルニトラゼパム | ロヒプノール | 7 | 1.5 | 2 |
– | ニメタゼパム | エリミン | 21 | 3 | 5 |
– | エスタゾラム | ユーロジン | 24 | 5 | 4 |
– | ニトラゼパム | ネルボン(ベンザリン) | 27 | 2 | 10 |
長期 | フルラゼパム | ダルメート | 23.6 | 4.5 | 30 |
– | クアゼパム | ドラール | 36 | 3.5 | 30 |
– | ハロキサゾラム | ソメリン | 42 | 5 | 10 |
睡眠薬と看護
と、かなり知識面が深まったところで、そろそろ看護の項目に移りたいと思います。
副作用には要注意
精神科看護では、睡眠薬の調整は医師と共同という名のもとに、ほぼ看護師の判断で頓服薬を勧めたり、あるいは希望する患者をたしなめて我慢する方向に誘導したりします。

看護師の判断で不眠時頓服薬を提供することは良い、悪いはあると思うけども、看護師にとって「眠剤」の使い方は患者さんの安全を守る上では重要な判断を求められていたりします。
睡眠薬の種類別「副作用」一覧表
睡眠薬の種類 | ふらつき | 健忘 | 依存 | 眠気 |
バルビツール酸系 | とても強い | 起こりうる | とても強い | とても強い |
ベンゾジアゼピン系 | ある | ある | ある | ある |
非ベンゾジアゼピン系 | 起こりうる | 強い | 起こりうる | 起こりうる |
メラトニン受容体作動薬 | あまりない | あまりない | あまりない | 起こりうる |
オレキシン受容体拮抗薬 | あまりない | あまりない | あまりない | ある |
転倒と隣り合わせの「ふらつき」
薬の説明でもありましたが、一般的な睡眠薬であるベンゾジアゼピン系やバルビツール酸系の睡眠薬には、眠気作用とは別に「筋弛緩作用」が生じる場合があります。

私は眠剤での転倒って、「あまりの眠たさにうとうとして」転ぶもんだと思っていたのですが、(それもあるにせよ)患者自身も意図しない「脱力」「膝折れ」が見られる可能性があるということですね。
高齢者は複合的に副作用が生じる
また、高齢の場合、眠気もふらつきも健忘も、睡眠薬のありとあらゆる副作用が生じやすいので、「睡眠薬服用したらインシデントレポート書く」くらい慎重な気持ちで投与する必要があります。

慣れない環境、入院生活で弱っていく筋力、さらには認知症にせん妄まで乗っかったりして、本当にカオスのような状態になります。

看護学生が、関連図で「睡眠薬→副作用」で止まってたら、もっと考えようかって突き返すレベルだよね。
高齢患者が強く内服を希望された場合
患者さん自身が「これまでの生活習慣だ!」「老い先短いんだから眠剤くらい自由に飲ませろ」と眠剤を希望してくることはままありますが、病棟看護師としては安全も考慮する必要があります。
これは自宅介護でも同様のことが言えます。というより、依存性を顧みない可能性は高く、眠れないからと「意図しない」過量服薬で入院される方もいます。
眠れないツラさには共感する
必要な眠剤であれば当然、我慢する必要はありませんが、高齢になるとそもそも入眠しづらくなることもあり、まずは患者の「眠れないツラさ」に寄り添う必要があります。
睡眠薬について患者さんに聞かれたら
患者さんからの質問に答えるQ&Aのコーナーです。
もちろん、実際に患者さんに聞かれた場合は、担当医にどう説明するか確認するのがベターですが、間髪入れずに患者さんの欲しい回答ができると信頼度は上がります。
「効果はあるのか」「効かないから別の薬にしてくれ」と言われたら
何度か説明した通り、不眠の根本的な原因は「心理的な要因」であることが多いです。睡眠薬の効果について確認してくる患者さんの場合、すでに不眠に深く悩んでいる可能性が高いです。「不眠の不安」を緩和するケアが必要になってきます。
不眠の悪循環を打破する返答を

効果がない!
と主張する患者さんに、「いやいや効果があるんですよ」と伝えても、不眠症状を理解してくれないと患者さんが感じるだけであることが多いです。
プラセボ効果も利用する
実際に睡眠薬なので、プラセボでもなんでもないわけですが。

睡眠薬の効果を心配されている患者さんには、「〇〇さんの眠れない症状にぴったりの睡眠薬ですよ」と伝えることで、アドヒアランスを高めることができる、かもしれません。
薬の効果を高めるには、まずは医療者との信頼関係を築くことが一番だと思います。
副作用・依存が心配だと話されたら
副作用・依存を気にされる場合、患者さんの睡眠薬に対しての理解を確認する必要があります。
睡眠薬についての誤解が大きい場合
「睡眠薬について知らないから怖い」場合は、患者さんの理解度に合わせて睡眠薬について説明することである程度、不安は改善されるはずです。この場合は、薬剤師さんの力も借りて、薬の効用と副作用のバランスについて説明してもらえれば一番いいと思います。
副作用に対する警戒心が強い場合
患者さん自身に、すでに睡眠薬の知識が十分あり、なお不安だと話される場合は、何かしらの意図が隠されている可能性があります。この場合は、説明を加えるよりも患者さん自身に内面表出を促した方が良い場合があります。

表面的には不眠に悩みながらも、根本的な問題が内在しておりうまく相談できていない可能性もあります。
アルコールとの併用
病棟ではないと思いますが、アルコールと併用することで「健忘」などの副作用を増強させる恐れがあります。
アルコールは不眠を招くだけ
そもそも、アルコールの摂取は睡眠の質を下げて不眠を作り出す原因でもあります。あくまでも指導を望まれた時になると思いますが、大酒飲みの患者さんの場合はそれとなくお酒の危険性を伝えて釘をさせるといいですね(余計なお世話)
妊娠・授乳への影響
妊娠や授乳に関しては、医師の指導のもと、と言うのが定例ですが、一応簡単に説明はしておきます。
危険性は薄い
あくまでも医師が睡眠薬の必要性を考慮した上で処方を受けた患者さんに対して、ですが、妊娠中の胎児への影響は薄いと伝えられると思います。
催奇形性について踏みこんで聞かれたら
実は、睡眠薬と催奇形性について心配されるのは、過去に「サリドマイド」と言う非バルビツール酸系化合物によって世界的な薬害を引き起こしましたことがあり、これを受けて心配される方がいらっしゃいます。日本では「イソミン」と言う睡眠薬が発売されており、プロバンMと言う胃腸薬としても販売されていました。
ベンゾジアゼピン系は注意が必要
薬剤の影響により胎児に影響を及ぼす基準としてFDAというものがあるのですが、ベンゾジアゼピン系の薬のうちいくつかの薬は「禁忌」とされています。知識としては蓄えておきたいところ。
- ハルシオン
- ユーロジン
- ドラール
- ダルメート/ベノジール
コメント
「認知症 患者 中期」に関する最新情報です。
人気のある東大卒医師が、認知症患者について警鐘を鳴らしています。彼は、中期までの認知症患者は自由な行動をさせるべきだと主張しています。日本では、90歳以上の人々の約60%が認知症を患っており、認知症は高齢者の専門病院での1年間の入院例数も増加しています。また、au Webポータルでは、見守り用GPSストラップを使った認知症患者のケースも紹介されています。認知症患者の自由な行動に対する心配や不安を抑えるために、家族や医師は対策を取る必要があります。
https://news.google.com/rss/articles/CBMiR2h0dHBzOi8vYXJ0aWNsZS5hdW9uZS5qcC9kZXRhaWwvMS8yLzQvMzM5XzRfcl8yMDIzMDcwMV8xNjg4MTY5NzcxMzY3NjM30gEA?oc=5