私は教育のプロではありません。ただの看護師です。
実践録として誰かの参考になればいいな、くらいの気持ちで書いているので、「いや、変だな」「もっといい方法あるぞ」という情報はぜひぜひ、コメント欄で共有お願いします。
子供が「車」が好きな理由

すべての子供が「車」が好きなわけではありません。ただ、男の子は異様に車・電車・ロボットなどを好きになります。
少なくとも、我が子は特に車が好きになるように誘導したわけでもなく、生まれた時から車が好きでした。不思議なものです。

我が子は男の子ですが、あまり性差のあるようなおもちゃの与え方はしていなかったんですけどね。
色々と理由を探してみましたが、わかりやすい理由は以下の通りでした。
- 環境が「車のおもちゃ」を与えている
- 男の子は「モノ」が好き
ざっくり説明していきます。
車が好きになるように社会ができている
一つ目の理由は分かりやすいと思います。
我々世代も含めて、「男の子は車などのおもちゃで遊ぶモノ」だという社会通念があります。常識と言ってもいいでしょう。
この常識があるので、おもちゃ会社は「男の子用」に「車のおもちゃ」を作り、親も「男の子は車のおもちゃを喜ぶ」と思って買います。
こどもはクルマを認識せずとも、基本的にはみたことのないもの、動くものに興味を持ちます。くるまのおもちゃがあてがわれる確率が高く、子供もよほどのことがない限りはくるまのおもちゃを嫌がるというそぶりは見せないので、親は「くるまのおもちゃ」を自分の子供は好きなんだ、と認識します。
こどもも、徐々に「自分はクルマが好き」と認識したり、あるいは「慣れたおもちゃで遊びたい」という安心感を求めて、クルマを欲しがります。
長く書きましたが、クルマのおもちゃを与える環境と、子供も嫌がらずに順応したら、もう車好きの子供が完成するということですね。
男の子はクルマ好きになりやすい
上記の理由で、そもそも「クルマ」がおもちゃとしてあてがわれやすいのですが、それ以外にも子供がクルマ好きになる要因はあります。
1歳の乳児に人の顔や車の映像を見せると,男児は女児より車を,女児は男児より人の顔を見る時間が長かったという報告(Lutchmaya & Baron-Cohen,2002)があり,かなり早期の段階から,ものへの興味の示し方に男女差があるようです。
https://psych.or.jp/interest/ff-30/
脳心理学的にいえば、脳構造やホルモンの関係で、男性より女性はコミュニケーションを好むという研究結果は多くみられています。
私自身は精神科で働いていた都合、「発達障害」については専門的に学んでいますが、男の子の方がADHDやASDのような特異的な集中の見せ方をします。
女性は人間の変化に関心を持つ
女の子は多角的に情報を処理しようとする傾向にあり、これもADHDの特徴で注意散漫と捉えられがちですが、傾向は少し違うように思います。
人間の機微などにも関心を示しやすいのが女の子の特徴で、これは将来母親になる=人の世話をするために授かった先天的な能力ではないかと思います。
男性は生産性を高める集中力を見せる
一方の男性は、生物学的には女性より体が強く、狩りなどに対応できるようになったのではないかと考えられます(必要性が薄れて弱化した男性が多く見受けられますが省略)。
狩りに限ったことではないと思いますが、何かしらの生産性を獲得するために、少なくとも女性との差異を生じさせるために、女性とは異なる感覚を持たされている可能性はあります。
つまり、神経伝達物質・ホルモンの影響で、モノ・戦いなどに関心がむきやすいように脳科学的に仕向けられている可能性はあります。
この傾向は人間以外の霊長類にも見られ、たとえばサバンナモンキーの前にいろいろなおもちゃを置くと、オスはクルマなど人間の男の子に向けたおもちゃを選ぶという、テキサスA&M大学の研究結果もあります。男性が大きな動く「乗りもの」の姿に引かれるのは、ホルモンの影響による本能的なものなのかもしれません。
https://trafficnews.jp/post/75867/2
この辺り、「興味を持ったものを後先考えずに行動する」ことや「ひとつのものに異様なこだわりを見せる」あたりは、性差が特徴的に現れる行動特性の違いだと思います。まんま、ADHDの特徴なのも面白いところです。

また、獲物を狙う特性上、興味を持つ対象も「仮に役立つ道具」や「強さの象徴」となりやすいアイコン的な「モノ」は、好きになりやすいのかもしれません。
好きなことを伸ばすということ
ちなみに、クルマ前提で話を進めていきましたが、これが「電車」である子もいれば、「動物」「人形」になる男の子だっているし、「戦隊モノ」や「女の子」、「アニメ」「ゲーム」に、「黒魔術」や「ドグラ・マグラ」なんかに興味を持つ子供だっています。

それぞれ、自分の子供の興味対象に置き換えて考えていただければ幸いです。
母親には理解ができなくて当然ということ
私は男の子が生まれた時点で、家でできる仕事を考えて子育てに参加することにしました。

我が家は夫婦ともに看護師だったので、二人とも夜勤がある生活になると負担が子供に行くのは明白で、生まれた子供の性別次第で、子育ての主軸を誰が担うかを考えていました。
ただ、世の中のお母さん方には、父親の協力が得られにくい環境で子育てをしている方も多いと思います。父親流の男の子育児の考え方の参考にしてみてください。
上述のように、生まれてきた子供と自分の感じ方が異なるというのは想像するに容易いのですが、実際に子育てをしていると「どうしてそうなるのかわからない」と感じる場面も多々あります。
私自身も、同性である息子の感覚がわからない時もあります。これが「母親」「息子」であれば、より顕著に感性の不一致が起こりうると考えられます。
しかし、母親は子供に対して「同一化」を望むような部分が男性よりも多く見受けられ、「自分がこうして欲しい」ということを相手がしてくれないときに納得できないと感じることは多いようです。
(根拠となる論文は見つからないのですが、母親と娘に関しては同一化が深刻になりやすいという事例は多く出てきます。ただ、男性と女性の単純比較は、これまでの社会で父親が子育てに参加していなかった背景を考えると正確ではない。)
子供も「母親の無関心」が理解できない
さて、母親側が感じるギャップによる喪失感は各々が対策すればいいのですが、問題は「子供から感じる母親の不理解」です。
息子からするとやらなきゃいけないことを放っておいても、言い換えるとうんこ漏らしてでも好きなおもちゃで遊びたいわけですが、この興味の対象について冷淡ともいえる母親の態度は少なからず子供を傷つけます。
母親あるあるなのかもしれませんが、子供が好きなものに対して全く興味を示さないことってありますよね。かっこいい自動車の話とか、男の子向けのアニメとか、一緒に観たり遊んだりしなくなりがち。子供もそのうち順応しますが、自分の行動に対する疑問が解決されなかったり、一抹の不安感を覚えたりはしているはずです。

私も小さい時はアニメなんか好きでしたし、兄弟がいたから共有できてましたけど、母親なんか一緒にアニメ見たこと一度もありませんでしたしね。これは一生涯そうだった。
兄弟がいたので、特に寂しいとも思いませんでしたが、今、子育てをしているときに子供が必死で「〇〇が出てきた、ママ、一緒に見よう!」と言っているのに、母親が雑誌から目をそらそうともしないのを見て、「これは深刻な問題だな」と感じました。

だって、面白くないんだもん。
せっかく、興味を持ったことに対して、親が無関心であれば子供もそのうち関心を失います。子供をコントロールしたい、という欲求があれば別ですが、あまり好ましいことではないと思います。
興味・関心を育てる
そろそろ、本題に入ります。
基本的に、子供が成長しやすいのは「好き」という原動力があるからだと思います。今回は男の子の「のりもの」に対する好奇心を、どのように育児に活用したらいいのか、ということです。
NGを考える
先に、やってはいけないということ。
- 「好きなもの」から遠ざけようとする
- 親が興味・関心を示さない
- 自分の価値観を押し付ける
- 「好き」だからと言って子供の好きにさせるだけ
- 好きだからと「もの」を買い与えてしまう
好きは大事に育てよう
前述の通り、母親には男の子の興味・関心、行動の理由づけなどは理解し難いものです。ただ、だからと言って「無関心」でいていい訳ではありません。
子育ての夫婦の協力具合はそれぞれだとは思いますが、仮に普段育児に参加していないような父親であっても、こどもの価値観については話を聞いてみるのがいいと思います。
男の子の場合で、ASD的な気質が強い場合は、特にオタクのように偏って知識を習得します。「電車ばっかり」と心配になるところですが、だからと言って無理に興味のあることから遠ざけるような行動はNGと考えていいと思います。

こう書くと「そんなことしない」と言われますが、実生活では「そんなことばっかりしてないで」と言ったりしますよね。
「好き」を成長させる方法
- 「好き」なものを見つけられるように色々な刺激に触れさせる
- 「好き」なものを色々なものに関連づけていく
- 親も「好き」に関する知識を蓄えておく
- 子供の疑問に対して可能な限り説明する(わからないでは終わらない、一緒に考えるのも大事)
- 「好きなおもちゃ」などは約束・ご褒美などを活用して原動力にする
- こどもの価値観で考えるようにする
こどもの価値観を考える難しさ
他の人の価値観でものを考えるのは、大人でもできない方の方が多いと思います。とにかく、これは想像して想像し尽くすしかありません。先程のように、自分だけではなく他の人の意見を聞くことが役に立ちます。

「こどもだからどうせこうでしょ」と一般化して突き放すのも違って、ちゃんと自分の子供を別個の人格として扱うのが大事なんですよね。
これまでの経験や知識量、興味・関心・性格傾向から、どこまでのことを考えて、何をしたいのか、とかひたすら考えるよね。
難しいことを言っていますが、結局のところ、「自分(親)がこうしたいから」という気持ちを抑えて、こどものために何ができるか、をひたすら考えていく作業になります。

実際、こどもとどれだけ一緒にいられるかで、こどもの価値観がわかるか、わかった気になるだけかの違いが出てくるよね。
「クルマの好き」を伸ばして天才児にするには
ここからな実例集になります。というか、クルマ好きの我が子をどう育てたらいいのか、という考えたことをここに残しておく次第です。
まずはとことんクルマを好きになってもらう
最初は、難しいことを考えずにクルマをどんどん好きになって貰えばいいと思います。
クルマと言っても、実際に走る姿が好きな子、クルマの種類をたくさん覚えるのが好きな子、おもちゃとしてのクルマが好きな子、クルマの構造が好きな子、クルマじゃなくてタイヤが好きな子、カーズなどのアニメが好きな子など、本当に様々です。
好きになってもいい、という安心感を与える
好きになったばかりの子は、あまり気にすることはないと思いますが、それでも子供が好きなものは「パパもママも大好きだよ」という態度で接します。親も一緒に遊ぶことで、安心感を持ってクルマなどと触れ合うことができます。

親の無関心は、気持ちに敏感な子は悲しい気持ちになったり気を使って親と同調して距離をとるようになります。

正しい遊び方を覚える前に、親とあそびを分離して無茶な遊び方をし始める子供もいるよね。無関心親は、注意だけは一丁前にするんだ。
クルマのことを知る
私は、こどもがクルマ好きになるまで、「ブルドーザー」と「ホイールローダー」の違いもわかりませんでした。というか、ホイールローダーというものを知りませんでした。

絵本でもしっかりと違いを説明したりしてくれるものもあるからね。子供に説明できるように自分でも調べてみました(ググる)
子供はちゃんと説明を聞いているのか、早いうちから「こっちはホイールローダー」「こっちはブルドーザー」など言い分けることができるようになりました。好きなものは言葉を覚えるのも早い。
この時期は、正確なことを覚える必要はありません。とにかく、新しくできるようになったこと、覚えたことを子供が披露し、それをめちゃくちゃ褒める時期です。

知識の獲得が「楽しい」と感じられるようにするわけですね。

男の子の特徴かもしれませんが、「ドヤっ」と語り始めたらいい傾向になっていると思います。
子供を先生にしよう
ある程度、自発的に自分で調べたりし始めれば、今度は親が子供に聞くようにします。子供を先生や博士にして、教えてもらうわけです。
学習の話になりますが、知識の定着に一番いい方法は「人に教える」ことです。人に説明するためには、知識を自分の中で噛み砕いて、論理的に組み替える必要があります。人の話を聞いているだけだとなかなか身につきませんが、人に説明すると自分の説明した内容も記憶として定着します。
「クルマの先生」になることで「褒められるチャンス」が増えて、自己肯定感や役割獲得などの効果が得られ、「説明による知識の定着」で論理的思考や自分に足りない知識を明確にしてさらに知識を獲得する原動力にすることができます。
クルマ以外のことを好きになってもらう
無理に他のことを好きになってもらう必要さえなければ、そのまま突き進んでもらって構わないとは思いますが、親としては「学校の勉強も少しくらいはできるようになってもらいたい」という思いがあると思います。
オタク気質は、ASDの特徴を内包しているので、興味の偏りは本人の発達傾向とも言えなくもないのですが。ちなみに、知的な問題は別組なので、自然と頭が良くなる子もいれば、好きなこと以外は全くできない子供もいます。
無理に分離する必要はありませんが、学校の勉強などに結びつけられるように「親ができること」くらいは考えておきます。
無難にほかの乗り物にも興味を伸ばす
クルマが好きなら、大体「電車」や「飛行機」「宇宙船」あたりなら同じように興味を持ってくれます。間に、「軌陸車(線路を走るくるま)」「トーイングトラック(飛行機を引っ張るクルマ)」「宇宙探査機」などを挟んでもいいかもしれません。
子供が明確に「クルマ」と「ほかの乗り物」を区別している場合は、「慣れない乗り物たち」に対しては警戒心のようなものを見せます。こだわりが強ければ「ボクの好きなのはこっち、あっちは嫌い」という態度を見せる場合もあります。
無理強いはせずに、子供の許容範囲を把握しながら、「どこなら大丈夫か」と考えて新しい刺激を入れていきます。あまりにも受け入れが悪い時はASDの傾向も考えて、子供が過ごしやすくなる方法も同時に検討を始めます。
プログラミング、物理・構造学などを見据える
ちなみに、幸いにもクルマは様々な知識が詰め合わされて作られています。クルマの何が好きなのかにもよりますが、「ただの好き」を勉強や仕事、社会活動につなげるための道標を示すのは親の役目です。
クルマを作るために必要な知識
- マーケティング・経済学、心理学(販売のために)
- プログラミング・AI(自動運転などの技術活用、製造の効率化)
- 人文・歴史学(車が出来た背景、地域性、これからのクルマの役割など)
- 物理・天文学(災害対策、構造力学、安全性、速度、資源エネルギーなど)
あげたらキリがないのですが、どの勉強も関連できるので、どう繋げるかが大事だと思います。プログラミングは必修科目となるので、おもちゃなども使って取り組みやすい下地を作って置けるといいですね。

スキルを身につける
私は肉体労働に向かないので発想が乏しいのですが、車を扱うためのスキルを身につけてしまう、という手もあります。
カートなどに乗ってみる
公道での車の運転は免許証が必要ですが、サーキットなどでのカートなどは免許が不要です。直接的な運転スキルを獲得するなら、運転に直結する体験を積むのもいいと思います。
車の整備などを見学する
また、車は管理も大変なのですが、親と一緒に車の整備・点検などを実施・見学してみるのも面白いと思います。懇意にしている整備工場があれば割と見学くらいさせてくれます。いい整備工だと解説なんかもしてくれるので、貴重な経験になると思います。
製造工場を見学する
大手製造メーカーは、割と工場見学を定期的にイベントとして開催しています。大人の参加者も多く、見学会自体が企業にとっての社会活動・営業活動となってきているので、見学会の内容も充実しています。この辺りは各社のサイトをチェック。
コメント
「女性 女性 感性 感性」に関する最新情報です。
「女性ならではの感性」は問題であり、ステレオタイプの助長や無意識の偏見を引き起こす可能性がある。岸田首相の発言によって、女性の感性や働き方に対するステレオタイプな考え方が助長されることが指摘されている。また、マイクロアグレッションと呼ばれる微細な攻撃も存在し、これらの言動は女性を苦しめる土台となっている。ジェンダー平等を実現するためには、ステレオタイプな考え方を改め、女性の感性や意見を尊重する必要がある。岸田首相の発言に対しては、ジェンダー表現のガイドブックを学び、女性の視点を取り入れた意思決定を行うことが求められている。また、岸田首相の改造内閣には5人の女性閣僚が誕生し、女性の感性や共感力を活かして政策を進めることが期待されている。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/genderbook_jp_65025bcae4b0800d579d6ccf