筆者についてもっと知りたい!

ADHDがものを無くす理由と対策「特性にあった整理整頓術」

スポンサーリンク

ADHDの「物忘れ」記事を書いていたのですが、「ものをなくす」も私の中では死活問題なので、こちらも図解を中心に解説していきます。

ADHDが物忘れしやすい理由「当事者の体験談として」
ADHDの特徴的な症状・障害として「物忘れ」が例示されることが多いのですが、なぜADHDはこんなにもうっかり忘れてしまうことが多いのでしょうか。あくまでも一個人の体験談ではありますが、誰かにADHDの記憶について説明するときに役立つようにまとめていきます。
スポンサーリンク

なぜ、ADHDはものを無くすのか

ADHDがモノをなくしやすい理由の図解

まず、「ものをなくす」を分解して考えていきます。

人間が物を無くす原因とプロセス

そもそも、なぜ、我々は物を無くすのか。検索してみたら、「冷静じゃない」「心に余裕がない」なんてクソみたいな回答が出てきたので、ADHD全否定されて笑う。

  • 物を置いた場所を覚えていない
  • 探した場所を覚えていない
  • 探しているものが、「そもそも存在しない」

まず、物を無くす・見つからないのは、「物を置いた場所」を忘れることと、もう一つ「探す場所を覚えていない」ということがあります。

整理整頓は解決策で、原因ではない

ぶっさん
ぶっさん

整理整頓できていない、というのはそもそも物を無くす対策として「整理整頓」しているわけで、これができないのに「やれ」と言われる世知辛さよ。

物を無くすプロから言わせると、場所がわからないなんてことは当然なのですが、紛失物の場所を記憶する問題以外にも、「紛失物を探す過程プロセス」にもかなり難があると自覚しています。

整理整頓はかなり高度な処理が必要な作業

後述しますが、整理整頓っていうのは、料理なんかと一緒で前頭葉をフル活動してようやく可能な作業で「スペックフル活用してようやく可能」な思考過程が必要となります。この思考過程はかなりの部分で「脳が自動化」して処理するので、難なくできる人が多いのですが、ADHDはオートメーションシステムが弱いので、全て手作業で処理するくらいの作業感を覚えます。

探しているものを勘違いしている可能性

また、一つの思い込みとして、「あったと思っていたものは、そもそも現実には存在しない」パターンすらあります。

これは「あの情報は確か、何かしらのプリントに書いてあったような」という記憶で物を探しているのですが、そんな書類はもともと存在せず、その知識はネットから得た物だった、ということは私にはよくあります。

ADHDに限った話では無いのですが、思い込みで記憶を補完して、しかもその捏造された記憶に振り回されるのは思った以上によくあるので、自分の記憶を疑うことも対策として考える必要があります(後述します)

「ADHDと無意識の紛失」を理解する

まず、多くのネットの情報を洗い出すと、物を無くす原因は「無意識下の行動」で、置いた場所がわからなくなるからだという。そんなことは、知っている。

脳の処理落ちで物の配置記憶は忘れられる運命

では、ADHDで物を無くすことが多くなるのはなぜかと考えていきます。

ADHDでは前頭前野の処理落ちがみられる

この「無意識下の行動」での記憶が、ADHDでは機能が弱いとされる前頭前野のワーキングメモリで、適正に処理されずに記憶の海に埋没するためだと考えられます。

一般の人でも、脳の自動処理場でうまく機能せずに「物の配置記憶(おそらく視空間スケッチパッドとエピソード記憶の連携)」がうまく形成されずに「忘れる」ことはあるんだと思います。

ぶっさん
ぶっさん

物の位置関係などは「空間記憶」に分類されると思いますが、空間の位置関係を把握できない問題というよりは、この「処理工程」に難があって覚えられない、ということだと思います。

ADHDの場合は、作業と記憶を関連づける「自動処理場」が、本来4人くらいで稼働するところがワンオペしているような状態です。

ぶっさん
ぶっさん

我々ADHDは、何かをしながら物を離した瞬間にはその記憶がなくなっているので、かなり高い再現率で、物の配置記憶を失います。

のちに対策も書きますが、このパターンは「記憶の貯蔵場所を意図的に変える、意味・エピソードと複合して記憶する」ことで対処は可能です。

ぶっさん
ぶっさん

ただ、そんな記憶術を行うほどの心理的な余裕はないのでどうせ忘れるんですけどね。

無くしちゃいけないものは、家族に渡すのが賢明です。

心理状態も大きく影響

他のサイトでは、「焦っている、ストレスがある、心配事がある」などの心理状況では物をなくしやすいと書いてありました。これも当然正論です。

心理的負荷状態の定型≧ADHDの記憶処理

定型発達の場合は、心配事などがあるときに他の作業をすると、心配事などが脳の処理場所を占拠して無意識での記憶化がうまく処理できなくなるというわけです。

らいおん
らいおん

先程の「作業所」の例で言えば、4人の従業員のうち、3人くらいが風邪で休んでいる状態になって、物の配置記憶にまで手が回らない状態なわけですね。

ぶっさん
ぶっさん

まだ従業員が作業できるから、この状態でようやくADHDと同じくらいの処理能力なわけだ。

心配事のあるADHDは作業所が停止して運営できない

ADHDの場合は、心配事があるとそもそも何も手がつかずに身動きが取れないか、心配事の解決のために(できもしないことでも)動き出しているところだと思います。

ADHDであっても心理的に不安定な状態は物をなくしやすいと考えられます。さらに言えば、物をなくしたと認知した時に軽いパニックになって、永遠に見つからない探し物ループに入る可能性があるので、やはり落ち着くことは大事だと言えます。

後述しますが、ADHDは物を探すときに永遠にいつからないループに陥ることがあります。物を整理する・探すというのは思っている以上に負荷の高い行動であることが理解いただければいいと思います。

ADHDと「物をしまう」を考える

我々は意識的に行う必要があるのですが、「物をしまう」という行動をもう少し考えてみます。

「整理整頓がうまくできない」はどういうこと?

私は、意外と綺麗好きです。というか、ものが散らかっているのを見るのが嫌いなんです。もの散らかっている状況を目にすると、入ってくる情報量が多すぎて集中できなくなるからだと思います。

ぶっさん
ぶっさん

自分以外の人の感覚はわかりませんが、処理量に余裕がある人は、「見て見ぬ振り」ができる、ADHDは「不快な状況を認知して、そこに集中してしまう」という違いはあると思います。

そのため、私は何をするにせよ、まずは整理整頓から始めます。

これは言い換えると、整理整頓はしょっちゅうやっているはずなのに、いつの間にか散らかった状態になっているという言い換えでもあります。つまり、無意識で散らかしているのは私です。

片付けができない=ADHDではない

ちなみに、妻も同居しているわけですが、妻は全く片付けないタイプでこれも散らかる原因ではあるのですが、妻は「置いている場所は全部把握して」いるらしく、言い換えると「意識して散らかしている」という猛者です。

ぶっさん
ぶっさん

実際、片付けが面倒なだけみたいで、用事があったりするとテキパキ片付けはできるし、ただのやる気の問題なんですよね。「出しっぱなし」はやる気を出すべき問題ではないと処理できているわけですね。

ヨメちゃん
ヨメちゃん

どうせ片付けても、旦那が散らかすんだから出しっぱなしでもいいでしょ

ADHDの私は、散らかっている部屋を見るだけで脳処理がパンクするので物を片付けたい、ただ、私が片付けると私はしまった場所を覚えていないのでものが紛失する、妻は自分で出した物の位置は把握しているが私が片付けると紛失するので私の片付けを嫌がる、妻は片付けをする必要性を感じていないので絶対に片付けない、私は片付いていない部屋にいると落ち着かないので片付ける、これが我が家の整理整頓のデフレスパイラルです。

汚部屋はADHD?

少しコラム的に挟み込みますが、一時期「汚い部屋に住む人」を面白がってテレビで特集することが流行っていましたね。

部屋の状況は、当人の心理的状況を表現していることはあると思いますが、部屋が汚いことだけでADHDの診断はできません。むしろ、テレビで取り上げられるレベルの部屋の汚染は、もっと深い理由があると思います。

ごみ屋敷とADHD

部屋が汚い人と精神疾患
  • 衛生面への関心が異様に低い、部屋の汚染への耐性が高い(ただの不衛生)
  • 片付けをする時間がない、片付けの優先度が低い(忙しい不衛生)
  • 片付けをする精神的な余裕がない(うつ型)
  • 片付けができずに物が積み重なっていく(ADHD型)
  • 片付けの必要性に気づけない(認知型)
  • ものへの執着から捨てられない(脅迫型)

ADHDだから整理整頓できないのか

ADHDだと整理整頓が難しいケースがありますが、全てのADHDが整理整頓できないわけではなく、定型発達であっても、我妻のように「整理整頓をしない」という選択をとる方もいます。

責任感の問題もある

まず、整理整頓をするかしないかは、個人の責任能力やパーソナリティスペースの違いから個人差があります。

  • 誰かが掃除してくれるんだからラッキーという人
  • 共用スペースなんだから自分にも使う権利があるという人
  • 共用スペースは自分の使うべき場所ではないと感じる人
  • 共用スペースを自分の管轄区域として監督したがる人

家族共有スペースが散らかっていても全く気にもとめない人もいれば、共有スペースを「自分も使えるから散らかしてもいい」という認識の人もいます。「自分のものが出ていると良くない」と感じて片付ける人もいます。あるいは、共有スペースには全くものが出ていてはいけないと、個人物が出ているだけで怒り出す人もいます。

さまざまな人がいる中で生きていくということ

ここは論点とは少し逸れますが、あえて言うなれば、ADHDはこの「さまざまな価値観が渦巻く社会の中で、全ての人の機嫌をとりながら生きていく必要がある」ことに間違いはありません。

ぶっさん
ぶっさん

つまり、できるできないは別にしても、片付けられるに越したことはないですね。

では、ADHDが片付けができないのかどうかで言えば「できない可能性が高い」と考えるのが妥当だと思います。

片付けに必要な能力

片付けに関しては以下の能力が求められます。

  • 対象物を「片付けるもの」と認知する力
  • 片付けたいもののサイズ感などを把握して記憶する能力
  • 片付けたいものを収めるべきスペースがあるかどうかを検索する能力
  • 片付けたいものを納めた時の影響を考える想像力・計画性
  • 複数の物品の配置を記憶する能力
  • 物品収納の際のルールを設定する能力
  • 物品収納のルールを各物品に当てはめてラベル・カテゴリ化する発想
  • 各物品のラベル・カテゴリを記憶する能力
  • 複数物品の位置記憶

まず、複合的に上記のポイントを考えながら片付け・整理整頓をしていきます。

ぶっさん
ぶっさん

ですが、ADHDの場合は未来の計画を立てる・優先順位をつけるなどの作業が苦手なので、上記のことをわかっていても忘れてしまう・うまくできない可能性があります。

ADHDの片付けが「整理整頓」として機能しない

ADHDに関しては(深く考えないので)実行力は高く、片付けをする人はめっちゃするんじゃないかと思います。一方で、同じADHDでも「片付けの必要性を認知していない」からやらない人もいるし、「片付けの作業が苦手すぎて後回しにする」人もいます。この辺りは千差万別。

問題は、私のように「とにかくものが出ていると集中できない」からと手当たり次第に片付けはするものの、上記の能力が部分的に欠損しているから「片付けた場所が思い出せない」「ルールはあってもラベル・カテゴリが毎回異なって片付け場所が変わる」「片付けの最中に付随して動かした物の配置は忘れている」など、結局、しっちゃかめっちゃかにするだけで生活スペース・作業スペースを共にする家族や同僚の迷惑になることしかしていないことは多々あります。

ヨメちゃん
ヨメちゃん

どちらかといえば「物を隠される」感覚ですよね、一緒に生活する方からすると。

片付けは行動化するため、自己評価だけ高いパターンもある

ちなみに、この片付けが私は本当にできないようで、自分では片付けているつもりでも、通知表を見返すと「片付けができない」項目だけ絶望的に低かったので、他者評価って大事ですね。

整理整頓のための対策

問題点が浮き彫りになったところで、ADHDでも実践できそうな対策を考えてみます。

ラベル付けが大事

ADHDの整理整頓の対処法として、「物の片付ける場所を決める」というものがあります。これは色々なサイトに書いてあることなので「片付ける場所を決めることで片付けられる自信がある」という方は他のサイトを参考にしてください。

ぶっさん
ぶっさん

私は定型発達に「ちゃんと片付ける場所を決めなさい」と言われるたびに「そんなことはわかってるわ! わかってるけど、できないんだわ!」と腹立たしい気持ちと悔しさでいっぱいになります。

ラベルが変化するのがADHD

上記ポイントにも書きましたが、私の場合は、このモノの住所がコロコロ変化します。つまり、その時の気分で収納ラベル・タグが変更されており、結局、探す時には見つかりません。

これは、私の場合は脳でラベルの記憶を検索するよりも自分で新たにラベル発行する(新規発想)した方がいいと勝手に処理量を落とした判断をしているわけで、悪気はないんです。

ラベル付けが自動化できればいいわけで

対策としては、ラベルを一定にして、その上でちゃんと記録する・ノートにまとめるなど方法が考えられます。

ぶっさん
ぶっさん

ちゃんとスマホなどに記録することが考えられますが、まずその作業を考えるだけで脳が拒否反応を示すのでこれはハードルが高い。

逆に言えば、スマホの機能などで、片付けの様子をホームカメラなどで撮影し、整理整頓ラベルを自動発行して記録してくれるアプリ(というか片付けた場所が自動で記録できるもの)があれば我々かなりラクができるので開発のほど、よろしくお願いします。

アプリなどは他のブログでよく便利なものを探したり紹介してもらったりしているので、こちらでも可能な限り更新してADHD必須アプリをまとめておきます。

ラベル設定のルールを決めておく

まだ、ここまで便利なシステムはできていないので、「ラベル」の基準を決めておきます。

個人的には、自分が失敗しやすいのは「物の特性・種類」でカテゴリ付けするので、つまり物を見た時に「どの特徴とするか」でラベルが変わってしまうもの。

ぶっさん
ぶっさん

クリップとか、「あれ、これは文房具? それとも小物? 書類と一緒につけておく? あるいは銀色のもの?」とかその都度考えるわけですが、これを悩まないように統一しておくわけです。

ラベルは大枠で、適当に突っ込んでおけるキャパシティがあるものが有用です。あまり細かく決めすぎずに、大体この辺りにあれば困らないだろう、という気持ちで設定します。

ヨメちゃん
ヨメちゃん

一緒に暮らす方としては、ADHDが片付けた物をさらに片付ける「謎の後片付け」が必要になるので、嫌なんですけどね。自分でしまえばこんな手間ないのに。

「物を探す」ときのポイントを考える

ADHDのモノの探し方傾向と対策

さて、どんなに整理整頓しても、物の位置は人が生活する以上、変わります。この物の配置位置などの情報を随時更新できないのもADHDの特徴と言えます。

ADHDの物の探し方の傾向

  • 物を探すときの集中が「点」になって、視野が狭くなる
  • 探しているようで探す作業には集中していないので見落とす
  • 物の探し方が固定化されており、物探し動線に探し物が存在しない
  • 一度探した場所を覚えていないので、同じ場所を何度も探す
  • 優先順位がわからずに、探すことに執着する
  • ひとの忠告は聞かない

視野が狭い

まず、ADHDの集中力の問題で、車の運転などでも指摘されていますが、「視野の狭さ」があげられることがあります。

我々、目や耳が悪いわけじゃないのに、「見えない」「聞こえない」ことが多々あります。情報量を意識的にセーブしている、というよりは、ある情報に脳処理が占拠されて、他の物事が見えなくなっているだけです。

ぶっさん
ぶっさん

物を探すときは、俯瞰して部屋全体を把握したり、記憶から紛失物の記憶を引っ張り出して情報を統合したりするのが大事なようですが、これがADHDにはできない・苦手とするところです。

物を探している最中にも紛失物に関する情報収集が行われており、紛失物との関連情報(例えばスマホを探していて、充電器を見たら「そういえば最後に充電した時は寝室で…」のようなヒント)も拾い上げたりするのですが、ADHDは「探し物」という作業に没頭して情報整理はしていません。(考えられる時もありますが、苦手です)

「焦り」のせいで作業効率が悪い

ADHDではなくても、例えば「あと数分で家を出ないと、電車に間に合わない」などの時には焦ってうまく物が探せないことはあると思います。

ADHDの場合は基本的がその状況で、さらに、焦りがあることで、「焦っていること」に集中してしまい、遅刻した自分を想像したり、遅刻の言い訳を考えたりし始めて「探し物をしているように見えて何も探していない」ことをしたりしています。

どう考えてもカバンの中に電車の切符があるはずなのに、電車の切符が見つからずに電車で泣きながら駅員さんに説明して、一緒にいた子も同じところから来ているはずだからと見逃してくれた駅員さん、ありがとうございます。あの後、普通にカバンから切符が出てきた時は虚しさと申し訳なさでいっぱいでした。

同じところしか探さない・何度も探す

まず、脳は処理負荷が強い行動などがあると、テンプレみたいなものを用意して考える作業をなるべく単純化する傾向があります。

らいおん
らいおん

物を探す場合も、ある程度決まったルートで紛失物を捜索し始めるのですが、普通は捜索しながら情報を蓄えていき、テンプレから軌道修正して紛失物のありそうなところを独自路線で探し始めます。

ぶっさん
ぶっさん

ただ、(これはADHDには限らないかもしれませんが)我々の前頭前野は、情報の統合なども少し苦手で、テンプレで見つからなかったときに、脳処理がパンクしているので「もう一度テンプレをやってみる」という愚かな選択をして2倍以上の無駄な労力・時間を浪費します。

実際、我々は捜索地域での見逃しもしばしばやらかすので、このテンプレリピートで見つかるパターンも結構あるのですが、周囲からすると「何度同じことやってるねん」と感じるはずです。

捜索部隊の記憶力も悪いので、捜索地域を把握しておらず、何度も同じ場所を探すこともよくあります。このために、他の捜索すべきところを探すことができずに、物が見つからないケースはあると思います。

紛失物の二次被害

ここまでは紛失物が見つからない傾向の話だったのですが、この「捜索に思った以上に時間をかけすぎてしまった」がために、遅刻などの二次被害を起こすことがよくあります。

ADHDの遅刻に関する記事はこちら。

ADHDと遅刻の話「どうして私は遅刻をするのか、原因と対策を考える」
ADHDの当事者であり、看護師として精神科に勤務していた私が、自身の体験や発達障害児の看護を通して学んだことなどを共有していきます。このページでは、主に「私が遅刻しないために犠牲にしてきたこと」などを解説。

私の場合は、遅刻の原因の3割くらいは「家を出るときに車の鍵が見つからない」ことです。30分くらい余裕を見て家を出ようとして、最終的に鍵が見つからずにタクシー乗って遅刻しているんですから頭おかしいな、って自分で思います。

見つからないとわかればすぐに気持ちを切り替えて「まずは職場へ行く!」でいいのに、遅刻する時間まで捜索してしまう。結果として、鍵は見つからないしタクシー代はかかる。ただ、このあたりの制御が効かないのはADHDらしい特徴だと思います。

イライラしてひとの言うことは聞かない

二次被害としては、この紛失茶番に家族も振り回されるわけですが、家族が「カバンの中、もう一回見てみたら?」とか教えてくれるわけです。

ぶっさん
ぶっさん

探している側からすると「そこはもう1000回見てなかったんじゃ!」と怒ってカバンは見ないわけです。そして、結果としてカバンから車の鍵が出てきたりします。

この頑固さは個人の性格の問題も大いにありますが、発達障害は合併しやすいのでADHDとASDが複合していたりすると「なかなか自分の意見を変えられない」と言う特性は出てくると思います。

一方で、これまでの生活史のなかで自尊心が低下しており、「また同じことで怒られる」という事態を受け入れられず、特に家族に指摘されたくなくて、怒ることもあります(ごめんなさい)

ADHDが気をつけたい、物の探し方

では、ADHDやパニックになった人が紛失物を探すためのポイントを整理しつつ対策を講じていきます。

  1. まずは、落ち着く
  2. 情報を集めるために、知ってそうな人に聞いてみる
  3. 部屋の捜索プランニングを立て、順番に行う
  4. 引き出しなどは一度探したら棚を取り外して捜索済みであることをわかりやすく可視化する
  5. カバンの中身は可能であればぶちまける
  6. 衣類のポケットは外に出す

人の意見を聞くゆとりを持つ

大事なのは、まずは脳処理を最大化するために、余計なストレス負荷などはかけずに一旦、落ち着きましょう。コーヒー飲むくらいでいいです。

コーヒーを飲みながら、周囲に誰かいれば聞いてみましょう。落ち着いていないと、この時の忠告が頭に残りませんが、落ち着いている時なら話を聞くことくらいできます。

紛失物捜索計画を立案

捜索地域を見渡して、部屋のどこから探すか順番を考えます。手当たり次第に始めると、効率が悪いのでちゃんと計画します。時間配分も考えられると、一気に定型に近づけると思います。

物をぶちまけるスペースを確保する

何を捜索するかにもよりますが、可能性があるものは全て取り出せるように、スペースを確保しておきます。そのスペースに、カバンの中身をぶちまけたり、いつもきる服のポケットを裏返しておいたり、棚を取り出しておいたりしていきます。

ぶっさん
ぶっさん

この「捜索後の片付け」はすごく面倒ですけどね。

捜索中は片付けないようにします。捜索した目印になるのと、二次被害が生まれないようにします。

同居・共有スペースならではの問題

ADHD当人は、実際ものがなくなろうが無くならまいが、一人で生きていく分にはそれほど困らないし、なんだったらストレスも感じません。ただ、どうしても誰かと生活を共にしたり、あるいは仕事で共有スペースを使用する必要性は出てくるのが人生というもので。

ADHDと定型が理解し合う世界線はない

まず、お互いがお互いを理解することは無理です。だって、脳の構造が違うんだもの。

相手の頭の中は変えられない

いらないものとか置いておかれるより、自分で片付けしたり捨てたりしてくれたりしてくれればいいんですが、定型の場合だと「自分たちは半自動化して考えられるようなことだから、当然、ADHDの人もできるんでしょ」という気持ちで、ものを出しっぱなしにしたり、片付けないで置いたりできるわけです。(出しっぱなしにしておいても脳で必要性が低いとしたら自動で考えないようにできるため、だと思う、我々、これができないから放っておくという選択肢がない)

多様な価値観がぶつかる社会では

一方で、先ほども少し書きましたが、複数人が出入りする場所は、必ず「出しっぱなし警察」も一定数存在します。

たぬき
たぬき

ものが散らかっていると、何がなんでも片付けを強要する人たちですね。

お前が困らないなら放っておけばいいじゃんと思うところだと思いますが、「相手の行動や価値観に踏み込んでまで強制してくる警察官」は割とこっち側の(発達障害か、パーソナリティなどの問題を抱えた)人間で、ADHDじゃなくても何かしらの歪んだ認知が存在します。

この人たちの認識や行動を変化させるのは絶対に無理なので、社会人として「公共の福祉」を考えた時に、さまざまな人が使用する場所に関しては、「片付けはしないといけない」というのは共通認識にしておくに越したことはありません。

みんなが使いやすくなるという鉄のルールだけ作る

複数人が集まる場合は、個人の資質を問いただしても仕方がないので、ルール作りをします。基本的には、相手個人には干渉しないが、共用スペースは「最善の状態を保つ」ことで合意します。

  • 共有スペースを極力使用しない
  • 共有スペースには絶対に自分の物を置かない
  • たとえ家族でも相手の行動には干渉できない
  • 相手の個人スペースに関しては口出し・手出し無用
  • 共用スペースの出しっぱなしのものがなくなることに関しては自己責任

我が家の場合は、共用スペースに妻が物を出しっぱなしにするのが問題なので、この出しっぱなしのものを私が片付けてなくなることにことに関しては「自己責任」としています。自分で片付ければいい話なので。

相手の行動を変えようとしても疲れるだけ

ただ、これを自分で「片付ける」ように促すことはできないと悟りました。基本的に、相手を動かすことはできません。お互いに嫌な気持ちになるだけです。同様に、妻が私の片付けを止めることもできません。ただ、片付ける範囲の線引きだけは決めておけばいいのです。

ぶっさん
ぶっさん

相手のものに関しては、「妻のものボックス」を作っておいてそこに放り投げておけばいいのです。ここは相手のスペースなので、ここが散らかっていても口出しはしません。

相手を責めずに「良い環境」だけを保つ枠組み

職場においても、大きめの「紛失ボックス」を用意して、一定期間で捨てるルール作りだけでいいと思います。

片付けたい人は相手に注意せずにボックスに放り込んでおけばいい。片付けられたくない人は自分で片付ければいいし、物をなくした人は自分で探せばいい。「いつも自分ばっかり片付けている」と思ったら、片付けをやめればいい。

ぶっさん
ぶっさん

相手には干渉しすぎず、対処の方法だけを明確にしておけばいいのです。

らいおん
らいおん

この枠組みだと、「整理整頓する人」だけが損をしそうなので、紛失ボックスに「取り出し手数料」などの罰則をつけておけば、背筋が伸びる人もいるはず

ADHDが定型発達と生活する際にできること

ADHDの場合は、自分の特性として「共用スペースに物を置いたままにしてしまう」ということがあるので、共用スペースにいるときは私物を出さないことを徹底します。

ぶっさん
ぶっさん

窮屈ではありますが、失くすよりはいい。なんだったら、怒られるだけの共用スペースなら使用しないに越したことはない。

極論、自分が自由にできるスペースがなくてつらいなら、自分で好きにできるような環境が作れるまで出世してやるか、あるいは独立して自由にやるしかありません。私は独立しました。平穏です。

ただ、それでも一人で生きていくことは難しい社会なので、自分は何を我慢して、我慢しないためには何をしたらいいのかをひたすら自問自答していくことだと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました