ADHDはどうして集中力が続かないのか
ADHDの症状をまとめてあるサイトについては、こちらのサイトがわかりやすいと思います。

ADHDの3つの症状
ADHDはざっくりと3つの症状に分けることができます。全ての症状が出るタイプもあれば、一つしか当てはまらないこともあります。

私は「不注意」に悩まされています。
一応、全ての症状について簡単に説明します。
①不注意
- 集中することが苦手。
- 得意なこと、好きなことにはすごく集中する。
- 一度集中すると、そればっかりになる。例えば、スマホいじり始めたら止まらない
- 集中の切り替えが苦手
- 気が散りやすい。
- 忘れ物が異様に多い。
- 大事なことでもすぐに忘れる。というか、大事だと思って聞いていない。
- 話を聞いていないような雰囲気が醸し出されている。んで、注意される。
- やりかけのものでも平気で放っておく。
- 片付け、整理整頓が苦手
②多動性
- 落ち着きがない。
- 体が動いてしまう。長時間同じところにいるのが苦手。
- おしゃべりが止まらない。
- 葬式とか、卒業式とか、そういうのが耐えられない。
- なんかあいつキョロキョロしてるよな、挙動不審だなって言われる。
③衝動性
- 相手の反応を考えずに発言する。突拍子もないことを言って驚かれる。
- 相手の発言を予測してすでに自分が返答している。
- 結構すぐに怒る。堪えが効かない。衝動買いしてしまう。
- 順番待ちが苦手。並ぶくらいなら帰る。
ADHDが集中力が減りやすい原因
まず、そもそもADHDがどうして集中力が保てないか、というのは、「神経伝達物質」が不足するから、と考えられています。
神経伝達物質とは
- ノルアドレナリン
- ドーパミン
上記の神経伝達物質は、精神科に勤めているとよく聞く神経伝達物質です。あと、鬱なんかだとセロトニンをよく聞くことになります。
集中がうまくできないADHDの症状は、ドパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の調整がうまくいかないために生じるのではないかと考えられています。ADHDの治療に使われる薬剤では、これらの調整を補助するものが使われています。
ノルアドレナリン
ADHDと関わりが深いとされる神経伝達物質。ストレスに晒された時に放出されるとされていて、交感神経を刺激することで、いわゆる興奮したような状態になります。
これがいいように作用すればいいのですが、過剰に放出されたり、あるいは取り込みが異様に促進して受容体との結合がしにくくなったりすることがあります。
ドーパミン
喜びなどの感情系に関連するとされるのがドーパミン。飲酒とも深い関連があると言われています。
病気としては、パーキンソン病と統合失調症との関連が強いとされています。

統合失調症の薬である、抗精神病薬の副作用にはパーキンソン様の症状を起こすものがありますが、これはドーパミンに作用するからだと言われているね
私がADHDに悩まされる実際の場面
忘れ物、失くし物、鍵探すという恒例のイベント
私は、とにかく忘れ物が多い。
インプットができていないのが原因
忘れ物が多い理由としては、しっかり話を聞いていない=インプットできていない。そもそも準備の段階で覚えていない。
もののしまい方が認識できない
あと、ものを失くす。本当にすぐ失くす。電車の切符なんかはすぐに失くす。

手に握っていても失くすからね。
どこにしまったかわからなくなるパターンも多い。鍵が見つからなくて、いつも家に入れなくなる。いつもカバンの中に入ってるんだけど、カバンの中のものすらちゃんと見つけられないんですよね。
集中について
集中できない環境を自ら作り出す
集中できないくせに、いろいろなものに手を出す。音楽聴きながら本読んだりすると、本の内容は全く覚えていない。
でも楽しいからいいよね、みたいなところはある。
だけど、夫婦になって、共同生活が始まると、やっぱり自分のペースで動けなくなるから、読書も音楽も聴けなくなったね。
だから、ある種今まで目立たなくなっていたと思う。
過集中と注意散漫のバランスが悪い

昔は、本を読み始めたらその場から動けなくなってたもんなぁ。
だから、集中が全くできないわけではないんだよね。
整理整頓
これは結構苦手だけど、何もしないわけじゃない。
と、いうのも。
生活する上で、ある程度片付いてないと、もう何にも手につかなくなっちゃうんだよね。集中力が奪われるというか。
共同生活になると、自分でもどこに片付けたかわからなくなるのに、相手が片付けても探せないし、相手が片付けをしなくても見つからなくなる。

人と一緒に住んでいると、全くものが見つけられなくなって、そればかりに時間が取られるんですよね。
一番つらいなぁ、と感じた部分ではある。
私の子供時代の体験談
後先考えずに喧嘩する
すごく小さい時に関しては突発的な行動が多かったと思う。よく殴り合いの喧嘩になっていたし。弱いくせに。
人を怒らせることは多かったなぁ。いたずらもすごく好きだった。思いつくと抑えが聞かない。
でも、ある程度分別がつくようになると、というか、親に一度、本気でしこたま怒られてからは、ちょっと行動する時に躊躇するようになったね。
コミュニケーションは苦手
相手の話に興味が持てない
人付き合いは昔から苦手だった。
相手の話していることがわからなくなることが多くて、会話しているのが苦痛に感じることが多かったかな。

わからなくなるというより、途中から他のことを考えてしまうので、最終的に相手の会話の内容を覚えてないんですよね
授業中の私語が多い
あと、授業中に喋っちゃってたね、今では信じられないけど。とにかく、思いついたことを何でも話してしまうんですよね。
友達との内緒話も、ついうっかり話してしまうことが多かったですね。悪気はないんですけど。
ADHDはスペクトラム
こうやってエピソードを話すと、自分ってADHDだなぁ、と思う。
けど、これは「自分がADHDだなと思うエピソードトーク」をしているからであって、そうではないよな、って場面も結構ある。
大人になってからはほとんど発言しなくなったし。
症状は人によって千差万別
結局のところ、ADHDなどの発達障害は、スペクトラムといって、それぞれの個性が違うように、症状の現れ方も異なってきます。
生活に支障をきたすレベルも違うから、「発達障害だからだめ」とか、「生活保護を受けないと生活できない」とか、一緒くたにするとなかなか理解はされないですよね。
看護師として働くことだってできる
私はADHDの診断を受けてからも看護師として働きましたし、うっかり忘れてしまうミスは多いけど、周囲の同僚や患者さんにも「私は忘れやすいので、もし変だなと思ったら遠慮なくおっしゃってください」などその都度説明していたので、重大な医療事故につながることはなかったですね。

とはいえ、忘れられると患者さんとしては悲しいし、心配になるのは当然のこと。ADHDであることは少なからず患者さんにとっては不利益だと思ったので、現場からは退きました。
また、機会があれば、成長発達に伴う、各年代におけるADHDで困ったことについて話そうと思う。
仕事を始めてから大好きな読書ができなくなった
私は、結構読書が好きで、なんだったら本を読むために大学に通ったというところもある、ってくらいに好きでした。
でも、今となっては「好きだった」っていう過去形。もうここ何年も読書からは遠ざかっていました。
ADHDだと読書できない?
原因は、自分では仕事が始まったからだと思っていた。仕事のストレスで、集中力がなくなって、活字を目で追うのがつらくなった、と思っていた。

まぁ、半分以上はそれも正解なんだけど。
しかし、(現時点では)自分がADHDと診断されて、もともと集中するのが下手くそだったんだなぁ、と、ある種納得した部分はある。
多分、もうこれから先の人生で、落ち着いて読書するなんてことは、できないんだろうなぁ、と思うと、ちょっとばかし、寂しく感じる事はある。
気になることがあると注意散漫に
ぶちくまは多重課題が苦手で、それは仕事でもそうなんだけど。
家でも、頭の半分は仕事のことを考えているし、もう半分は今となっては「子育て」だ。
頭の中を「仕事」と「子育て」という二大巨塔が頭を占有しているので、もう他のことが入り込む余地はない。
集中するにはひとつずつ問題を解決していくことが大事
実は、ここまでのADHD日記は、他のブログで書いていたものをこちらに転載しているものです。
なので、仕事をしている時の心境で書いていたのですが、今となっては仕事も辞めて、安心して読書することができるようになりました。
心配事があると、そればかりに気を取られてしまうのがADHDの特徴です。気持ちの切り替え方が上手になると、過ごしやすさも変わってきます。(それができないのがADHDではあるのですけどね)
なので、気になることがあれば、とりあえず気になることをひとつずつ解決していき、アレコレと手を出さないことが大事です。今はフリーで生活しているので、仕事はひとつずつ引き受けることで、生活のバランスを取り戻すことができました。
発達障害治療開始後の読書
治療を開始してみて思ったことを書いていきます。
治療開始前に期待していたこと
仕事は、まぁもう多少ミスがあっても仕方がないとは思っている。いや、もちろんダメなんだけどさ。
ただ、このまま集中力がないと諦めて腐っていく自分の人生を想像したときに、また読書ができるようになれば、少しは自分と、そして子供のためにはなるかな、とは思っている。
親が読書をしない子供が、読書を習慣とするわけがないからね。
そう言ったわけで、まだ治療は始まったばかりですが、少しずつ読書を始めています。
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本
ADHDの症状についての対策を、実践の場面を想定して細かく書かれています。
正直、全てが参考になる、とは言い難いものではありますが、具体的な解決策を提示されることは、ASD(アスペルガー)的な症状の現れ方をしている方にとっては、とても役立つ部分が多いものだと思います。
と、いうところもあるので、当然レビューでは、合う人合わない人がいるので、実践して見て、自分のやり方にあったものを取り入れていく、という途方も無い作業を繰り返していくばかりです。
忘れ物が多い私にとっては、メモの取り方なんかは参考になりましたけどね。
1年間治療を続けてみた感想
まず、仕事を辞めた影響が一番大きいと思いますが、今まで読めなかった本がだんだんと読めるようになってきました。

最近はウェブ記事くらいの物であれば、英文も読めるように復活してきたのでいい兆しかと思います!
仕事しているときは、英文読んでると「あれ、これ何の話しているんだっけ」とすぐにわからなくなって読まなくなってましたからね。
今はまだ、ストーリーが簡易なものや、そこだけ読めばわかるようなエッセイが中心ではありますが、以前に比べれば格段に回復の兆しがあると思います。
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