少し長くなったので、このページの情報を3行でまとめるとこんな感じです。
発達障害は「知的障害」や「精神遅滞」などとは全く別の障害です。ですが、知的に問題がある場合の方が治療の必要性が高く受診する可能性が高く、世間のイメージも「なんとなく知的に低い」のが発達障害、というのはあると思います。

実際に、「知的障害と発達障害どちらもみられる」というパターンは結構あります。

発達障害って、なんとなくこどもの病気、幼いイメージ、知的に遅れているイメージなどあるかもしれませんね。
一方で、最近は発達障害の認知度が急激に高まり、「よく知らないけど発達障害なのかも」と心配される方も多いと思います。
今回は、ほぼ、本のレビューですが、発達障害と似たようなケースで「言葉の遅れ」が見られる場合があります。
スマホ、テレビの影響で言葉が遅れるということ
先日拝見した本「言葉の遅れが改善する方法」には「新しいタイプの言葉遅れ」というものがありました。
小児科医片岡直樹先生の著作で、実際に読んでいただければ幸いですが、ざっくりと内容をかいつまむと以下の通り。
こうやってまとめると、「まぁそうだよな」という感じがしますが、大事なのはこの新しいタイプの言葉遅れが「発達障害様の症状」を見せるため、鑑別が難しいということです。
新しいタイプの言葉遅れと発達障害の相違点
新しいタイプの言葉遅れ、というのが正式な疾患名ではないので相違点も何もないのですが、発達障害であっても、そうでなくても、お子さんの成長に不安を感じる方はいらっしゃるかと思います。

特に、言葉の出始めは「まだ、こどもにどんな障害があるのかわからない」上に「子育てを始めたばかりで不安がいっぱい」という方も多いかと。
少しわかりやすく解説します。
言葉の遅れ、原因は「テレビとスマホ」?
まず、新しいタイプの言葉遅れは、「受動的な光(音)刺激を受け続ける」ことが一つの原因だと指摘されています。
これは、光刺激に原因があるのかもしれませんが、スマホを見せる=母親が世話をする時間が相対的に減ることから、「母親とのコミュニケーション不足」が原因ではないか、と片岡先生は論じています。
母親とのコミュニケーションの機会が減る
テレビ・スマホは自動で映像を表示し続けるので、刺激としては強いものです。
こどもが最初に認知する五感は、光の明滅だと考えられており(0歳におすすめのおもちゃ)、テレビ・スマホを見せると比較的初期から赤ちゃんは刺激に対して反応を見せます。
テレビ・スマホとはコミュニケーションは成立しない
ただ、テレビ・スマホは情報を伝えるもので赤ちゃんの動きに反応することはありません。そのため、赤ちゃんは情報を受け取るだけで自分から発信をしなくなります。
相手が母親であれば、赤ちゃんが「泣いたり」「笑ったり」することに反応して微笑みかけたり抱っこしたりします。この機会が奪われるのがスマホやテレビということです。
テレビ・スマホが言葉の成長に悪いとする理由
ここからは少しわからない(納得はできない)のでポイントだけ抜き出します。
わからないというのは、「言語発達」と「愛着形成」の問題などが、少し混ぜこぜになりすぎているので、整理する必要があると感じました。
母親とのコミュニケーションは間違いなく大事
「赤ちゃんと母親の関わりが減る」は悪いと思いますし、あらゆる刺激が阻害する要因になるとも思います。ただ、上記のポイントに関しては、客観的なデータが不足しており根拠とするには弱いなというところと、「言葉の遅れ」という主題からややずれてきているように思います。
テレビで母親の声がわからなくなる、は根拠がほしい
音楽やテレビを再生していたから、「母親の声が聞き分けられなくなる」というのはやや飛躍した考えに思います。ただ、情報量が多すぎて赤ちゃんが混乱することはあると思います。
視力の問題は言語発達とは無関係?
立体感については、一点注視は視力によくない(レンズの調整機能が発達しない)のは同意ですが、今後、奥行きが再現できる映像機が発表されても、やはり受動的な刺激では良くないと思います。
ただし、テレビの場合「強制注視」という状態になり、「興味の有無ではなく、刺激に対して反応してしまい」テレビを見続けてしまう状態があると言います。(論文の根拠は少し薄そうでしたが)
視力との因果関係は何とも言えませんが、まだ生まれたばかりの赤ちゃんは知覚できる刺激は少ないので、テレビのような強い刺激は「じっと見てしまう」のは生理反応だが、それを親が勘違いして「子供が喜んで見ているからテレビをつけておく」という勘違いは生まれそうです。
ゲーム脳は別問題
集中力に関しては「ゲーム脳」を紹介されていますが、言葉の遅れの原因となる時期とは大きくずれ込んでいる事象ですし、ゲーム脳に関しては「依存」の方が問題となるため、例示するには今回は不適切だと思います。
結局、「テレビ・スマホが悪い」という昔ながらの考え方
これを読んでいる限りだと「テレビとかスマホって育児で使っちゃダメだよね」という強い押し付けのようなものを感じました。あくまでも感想ですけど。
ただ、誤解なきように伝えると、意見としては私も同意です。
テレビやスマホよりも母親との関わりの方が、赤ちゃんにとってより純度の高い、生活に密着した情報で価値の高いものです。成長のきっかけとなることは明白です。
スマホ断ちだけが解決の方法ではないし、根本の問題が不明瞭になる
ただ、実際問題、子育てしている時にテレビもスマホも使用しないで関わるってのは、無理だと思います。何がモヤったかと言えば、「とにかくテレビを消してスマホをやめる」ことに執着した解決法だったことです。
「言葉の遅れ」に至った原因を整理した上で、それがスマホやテレビの点けすぎなのであれば「適切な距離感」や「使用時間」などに気をつけるのが一番だと思います。そもそも、愛着形成が不十分なのであれば、それが環境なのか親の特性が要因なのか、そこに目を向けることを避けては通れないはず。

こどものことが心配で、参考になる本を探すという行動が取れているだけで、真っ当な親だとは思いますけどね。

私自身、スマホやテレビに「子守をさせる」のは成長の機会を奪う原因だとは思います。でも、100%テレビが悪いとか、親がスマホを使うとすべてのこどもにも悪影響があるとかは思いません。
テレビもスマホも上手に使う、が課題でいいのでは
一緒にテレビを見て一緒に笑ったり、こどもが「あれなーに」と聞いた時、あるいはこちらから「あれが飛行機だよ」とか声かけする分にはいいのではないかと思っています。
ただ、こどもの発達段階に合わせて、何を経験させてどれくらいの我慢をさせるのか、刺激を入れるのかは親がしっかりと考えるべきだと思います。

とは言え、もし治療を必要とする切迫した状況なのであれば、片岡先生のように口酸っぱく「スマホとテレビは一度やめましょう」というべきでしょうね。
現実問題、テレビ見ながら子供に話しかけない
追記ですが、実際のところ、テレビを見ながら子供に話しかけるというのは「意識」しないとほとんどしません。語彙獲得の多様性を生むためにテレビを見るのはいいと思っていた私も、つい子供と一緒にただテレビを見ていることも多く、「心してかからないと、テレビでこどもの語彙は増えない」と反省した次第です。
「言葉の遅れ」と発達障害の類似する症状
まず、「言葉の遅れ」や「愛着形成」が問題となるのは、発達障害の中でもASP(自閉スペクトラム障害)です。本の中では、以下のような特徴が例示されています。
- 言語の発達に問題がある
- 他社とのコミュニケーションに問題がある
- 強いこだわりを見せる
- 関心・興味の偏り
- (潜在的な知能)

空気の読めなさ、というのがASPの特徴ですね。自分の世界に埋没して、他者との距離感が掴むのが苦手(苦手とも思っていない)
一般的な自閉スペクトラム障害の診断基準
本の中からの抜粋だけだと根拠に乏しいので、DSMあたりの指標を載せておきます。
A:社会的コミュニケーションおよび相互関係における持続的障害(以下の3点で示される)
- 社会的・情緒的な相互関係の障害。
- 他者との交流に用いられる非言語的コミュニケーションの障害。
- 年齢相応の対人関係性の発達や維持の障害。
B:限定された反復する様式の行動、興味、活動(以下の2点以上の特徴で示される)
- 常同的で反復的な運動動作や物体の使用、あるいは話し方。
- 同一性へのこだわり、日常動作への融通の効かない執着、言語・非言語上の儀式的な行動パターン。
- 集中度・焦点づけが異常に強くて限定的であり、固定された興味がある。
- 感覚入力に対する敏感性あるいは鈍感性、あるいは感覚に関する環境に対する普通以上の関心。
C:症状は発達早期の段階で必ず出現するが、後になって明らかになるものもある。
D:症状は社会や職業その他の重要な機能に重大な障害を引き起こしている。
(参照:DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル)
ASDの言語的障害のような特徴
言語的には以下の特徴があります。
- 言葉の遅れ
- 反響言語(オウム返し)
- 会話が成り立たない
- 格式ばった辞儀通りの言語
- ある感覚に対し過敏・鈍麻
「新しいタイプの言葉遅れ」チェックリスト(参照)
一方の、「新しいタイプの言葉遅れ」のチェックリストからいくつか抜粋し簡略化してみます。
- 2歳で言葉を発しない
- 問いかけに対しての反応が薄い・ない
- 愛着を示さない
- 視線を合わせない、表情が硬い
- 一人遊びをする
- テレビ・スマホに執着・依存し、消すとパニックを起こす
- おもちゃ遊びが単調
「言葉の遅れ」と発達障害での異なる特徴
症状をパッとリスト化しましたが、この時点で「似ているな」という部分もありますが、実は「少し症状が違うな」というのはわかると思います。
ただ、診察などの短時間の応答では、一番表立って問題になっていることに注視されがちです。患児はまだ2歳前後であることを考えると、主訴は「言葉が出ない」などの症状。
母親はその点を強調するので、「ASPらしさ」が目立って診断がつく可能性もなくはありません。
小児、まして乳幼児の発達障害診断は難しい
小児科を受診した場合、ASDの診断基準であるDSMやICDの取り扱いに慣れていない医師もいらっしゃると思います。
この辺りは、精神科が専門ではありますが、精神科でも「発達障害の専門」は少ないです。小児科医が精神科医に相談して、「話を聞く分にASD」なんて診断がつく可能性もなくはないです。
障害自体が「特定」しづらい性質
ちなみに、ASDはスペクトラムという「ある特性に対して色合い・濃度が患者それぞれ異なる」障害です。というか、人によっては「非障害性」「個性」と言っても問題ないくらい、普通に見える方もいます。

ちょっと変かな、と違和感はあるかもしれないけど、当人や周囲が困ってなければ「障害」とする必要はないしね。
また、ASD自体が元々は「自閉性障害」「アスペルガー障害」「特定不能の広汎性発達障害」「小児期崩壊性障害」と言った亜型分類がまとまったものです。一概に「これだからこの障害」と言えるような、他の病気とは違います。
というわけで、「これが当てはまるから病気」だとか「これが違うから普通」とかとも違うので、その点はご了承ください。今回の特徴は、ある意味で「モデル的ASP」を想定して書いています。
発達障害ではない「言葉の遅れ」の異なるポイント
というわけで、異なる特徴については以下の通り。
- ASDの場合は興味を持つ刺激が「限定的」であるが、「言葉の遅れ」の場合は刺激に対してある程度平坦に反応
- 儀式的な行動で同じことを繰り返すASDと、興味・関心が減退しているのが「言葉の遅れ」
- 知的には問題ない(ある場合もある)、あるいは突出して見えるのがASD、言葉を蓄えられていないのが「言葉の遅れ」
- 会話ができてから社会的課題が増えるASD、コミュニケーション機会の獲得である程度改善するのが「言葉の遅れ」
どの段階で「言語刺激が減ったか」で症状が変わる
ある程度言語の基礎ができてから、テレビ・スマホ飲み過ぎで興味・関心が減衰していくケースだと、「テレビでの言い回しを真似る」などはあるのかもしれません。この辺りは、入院してくるケースはなかったので専門医に聞くほかないですね。
発達障害児の育てにくさが引き金となるかも
ASDもスペクトラム症ですし、さらに、ASDの育てにくさ、興味の限定からスマホ・テレビを閲覧する(させる)ケースはありそうなので、明確に線引きできない症例はありそうな気がします。
ASDの場合は先天的な脳・神経機能の発達障害なので、改善させようというよりは「生活様式を過ごしやすいように整えていく」ことであったり「本人の特性を周囲が理解する」ことだったりします。
本人がある程度成長したところで、SSTなどで「世の中での生き方」を学んでいければいいのかと思います。
「言葉の遅れ」は言語発達の成長機会が失われた状態(不活性化)
一方の、「言葉の遅れ」は、まだ言語的な成長機会を得ていない状況、と考えるのが妥当です。言葉強く表現すると、「環境的ネグレクト」と言えそうです。
言語的な成長期と言える2〜3歳の時期を過ぎると、言葉の習得の難度は高まり「愛着形成」からやり直さなければいけないケースもあると考えられます。
早い段階で育児体制を見直したいところだと思いますが、あくまでも「環境側のネグレクト」であり、まずは「こどもと向き合うためにどうするか」を考えていければいいのだと思います。
ASDと愛着障害
少しややこしくなりますが、話の流れで少し「愛着障害」についてもコラムしておきます。
愛着障害とは
愛着障害は、医学的にはICD-10(診断基準)で「反応性アタッチメント障害」と「脱抑制型対人交流愛着障害」に分類されます。
これは、「愛着を警戒する障害」と「過度に愛着を求める障害」です。幼少期の愛着形成に問題があった場合に、起こりうる障害で、5歳以前に発症すると考えられています。
つまり、愛着形成不全が生じる前になんらかしらの問題、例えばネグレクトや養育者・親の交代などが見られた、などが原因となります。
子育て困難を支援する“愛着障害の診断法と治療薬”の開発
~発達障害や愛着障害の脳科学的研究~
愛着障害が「言葉の遅れ」にも関連する
この愛着障害も、発達障害と(場合によっては知的障害とも)誤診される可能性があります。さらに、おそらく今回の「言葉の遅れ」とも関連する障害だと言えます。
家庭問題は脳・神経系へダメージを与える
ネグレクトやDVなどの多大なストレスにより、脳神経系がダメージを受けることはわかっています。
愛着障害はアタッチメントの形成についての障害ですが、その背景にはこうした家庭の問題が隠れている可能性があります。これは、知的な発達にも影響を与えているとされ、家庭問題が解決したとしてもこどもの将来の発達の阻害になると考えられています。
発達障害のような症状が現れる
落ち着きのなさや極端な行動(警戒やパーソナルスペースに踏み込むなど)が見られることから、ADHDとも混同される場合があります。
発達障害の親がうまく愛着形成できない
そもそも、診断を受けていないだけで、世の中にはたくさんの発達障害と同じ特性を持った方がいます。
厚生労働省は2018年4月9日、在宅の障害児の生活実態とニーズを把握することを目的とした「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」の結果を公表した。医師から発達障害と診断された人は、48万1千人と推計される。
https://resemom.jp/article/2018/04/09/43970.html
このうち、手帳取得は70%程度とのことなので、サポートを受けられている人は思ったよりもたくさんいそうな感じがします。ですが、発達障害の場合は「障害に気づけない」「障害が認められない」という理由から、医師に診断されるまでが長く遠い障害と言えます。実数はこんなものではないと思います。
支援を受けていない「障害児疑い」のこどもも多い
また、発達障害児の割合は、約6.5%に発達障害の傾向があると見られています。通常学級を対象とした調査のため、実数はもっと大きい割合になるのではないかと指摘されています。
通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について
これは、「特別な教育を支援する必要がある児童」を対象としており、例えばグレーゾーンで「なんとか普段の生活はこなせるけど、子育てはできない」という親もたくさんいるのではないか、と考えられます。

ADHDの場合は多重課題ができずにミスが多くなるし、ASDの場合は愛着形成がうまくできずにこどものとの距離感が掴めない、なんて可能性があると思います。
この場合、一般的に考えられているような「ネグレクト」とは違った形でこどもの愛着形成に歪みが生じる可能性はあります。発達障害者が親の場合は、間違っていることに気づかずに過ごしている場合もあります。

もちろん、普通の人よりも気配りができるADHD親もいれば、感情的にならずにこどもにしつけができるASD親、などの発達障害の親もいると思います
発達障害と言語表現
ASDの場合、こだわりが限局しています。こだわりは、自分の興味・関心に固着しているとも考えられますし、自身の内在世界だけに関心がある状態、とも言えるかもしれません。抽象的ですが。
ASD特有の言語表現
言語表現としては、ASDの場合は「言い回しが堅苦しくなる(大人のような言葉遣い)」であったりするのが特徴です。
幼少期から大人みたいなことを言う子供はいます。親の影響を受けて真似しているだけ、という子供もいますが、その場合は冗談のように物真似して楽しんでいるのに対して、ASDは大真面目に同様の言い回しをします。
「言葉の遅れ」は言語中枢への刺激不足
「言葉の遅れ」の場合、コミュニケーション不足が原因だと考えられるので、テレビから情報を受け取っていても「発信する」機会がなく話す力が成長しない、と考えられます。
子供の言語発達は「短期記憶に超大量に言語表現を蓄積して、実用性のあるものを取捨選択する」ことで成長していくと考えられます。子供は恐ろしい勢いで言葉を覚えますが、同時にすぐに忘れることで、「大事な言葉」を蓄積していくようなイメージです。
記憶の反芻・整理は寝る前・睡眠中などに行われているとされており、寝る前になって2~3歳くらいの子供が何かぶつぶつ話してたりするのはこのため。
寝る前というのは、刺激がシャットダウンされて脳内の記憶が振り返りやすい状態になる、ということでした。エビデンス不足ですすいません。
こどもの言語獲得メモ
少し論文を漁りながらメモさせてください。
語彙爆発
1歳半前後に「語彙爆発」という時期を迎え、新しい言葉を驚異的なスピードで覚えていく。覚える言葉は名詞が中心だが、動詞にも関連づけがなされる。
獲得語彙について
総語彙数の中央値は第Ⅰ期2 3 8 . 0語,第Ⅱ期4 2 3 . 0語,第Ⅲ期508.0語,第Ⅳ期661.0語であった.
file:///Users/ryo/Downloads/KJ00006191299.pdf
2歳児の語彙は、約200語で、3歳までの1年間に約600の表出語彙数、あるいは約1000語の語彙数を獲得するとされている。
2歳代の語彙発達―語彙チェックリストを用いた表出語彙の分析―
語彙学習バイアス
語彙学習バイアスとは、幼児が新奇対象の名前づけの場面である特定の情報を偏って利用することを言う。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jnns/12/3/12_3_164/_pdf
幼児が言葉を覚えるときに使っているルールのようなもので、この語彙学習バイアスが形成されると、爆発的に語彙数が伸びる。新しいことばの獲得に対して、「本能的に推理」する能力(ルール)が得られる、と言う感じです。
「言葉の遅れ」は、テレビやスマホから大量の言葉を浴びてはいますが、反復性に乏しく再現性もないので頭の中を素通りしていきます。母親とのコミュニケーションでは、子供の反応を見ながら、母親が話す言葉を聞いて、自分でも真似て、母親はそれを聞いて修正して、などのやりとりで、赤ちゃんは言葉の意味合いを明確にしていきます。母親は子供が話すと嬉しいですし、赤ちゃんは母親が喜ぶ姿を見て「言葉を話すと笑顔になる」ということを学習してどんどんトライします。言語的に良い循環が起きるわけですね。
言葉の遅れの場合は、1〜2歳くらいでも「単語を発しない」というのは、そう言った言葉の練習の機会を得られないままになっているからだと考えられます。しかし、ある程度聞き取りはできている可能性もあり、「発語がうまくいかない」可能性もあります。
本の中では「1歳半検診で重い言語障害を指摘され、一生言葉を話すことはない」という方から相談を受けたとあります。1歳半検診の時点で、器質的に問題がないのであれば「言語を話すことはない」と診断する医者がいるとは信じられませんが、母親が心配になるのも頷ける話です。
この場合は、子供の反応に応じて「育て直し」をすることが有効だと片岡先生は伝えています。まずはコミュニケーションを取る時間をしっかりと確保し、落ち着いた状態で子供とのコミュニケーションを楽しめるようにすると良い、とのことです。
忙しいから、スマホ・テレビに子育てをさせていたという場合が多いとは思いますが、育て直しのためにまずは環境を整える方が、将来的な価値は高いと思います。この辺り、社会のサポートをどのように活用できるようにするかが課題となりそうですね。
ADHDとスマホ・テレビ子育て
本の中では「ADHDの特性を増長させる可能性がある」とされています。個人的には取ってつけたような感じがしないでもなかったですが、ADHDの場合、集中散漫となりやすいので、テレビやスマホに関してはない方がいいのは事実です。これは体験談というか、自分の生活歴からそう思います。過集中がある場合も、やはりテレビやスマホにかじりついてしまうので、これも良くない。特に、ADHDの場合は「依存」を形成しやすいので、先に出てきた「スマホゲーム」との関連はここには強く関連していると言えます。ただ、言語的にはあまり関連がないと思いますので、同じ籠に入れて解説するとややこしいので割愛。
発達障害と「言葉の遅れ」まとめ
実は、私の都合で、「知識をアウトプットする作業」を少しずつ始めたいと思い、普段読んだ本に対する感想などを書こうとしたのですが、うまく発達障害に絡められた部分もあれば、しっちゃかめっちゃかになってしまった部分もあります。
また、似たような本があれば追記しながら完成を目指します。もし、おすすめのほんや載せて欲しい情報などありましたら、コメントや問い合わせなどしていただけますと、私も勉強して情報発信していきたいと思います。
コメント
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「wasoko 260 260 vc」に関する最新情報です。
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https://techcrunch.com/2024/03/27/african-b2b-e-commerce-giant-wasoko-marked-down-to-260m-after-vc-halves-stake/
「bluesky users 800」に関する最新情報です。
Blueskyは、昨年にローンチした後、昨日一般公開されました。分散型でオープンソースのソーシャルアプリにはまだ多くの興味があります。最近の1日で、Blueskyはほぼ80万人の新規ユーザーを獲得しました。今日の終わりまでに、総登録者数が400万人を超える予定です。先週は300万人を達成しました。
https://techcrunch.com/2024/02/07/despite-outages-bluesky-gets-nearly-800k-new-users-in-its-first-day-open-to-the-public/
「子ども 動作 興味」に関する最新情報です。
発達障害の子どもは、手先の不器用さや運動の困難さを抱えていることが多い。モンテッソーリ教育は、発達障害の子どもの運動発達を支援する方法として注目されている。子どもが興味を持つ動作を観察し、それに合わせた環境を提供することが重要である。具体的な興味・関心を持つ動作のリストとして、入れる、あけ移す、切る、摺る、注ぐ、通す、挟む、引く、貼る、縫う、挽く、泡立てるなどが挙げられる。
https://gendai.media/articles/-/122664
「愛着 ことば 書籍」に関する最新情報です。
株式会社パステルは、自閉症の子供たちの言葉の発達を促すための3ヶ月間のおしゃべり上達メソッドの電子書籍を無料で配布することを発表しました。このメソッドは愛着を深めることで言葉が伸びる効果があります。電子書籍のダウンロードは2024年1月5日から可能で、株式会社パステルの代表取締役である吉野加容子氏と、発達科学コミュニケーションのトレーナーである桜山尚氏が開発しました。このメソッドは親子のコミュニケーションを促進し、子供の言葉の発達を加速させることが期待されています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000394.000054387.html
「赤ちゃん 向ける 生まれ」に関する最新情報です。
生まれたばかりの赤ちゃんも、顔に目を向ける能力を持っていることが研究で明らかになりました。赤ちゃんは胎内で手足を動かし、胎内で響く音を聞き、視覚の能力も発達しています。この研究結果は、顔が私たちの日々の生活で重要な役割を果たしていることを示しています。また、脳科学者の中野珠実氏による紹介もありました。
https://gendai.media/articles/-/120714
「発達障害 診断 グレーゾーン」に関する最新情報です。
このウェブサイトは、「発達障害グレーゾーン」についての診断から受診までのプロセスを詳しく説明しています。発達障害とは言えないが、健常でもない状態である「グレーゾーン」についても触れています。発達障害の診断は難しいため、精神科や心療内科での受診や問診、検査が必要です。また、発達障害は自閉スペクトラム症、ADHD、学習症などに分類され、それぞれの特性や重なり合いも考慮されます。グレーゾーンの場合は、診断が定まらず、環境適応や両方の意味を持つことがあります。医療機関での診断が重要です。
https://gendai.media/articles/-/119302