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発達障害で慢性的な疲労感がある、休むのは甘え?

発達障害の疲労感についての情報をまとめています。

ぶっさん
ぶっさん

仕事して思ったけど、みんなどうやってあんなに動いているの? 仕事から帰って家事・育児とかできるわけがないんだけど。なんか別のエネルギー産生回路でもできているの?

私は子供が産まれた時点でお手上げ状態になり、看護師を辞めることにしました。発達障害があることが言い訳になるとは思っていませんでしたが、調べていると、どうやら発達障害があるだけでかなりエネルギー効率が落ちることはわかってきました。

このページでは、どうして発達障害があると疲れやすいのか、について解説していきます。解決策や周囲の対応についてもいろいろ考えてみましたので、少しでも過ごしやすくなるための参考になれば幸いです。

3行でわかる発達障害と疲労
  • 発達障害があると、マラソンを全力疾走で乗り切ろうとしちゃう
  • 発達障害があると、「疲労予防フィルター」が正常に作動しない
  • 解決策は「できないこと」を知り、とにかく意図的に休むこと

少し長い記事にはなりますが、ちょいちょいまとめを書いていきますので、全部読もうとせずに、要点だけ掴んでいただければ幸いです。

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発達障害が疲労を訴え続ける、その理由

ここから、発達障害と疲労の関係性について解説していきます。

疲労感の原因は何?

疲労感の原因は何?

まずは、原因から。

刺激に対する反応量が違う

まずは、「受け取る刺激が多すぎて、対処に困って疲れ果てる」という問題から。

発達障害者は「感覚過敏・鈍麻」があることでも知られています。人間は、ある一定量以上の閾値を超えた刺激を受けると神経が興奮して情報を伝え始めます。

感じやすい、というよりは「感じた刺激が脳内で増幅処理される」

これは私の考えでしかありませんが、発達障害の刺激の受け取りに関しては、閾値に関しては定型発達と発達障害に関しては明確な差は生じないと思っています。

大事なのは「情報の受け取り方」の方。

ある刺激に対して処理がうまくいかずに「刺激に集中してしまう」ことで過敏。

刺激を思考回路で処理する際に、対応が必要なものでも優先順位の付け方が間違って不適切に後回しにされてしまうものが「感覚鈍麻」であると言えます。

ぶっさん
ぶっさん

人間には、刺激に対する評価を潜在意識の中である程度処理できる能力があるみたいなんですけど、その「潜在化での刺激処理」が適切に行われにくいのが発達障害の特性のひとつ、ということですね。

簡単に言えば、「無視できない」のが知覚過敏で、「気づかない」のが感覚鈍麻、と言う感じだと思います。刺激に対するタグ付けがうまくいっていないような状態なんじゃないかと思っています。

意外なことに「どれくらい弱い刺激まで感じることが出来るか」という刺激の閾値と、感覚過敏の訴えとは、明確な関連はありませんでした。

発達障害の方の「生きにくさ」の背景にある脳内メカニズムの解明に向けて

エビデンスを探っていないので一概には言えませんが、発達障害の知覚の異常は、刺激を受け取った後の処理になんらかしらの障害があることが考えられます。

不必要な刺激を受け取り、余計に疲労困憊する

つまり、定型発達の方が無自覚のうちに情報の種類を選別して「無視できる刺激」としたものでも、発達障害の場合は刺激に対する処理に思考回路を使ってしまい、余計なカロリーを使っている、とも考えられるわけです。

「感覚の異常」自体が定型発達の方からは共感を得られにくい部分ではあるのですが、この感覚以上がもたらす疲労感についても理解がしにくい部分はあると思います。

らいおん
らいおん

でも、服のタグに違和感を感じている子は、それを着ている間はずっと針で突かれたような感覚であるとわかれば、「簡単に我慢できることではないな」ということは伝わるのかな、とは思います。

ぶっさん
ぶっさん

とはいえ、私の妻(看護師)も子供が「服が痛くて嫌だ」と言っている時も「我慢しなさい」って言っているくらいだから、自分の感覚とは違うものを理解するということはすごく難しいことだとは思っています。

周囲と歩幅があいづらい・協調が難しい

次に、「読めない空気を読もうと不毛な努力を続けた末に、居るだけで疲れる」という問題。

空気読めなくても、読もうとはするし、その分、疲れる

ASDの方はコミュニケーションが苦手と言われてはいますが、感情がないわけではありません。シグナルを見落としやすい特性があるだけで、失敗すれば傷つき、嫌なことをされれば怒ります。むしろ、他の人がスルーする刺激に対しても矛盾や疑問を感じてストレスに繋がるシチュエーションもあります。

ADHDは失敗が多いので、常に自分の失敗がないかを探す習慣がついている方がいらっしゃると思います。私はそうでした。失敗は探すのですが、自分の気づかない失敗が発生するので、ミスを減らすことはできますが、無くすことはできないんですけどね。それでも、失敗に怯えながら毎日失敗すると言うのは、かなり疲れるものです。

ぶっさん
ぶっさん

声かけられるだけで「怒られる!」と身構えたら、その態度が気に食わないと怒られることもあるしね。

LDにおいても、他の人より作業に時間がかかることが多く、しかも苦手な作業に長時間集中する必要があるので、周囲のペースに合わせるだけで相当量のストレスを感じているはずです。

周囲と合わせるために、発達障害者はより多くの周囲の動きに反応する必要があります。そして、自ら建てた「注意のアンテナ」はそれほど感度が良くないので、周囲はその努力を感じることは難しい。このギャップも、「疲れやすい」原因のひとつと言えそうです。

リミッターが切れる

ADHDの場合は、注意散漫とすることも問題ですが、注意散漫という状態は「注意すべきものに注意を払わずに、他のことに集中している」という状態です。ASDに関しても興味・関心のある分野・事柄に関しては特徴的な集中力を見せるため、自分の疲労感にも気づかずに作業に熱中してしまうことがあります。

これらの「集中力」の障害が起こる場合、集中力が切れた際に自覚していなかった疲れがどっと押し寄せてきます。疲れを意識すると、今度は疲労感に集中してしまうため、途端に動けなくなってしまいます。

この辺りも、定型発達の方からすると「疲れることなんか誰にもあるんだから、大袈裟だな」と思われるかもしれませんが、過集中の人たちは「ちょっと疲れたから休もう」ができない人たちです。人生はマラソンに例えられますが、我々はいつも短距離走で臨んでしまうので、適宜休憩を取るというのは大事なこと。この「全力で走ってしまった後」がリミッターが切れた状態だと言えるので、夕方にもぬけの殻になっているADHDお母さんがいたら、「サボっている」ではなく、「今日も一日全力疾走してきたんだな」と思って休ませてあげるのが一番です。

休憩・睡眠の質

ADHDはナルコレプシーという睡眠障害を併発しやすく、疾患自体にも関連性が認められつつある発達障害です。

ナルコレプシーとADHD特性が遺伝的に関連していることを発見-浜松医大

ちなみに、私も高校生の時には授業に対する興味も薄くなったこともあって「すべての授業を寝て過ごす」という、何しに高校に行っているのかわからない状態でした。

さて、そうなると気になってくるのがADHDと睡眠の質。

この辺りは他の記事で丁寧に解説する予定ですが、先に簡単に解説すると、ADHDに関しては夜間の睡眠の質が悪いことも確認されています。昼夜逆転しやすい性質なんですよね。

先程の過集中の説明でも書きましたが、日中の「休憩」の取り方も下手くそなところがあるので、疲労をためがち。そして、過度な疲労やストレスは睡眠だけでは解決できず、しかし疲労感は抜けないことからロングスリーパーになりがち。余計に疲労が積み重なる生活習慣が出来上がってしまうのです。

他の人と比べて「疲れやすい」と言えるのか

他の人と比べて「疲れやすい」と言えるのか

いわゆる「定型発達」と言われる方達も、我々と同じように「定型的要素」に関してはスペクトラムがあると思っています。つまり、完璧な定型発達という方はほとんどおらず、どのかたも片足か、あるいは爪の先くらいは発達障害の特性に踏み込んでいる、とも言えます。

その前提において、誰が誰と比較して「疲れやすいのか」を論じるのは少し難しいところもあるのですが、少なくとも発達特性が強く出ている人ほど、疲れやすく感じる要素は増えるんじゃないか、ということくらいは言えるような気がします。疲れるわね。

疲れやすさに合理的配慮は必要?

合理的配慮の必要性は、雇用者と雇用主、あるいは教員と生徒などの関係性において自然に発生するものだと考えています。言い換えると、配慮が必要だという場合には声をあげ、声を聞いたときには配慮の内容を検討する必要性はあるといえます。関係性の中で上下・優劣が自然と発生するような場合には特に慎重に対応する必要があると言えるでしょう。

では、「どれくらい配慮すべきか」という点においては、個人差があるので何ともいえませんが、ひとつの指標は組織や集団においてのメリットと天秤にかけます。疲労は放置すればストレスによる不調を起こすことは明白で、これは人間関係にも影響を及ぼします。休憩を取ることでどれくらい生産性(勉強であれば習熟度)に影響を与えるか、ということを考える必要があります。

また、集団においては不平等・不均衡が発生すると、それだけでトラブルの原因となりえます。周囲の理解・協調を図ることも教員(人事)や雇用主(上司)の勤めであるといえます。

どうしても、最初のアクションは当事者(発達障害者)から声を上げる必要があります。この点が「すでに自尊心が地の底まで落ちている」という方達にとってはツライところではあるのですが、発信しないことには理解も得られないので、とにかく「何がツライか」を明確に、しかも順序立てて説明する必要はあります。

このサイトが、説明などの役に立てれば一番いいのですが、まずは「発達障害と疲れやすいということ」を説明するための資料としてご活用していただけえれば幸いです。

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発達障害の疲労への対策

では、具体的に「発達障害の疲労」に対して何ができるかを考えていきたいと思います。

休む時間を決める

休む時間を決める

まずは、合理的配慮も取りやすい「休憩時間」の設定です。

休憩時間は公平を期すために一律に取られることが多いと思いますが、そもそもの能力や特性が一緒ではないのですから、休憩に関しても適宜配分されることが本来望ましい形だと思います。仕事であれば生産性が維持されればいいわけですし、学業においても他の生徒の邪魔にさえならなければ少し教室から出て外を眺める時間があってもいいとは思います。管理が大変ですけど。

あまり自由裁量にすると、みんな好き勝手に休んでしまうので、評価基準と連動して休憩を設定していく必要がありますが、個々人が自分の仕事をしっかりと理解した上で働く、というのは仕事に対するモチベーションを育てる上でも重要なファクターです。

仕事でも勉強でも、目的は「時間通りに作業させること」ではなく、学問への理解を深めたり、仕事の効率を高めて会社の業績を高めることです。やらせたことで満足せず、適切に休憩時間を配分・配慮できることが、管理者の務めであると言えます。

当事者としては、「疲れた」ということを上手に伝える方法を考えておきます。疲労と休憩の合理性を適切に説明する能力こそ、我々発達障害当事者にとって今後必要になってくるスキルだと思います。

そもそも、なんで「疲れた」ということへのハードルがこんなにも高くなってしまったのか、というところも問題な気はするけどね。

ポモドーロ・テクニック

強制的に休憩時間を決める場合には、集中力を持続させる方法でもある「ポモドーロ・テクニック」を利用するのがおすすめです。時間の設定はお任せしますが、一定の作業時間と休憩時間を組み合わせてセットとし、これを業務時間中にひたすら繰り返すというものです。

例えば、30分の作業時間が終わったら、休憩時間を10分とる、という感じですね。この40分間を4セットしたら午前中の業務は終了、という感じで取り入れます。私もガチで納期に間に合わない時にはこれを取り入れています。

これは、取り掛かりが遅くて後回しにしがちなADHDにはおすすめの方法です。作業時間が数時間もあるとうんざりしますが、「休憩時間にはちょっとゲームするぞ」と決めてやれば30分くらいなら見通しを立てやすくてモチベーションが保てます。

睡眠の質を向上させる

睡眠の質を向上させる

当サイトでも睡眠に関する記事はたくさん書いていますが、睡眠の質を向上させるのは容易ではありません。

ADHDの場合は元来のナルコレプシーの症状が出やすい特性も相まって、服薬によって中途覚醒を促す薬まであります。睡眠の質は落ちがち。

発達障害と睡眠の項目で解説しています。

ADHDと睡眠障害の関連とその対処法について
ADHDと睡眠障害についての情報をまとめました。私の場合は薬による副作用で中途覚醒が強まりましたが、調べてみると「そもそも睡眠障害になりやすい」というのが発達障害の特徴でした。対策などを考察しています。

余計な刺激はシャットアウトする

余計な刺激はシャットアウトする

感覚過敏の場合は、それだけで神経がすり減りやすい状態であると言えます。そのため、強制的に刺激をシャットダウンする環境を整えます。

刺激に対して可能な配慮
  • 静かな部屋で作業する
  • 服装はなるべく本人の着やすいものを許可する
  • ヘッドホンなどを装着して音刺激を減らす
  • 休むときはアイマスクなどを使用する
  • 小さな音が出るもの(時計など)は片付る
  • 作業時間を決めてその間は声かけなどしない

仕事中で言えば、心理的な刺激もなるべく減らすように、管理者は支持数を減らして取り掛かる業務・作業をコントロールします。マルチタスクは心理的な負担が大きく、次の作業が気になって取り掛かるべき業務への集中力が減退します。

やるべきことの設定と見直し

発達障害者当人の抱える悩みを表出できるかどうかはどうしても本人の力によるところが大きいですが、悩みが明らかになった場合には環境調整などで対応できるよう配慮することが大切です。

先程の「心理的刺激」に近いところがありますが、まずは「本人は何ができて、何ができないのか」を確認し、仕事内容や学習環境の見直しをしていくことが重要な対応だと思います。

業務区分の明確化

仕事の観点で言えば、疲労を感じているということは仮にこなせていたと周囲が判断していても、不適正な負荷がかかっている状態であることは配慮すべき点だと思います。

本人にとって何が負担だったのかを聴取し、どれくらいの業務量なら対応可能か、あるいは他の代替作業を割り当てるか、などを検討します。場合によっては給与を削減せざるを得ない事情は出てくるかもしれませんが、代替作業でどこまで埋め合わせが可能なのか、必ず生産性の変化を評価した上で考えていきます。

私の場合は発達障害の配慮を受けて働けるなら給料が減ることは仕方がないと思いますが、給料が減る分だけ、社会的弱者という立場に貶め「抵抗できない」雇用関係とならないように配慮することは必要だと思います。

少し難しい問題ですが、「障害者なんだからこれくらい安い賃金で我慢してよね」では本人も逃げ場所を失うだけで追い詰めることになってしまいます。あくまでも、業務量と賃金は適度なバランスをとり、第三者が見ても適正だと判断できる給与体制を保つことは必要です。

学校においては、発達障害児の集中力や興味対象をアセスメントした上で、授業中の様子を見ながら授業を進め、休憩時間を随時設定していきます。

必然的に、授業で進捗状況が圧迫されるので、集中力が途切れてうまく説明できなかった部分などを家庭に引き継いで指導できるように家庭学習をサポートできるような体制を作ると双方の負担が和らぐと思います。家庭学習の習慣化は長い人生においては大事なことですから。

周囲への協力、線引きを決めておく

ある程度「何をするべきか」という方針が立てば、あとは周囲の協力を促していきます。ここがすごく大変。

定型発達の方達や、発達障害じゃなくてもなんらかしらのディスアドバンテージを受けている方達からすると「疲れやすい?そんなの甘えだ!」という意見は必ず出てきます。自分の業務量と他の人の仕事量を客観的に評価できる人はそれほど多くはありません。みんな、自分は頑張っているし、他の人は努力が足りないと思うものです。

特に、発達障害の人はミスが多いこともあって「下に見られる」ことが多くて、合理的配慮がなされた後でもチームで動く場合にはメンバーからの不満を受けやすいと思います。

本人が負担に感じるポイントを共有する際にも、実際の仕事の場面においての具体例に落とし込んで説明できるのがいいと思います。

看護師の場合ですが、例えばマルチタスクにならないように、業務を委託する場合は窓口をリーダーだけに絞ったり、声かけする場所は「ナースルームで座って記録をしているとき」などのシチュエーションを限定したりが、本人の負担を無闇に増やさない方法だと思います。

疲労感という意味では、例えば休憩室を別に準備する、などの配慮があってもいいと思います。雑談が苦手な発達障害者はたくさんいます。そんなに休憩室は用意できないよ、という場合には少し休憩時間を長めに設定してカフェなどの利用を許可してもいいと思います。業務時間の設定はもっと自由に考えてもいいと思うので。

本人もフェアネスを覚える

合理的配慮を受ける場合、特に「他の人も本当は配慮されたい疲労感」についての配慮である場合には、先にも書いたように「不平等」「不公平」を感じさせない、周囲のスタッフへの配慮も重要です。

スタッフへの配慮は、管理者の責任にはなると思いますが、発達障害当事者である本人も配慮のかける行為とならないように情報共有する機会(面談)は頻繁に設けるべきです。ASDもADHDも周囲への配慮を苦手とする場合が多いです。余計なトラブルを生むことのないように、「どういう行為が配慮に欠けるのか」を適宜伝えていきます。

例えば、業務時間を少なくしてもらっておきながら、「昨日は夜中まで遊んじゃった」などと言ってしまえば、遊ぶための配慮になっていると受け取られかねません。業務時間外の生活行動まで制限する必要はありませんが、配慮のない言動だと捉えられても仕方がないとは思います。

合理的配慮を受ける上で、周囲にはどのような負担が生じているかは自身でもしっかりと考えた上で、自分ができることをしっかりとこなしていくことが重要だと思います。

余裕ができてくると、少しずつチャレンジできることも増えてくるので、焦らず、できると思ったことは失敗を恐れずにやってみることが大事ですね。

例えば、コミュニケーションが苦手でも、毎日挨拶だけは元気よくやる、とかをやっているだけでも周囲は変化を感じ取ってくれるものです。何ができるか、を適宜相談できる環境も作れるといいですね。

疲労感の少ない働き方とは

極論で言えば、私のようにフリーランスになって自分の裁量で仕事の分量を決めて働けることが一番だとは思います。

ただ、すべての人の持つ能力が「フリーランス」に向いているわけでもないので、チームで共同して作業することが向いている方まで雇用関係を解消することはないと思います。雇用は雇用でメリットがありますし。

消耗しすぎない働き方を考える

  • 無理はしないこと
  • 業務量は調整できるようにする
  • できないことは適宜、諦めることも考える
  • できないことがあっても、代替作業を頑張る
  • 苦手なことよりも得意なことをする

発達障害児の疲労への配慮

少し仕事関連に注力しすぎたので、発達障害児の疲労についても少しだけ書いておきます。

子供だからこそ周囲の大人が注意すべき

発達障害児は特性から「疲れに気づきにくい」ことがあります。また、不快感などを感じていてもうまく言語化できないこともあります。周囲の大人は、まずは子供がツラいことをツライと表出できるような雰囲気を作っておきます。本人が伝えたいことがある場合は、本人がうまく伝えられない場合でも根気強く傾聴し、言語化をサポートします。

子供だからこそ、将来のことを考えて「我慢する」ことではなく、自分のツラいことを適切に言語化できるスキルを身につけていくべきです。

疲労と混同しやすい症状に気をつける

ちなみに、ただの疲労と間違えやすい症状を知っておくと、子供が「疲れた」と言っているときに他の症状と鑑別する必要はあります。気をつけてください。易疲労性のある症状をまとめておきます。

  • 睡眠不足
  • 低栄養
  • 貧血
  • 熱中症
  • 低血糖
  • 怪我・虫歯
  • 抑うつ
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発達障害と一緒に過ごすことによる疲労

最後に、補足として「一緒に過ごす家族や職場のスタッフ」が発達障害に振り回されて疲労する、というシチュエーションも押さえておきながら終わりにしたいと思います。

失敗に振り回される

発達障害と一緒に働くと「仕事量が増える」と感じている方は、結構いらっしゃるようです。ASDはコミュニケーションのトラブルを呼びやすく、ADHDはミスを量産します。発達障害があると周囲への配慮も後回しになりがちですが、一緒に仕事をする人の気持ちを考えて、「ADHDだからミスして当然」という態度が出てしまったりしないように気をつける配慮は必要です。ミスを察知したら、素直に誤り、その上で対策を考えていく、この連続です。

ミスをする、配慮に欠ける言動がある、というのは特性としては仕方がない部分はありますが、特性を踏まえた上でミスを減らす対策をしっかりととり、配慮のない行動があれば指摘を受けた上で繰り返すことのないように気をつけることは続けていくべきです。

配慮ない言葉に悩まされる

繰り返しになってしまいますが、ASDはコミュニケーション上の重要なシグナルを見落としやすく、ADHDはつい余計なことまで言ってしまいがちです。我々も傷つきますが、当然、会話に付き合っている周囲も辟易とした気持ちで一緒にいる可能性があるのです。

前述の対策面でも、「休憩は個室で」ということを書きましたが、これはある種、双方にとって程よい距離感を生むための施策でもあります。

カサンドラ症候群の話

カサンドラ症候群に関しては別記事を立ち上げます。カサンドラ症候群の場合は、パートナーの情緒的関係を築くことの難しさからなるものですが、発達障害者と一緒に生活をするということはそれなりに負担があることです。

私は精神科の看護師でしたが、この「精神的な疲労」に関しては本当にツラいもので、蓄積はするものの休んで回復するものではありません。解決策も、家族で乗り越えていくしかないので、話し合いの回数でとにかく相互理解を深めていくしかなく、かつその話し合いの過程もお互いにツラいものになるので、言ってしまえば消耗戦です。一朝一夕では解決しないことをお互いに理解した上で、ひとつずつ行動を修正していくことしかできません。

お互いに、変えられるのは自分の行動だけですからね。自分の行動を変えて、相手の感情の変化を待つ。これだけです。相手の行動は変えられないし、自分の感情も変えられないのです。

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疲労感のまとめ

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。最後にまとめを用意しておきますので、「よくわからなかったな」という場合でも、要点だけでも消化していっていただければ幸いです。

発達障害があると疲れやすいの?

  • 感覚が過敏で疲れる
  • 感覚が鈍い、過集中でいつの間にか疲労困憊している
  • 運動のぎこちなさで余計に疲労する
  • できないことにチャレンジし続けて消耗する
  • 周囲に合わせるだけで疲れる

発達障害の疲労対策

  • 強制的に休憩する仕組みを作る
  • 心理的/物理的な刺激を減らす
  • できないことにチャレンジしすぎない
  • 周囲に合わせようとしすぎない
  • お互いが消耗しすぎない距離感を考える

こんな感じです。記事はまだまだ修正予定ですので、「こんな対策もある」というご意見や、共感・反対意見などありましたら遠慮なくコメント欄をお使いください。一緒に発達障害の疲労についての対策を考えていければ一番嬉しいことです。

コメント

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    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000047506.html

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  12. buchikuma-info より:

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    http://www.asahi.com/articles/ASS4Z0V4HS4ZULLI00CM.html?ref=rss

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    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000019838.html

  14. buchikuma-info より:

    「合理的配慮 障害者 義務化」に関する最新情報です。

    4月から義務化される障害者への「合理的配慮」に関連し、イオンシネマの事例を取り上げて、民間事業者が直面する難しさと対応策について検討されている。これまでの映画館では車椅子シートや手話映像、音声ガイドの提供が一般的であったが、今後はさらなる配慮が求められることが示唆されている。

    https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2403/27/news040.html

  15. buchikuma-info より:

    「マラソン 完走 レース」に関する最新情報です。

    アメリカ・テネシー州で開催されるバークレー・マラソンは、女性ランナーが初めて完走した超過酷なマラソンであり、参加者は約20マイルのコースを5周して合計100マイルを60時間以内に走らなければならない。このマラソンは過酷さとユニークな伝統で知られ、1989年以降に完走したランナーは20人しかいない。参加者はコース上の本から自分のビブナンバーに相当するページを持ってくる必要があり、GPSの使用は禁止されている。また、参加者はレースの開始時間を知らされず、開始合図はカントレルさんが吹くホラ貝で行われる。ほとんどの参加者が途中で脱落し、脱落者が戻ってきた時には葬送のラッパが演奏される。

    https://www.huffingtonpost.jp/entry/first-woman-to-finish-barkley-marathons_jp_6600e419e4b09f0d725877a3

  16. buchikuma-info より:

    「カバー uv 対策」に関する最新情報です。

    3COINS(スリーコインズ)は2024年3月25日から日焼け対策・UV対策グッズを新発売する。商品ラインナップにはキャップ、ハット、フェイスカバー、うなじカバー、アームカバー、グローブなどが含まれる。特にアームカラーやグローブの種類が豊富で、外での活動が多い人やジョギング愛好家にはフェイスカバーやうなじカバーがおすすめされている。

    https://puchipurabu.com/3coins-uv-20240325/

  17. buchikuma-info より:

    「アウトドア 対策 uv」に関する最新情報です。

    赤ちゃんのお出かけ対策に役立つアロベビー UV&アウトドアミストがパワーアップして2024年3月5日に発売される。このミストは紫外線対策とアウトドア対策が一本でできるSPF25の新処方で、赤ちゃんの肌を守るためにディートや合成紫外線吸収剤を不使用し、100%天然由来成分で作られている。お湯で簡単に落とせるため、赤ちゃんや敏感肌の大人にもおすすめだ。

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000010863.html

  18. buchikuma-info より:

    「wwe 訴え 人身」に関する最新情報です。

    米プロレス団体WWEの共同創設者で会長のビンス・マクマホン氏が、元従業員のジャネル・グラント氏からレイプや性的搾取の人身取引の容疑で訴えられた。グラント氏はマクマホン氏から性的関係を迫られ、心理的拷問や身体的暴力を受けたと主張している。さらに、マクマホン氏から他の男性とのセックスやリベンジポルノの脅迫を受けたとも訴えている。グラント氏はWWEで働いていたが、マクマホン氏の妻に関係を知られて解雇され、秘密保持契約にサインするよう圧力をかけられたと述べている。WWEの親会社は訴訟を真摯に受け止め、社内で対応すると述べている。

    https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_65b2f447e4b014b873b08e50

  19. buchikuma-info より:

    「ダウン ダウン 症候群 疾患」に関する最新情報です。

    医療法人医誠会が、ダウン症候群と内分泌疾患についての動画を公開しました。動画では、ダウン症候群の概要や内分泌疾患について詳しく解説されています。講師は医誠会国際総合病院の小児科医師であり、ダウン症候群に関する遺伝情報や内分泌疾患の詳細について説明しています。動画はYouTubeで視聴することができます。医誠会は、1979年に設立され、現在は大阪市を中心に病院、クリニック、介護老人保健施設などを運営しています。

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000098.000116601.html

  20. buchikuma-info より:

    「ブロック 死者 出す 対策」に関する最新情報です。

    阪神淡路大震災から29年が経ち、依然としてブロック塀が地震で死者を出す危険性が指摘されています。防災ガイドのあんどうりす氏は、政策事例を参考にして今後の対策を考える必要があると呼びかけています。過去の震災でブロック塀が倒壊し、犠牲者が出ている実態があります。政府や自治体はブロック塀の対策を検討し、実施する必要があります。一般の意見も広く募集し、望ましい対策を見つけるべきです。

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000318.000088829.html

  21. buchikuma-info より:

    「対策 災害 bcp」に関する最新情報です。

    明日からインテックス大阪で開催される展示会では、地震やその他の災害から医療機関を守るための対策やBCP対策に役立つ製品やサービスを提供する400社が出展します。この展示会は、医療・介護・薬局Week大阪とも呼ばれ、3日間にわたって開催されます。災害対策やBCP対策に関心のある医療機関や関係者は、この展示会で最新の製品や情報を得ることができます。また、アメリカや中国、韓国など10ヵ国からも最新のBCP対策製品が出展されます。展示会では、製品のデモや体験も行われ、取材も受け付けています。展示会には15,000人以上の業界関係者が来場する予定です。

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001261.000026157.html

  22. buchikuma-info より:

    「ペットボトル 対策 たんぽ」に関する最新情報です。

    警視庁のライフハックによると、冷え対策に「ペットボトル湯たんぽ」が役立つということです。手首や足首、首、お腹などの部分を温めることで、冷え対策に効果的です。ペットボトルにお湯を入れてタオルで巻くだけで簡単に作ることができます。また、お腹を温めることで腸内細菌の代謝が活発になり、体全体の冷え対策にもつながります。カイロや腹巻きと合わせて使用することも効果的です。

    https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_65a4b66ce4b07bd6950d506e

  23. buchikuma-info より:

    「境界線 付き合い わから」に関する最新情報です。

    「距離感がバグってる」「境界線がわからない」人付き合いに正解はあるのか?という記事は、人との関係において距離感や境界線が曖昧であることについて考察しています。この記事は、メインメニューや未来を作る、ニュース、世界、SDGs、ビジネス、特集、ライフ、アートとカルチャー、動画などのカテゴリーで構成されています。キーワードとしては、境界線、付き合い、わからない、バグってる、正解、距離感などが挙げられます。記事の中では、人との関係において正解があるのかどうかについて議論されています。

    https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_658e818ee4b0b01d3e3f7bfc

  24. buchikuma-info より:

    「原因 うつ病 うつ病 中高年」に関する最新情報です。

    このウェブサイトの分析データによると、がん、糖尿病、高血圧症、認知症、うつ病など、中高年に多い疾患には共通する意外な原因と簡単な解決策があることがわかりました。体力の加齢性変化が原因とされており、筋肉の衰えが免疫力の低下や生活習慣病の引き起こしに影響を与えています。そのため、適度な運動を取り入れることが解決策として提案されています。具体的には、ウォーキングを毎日行うことが効果的であり、科学的な研究結果に基づいて頻度と速度を調整することが重要です。このデータは、10年以上にわたる7000人以上のデータを分析した結果に基づいています。

    https://gendai.media/articles/-/121971

  25. buchikuma-info より:

    「daiz 体制 体制 変更」に関する最新情報です。

    植物肉メーカーのDAIZは、経営体制の変更と新会社の設立を発表しました。新会社は、たまごやミルクなどの植物ベースの代替品を開発する子会社となります。経営体制の変更では、現在の会長職を代表取締役社長に置き換え、新たにCEOとCOOの役職を設ける予定です。これにより、DAIZはより具体的な経営体制を構築し、さらなる成長を目指すとしています。

    https://japan.cnet.com/article/35212949/

  26. buchikuma-info より:

    「フリー アナウンサー アナウンサー 堀井」に関する最新情報です。

    フリーアナウンサーの堀井美香さんが、更年期に気分が深く落ち込んだ経験を語りました。しかし、夫から嬉しい言葉をもらったことで励まされ、前向きな気持ちを取り戻したそうです。堀井さんは、更年期の辛さや悩みを共有し、支え合うことの大切さを伝えています。

    https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6567f89fe4b028b0f3cf0840

  27. buchikuma-info より:

    「すごく すごく なれ なれ」に関する最新情報です。

    この記事は、発達障害を持つ子供を育てる母親がゴミ屋敷の中で生活している悩みについて取り上げています。記事では、母親が片付けを終えた後に非常に前向きな気持ちになったことが述べられています。また、食事はカビの生えたテーブルの上で行われているという状況も明らかにされています。

    https://toyokeizai.net/articles/-/719782?utm_source=rss&utm_medium=http&utm_campaign=link_back

  28. buchikuma-info より:

    「hab ツアー jo」に関する最新情報です。

    グローバルボーイズグループJO1の初のアジアツアーが開幕し、インドネシア・ジャカルタで初めて公演が行われました。また、彼らは人気DJでプロデューサーのR3HABとのコラボ曲「Eyes On Me」をサプライズで初披露しました。このツアーは4つの都市を巡り、メンバーのパフォーマンスや新曲の披露などが行われました。ファンからは熱狂的な声援が送られ、会場は盛り上がりました。

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002650.000029501.html

  29. buchikuma-info より:

    「リーダー adhd 看護師」の記事更新内容をまとめています。

    ADHDを持つ看護師がリーダーになることについての記事です。ADHDの症状とリーダーの役割との相性について言及しており、ADHDの症状であるワーキングメモリの障害や短絡的な思考がリーダーには向かないと述べています。しかし、業務時間中にはリストを見直すなどの対策を取ることで、リーダーとしての役割を果たすことは可能だとも述べています。また、ADHDの看護師がリーダーとして無責任な行動を取ることもあり、話をしっかり聞かない傾向があるとも指摘しています。

    https://nurse-life.info/adhd-leader/

  30. buchikuma-info より:

    「adhd 睡眠 障害」の記事更新内容をまとめています。

    ADHDと睡眠障害には関連があり、ADHDの子供は眠いことが多いです。眠い理由としては、眠りたくない、眠れない、睡眠障害がADHD症状を強めるなどがあります。眠れない子どもへの適切な声かけや、睡眠を正すことで得られるメリットについても考える必要があります。また、ADHD児への睡眠教育方法や子どもと一緒に考える睡眠対策も重要です。ADHDと睡眠障害の関連や対処法について詳しく説明されています。

    https://nurse-life.info/dis-sleep/

  31. buchikuma-info より:

    「看護師 リーダー 考える」の記事更新内容をまとめています。

    看護師が病棟リーダーになった時に考えることについての要約です。この記事では、看護師のリーダーとは何か、リーダーシップの定義、リーダー業務との違い、リーダーに求められることなどについて説明されています。また、新人看護師の育成やベテランの力を活用することの重要性も強調されています。病棟リーダーとしての役割や責任を理解し、チームをまとめるために必要なスキルや考え方についても触れられています。

    https://nurse-life.info/leader-potential/

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