長々と育休のメリットは語ったのですが、長すぎてデメリット部分が薄くなってしまったので、デメリットもしっかり語っておきます。

男性の育休デメリットまとめ
以下が、このページの要点です。
- 申請するのが面倒
- 申請前後の対応が面倒
- 育休期間中の手取りが7割くらいになる
- 家族と一緒に過ごさざるを得なくなる(会社に逃げられない)
- 育児がしんどい
- 家事はめんどい
- 下手すると何の成長もない期間になる(なりがち)
- 仕事に復帰したくなくなる
では、少しずつ解説していきます。
仕事辞めたくなる

これは、まぁ、私だけですけどね。結果として、仕事をやめて家業に専念しています。
これやられちゃうと、職場としては「育休とって仕事まで辞められたらたまらん」ってなっちゃうので、双方ともにデメリットですけどね。でも、家にいるのって、いいですよ。
仕事以外の価値観を見つけてしまう
まず、仕事復帰が面倒なのは、「単純に仕事が嫌いだから」だけではありません。いや、仕事は嫌いなので否定しきれませんが、とにかく「仕事だけの人生って、退屈」ということに気づかされます。
子供の成長楽しみすぎ
子供はあっという間に成長します。数日で語彙力が倍増したりするので、うかうかしてられません。

何も、子供の決定的瞬間を見逃さないことだけが目的じゃないし、それは対して大事じゃありません。自分との関わりの中で変化していくことが尊いのです。
仕事の価値観を向上する
多くの男性は、育児休暇を取ると「仕事にやりがいが生まれた」「この子は自分の力で守りたい」など、上手に仕事のモチベーションに活かすことができるようになります。なので、一般的な感性を持った旦那さんを持つ奥さんは安心して育休パパを迎え入れてください。
仕事以外の価値観を創造する
一方、メリット面で語りましたが、「空いている時間でさらに自己成長するためにスキルを磨く」などの男性が育休を取ると、まかり間違うと「働いている以上の収入を稼ぐ」ことができてしまうので、失職リスクは高まります。
子供と離れたくなくて仕事復帰したくない
育休最後の日は泣いて過ごしたし、復帰してからも仕事つらすぎて泣いてましたね。
育児休暇申請がしんどい
まず、育児休暇を申請する段取りで結構疲れ果てます。
一度言い出すと何度も上司に確認される
つまり、「育休なんてとるんじゃねぇ」という圧力は、この現代でもしっかり存在します。組織が大きければ直属の上司くらいですが、会社によっては社長から圧力かけられるパターンも覚悟しておく必要があります。
穴が開いて大変なのは直属の上司
実は、会社自体は給料を出すわけでもないし、男性の育児休暇を取得することでメリットもあるのでそんなに騒いだ理しません。ただ、直属の上司だけは「いやいや抜けられると大変だよ」ってなります。

私は看護師でしたから、人員配置上の看護師人数が足りなくなるので、勤務表作りがかなり大変になるんですよね。
もちろん、その気持ちはわかりますが、だからと言って子育てしないわけにもいかないので休暇は申請しましたけどね。
リスクとする前に動き出す
そもそも、職場としては妊娠したあたりから情報は入っているので、準備はいくらでもできるんです。でも、「もしかしたら育休取らないかも」と期待してアクションをかけてこない職場も多いと思います。

まず、育児休暇を取得する場合は上司にはすぐに報告しましょう。報告しても「取り消せ」とは言えないので、まずは情報を上にあげるのです。
期間は長めに設定しておく
申請が遅くなるほど、育休申請がしんどくなります。取得しますと伝えて期間も多めに設定しておくことが賢明です。

私は半年希望しましたが、3ヶ月に減りました。何だったら、1年取得すると伝えておいた方が慌てて対応するのでいいかもしれません。
人事は「妊娠報告」の時点で動き出すべき
逆に人事側としては、もう男性が育休を取らないで働く選択肢を選ぶことはほぼないとして、人員調整に働きかけた方が賢明です。一年暮れてやる気持ちで、半年にしたらラッキーくらいでいいと思います。

大概の男性は半年も取れれば儲けもんだと思いますしね。半年以降は支給額も少なくなるからメリット減るので復帰のタイミングになります。
諸々の書類も面倒
我々看護師は、ほぼ自分たちの業務でしっちゃかめっちゃかなので、休憩時間などに急いで人事に必要勝利を提出することになります。勤務の半分が人事のいない時間なので、これは結構面倒でした。

それでも、女性に比べれば必要書類は少ないけどね。
- 社会保険料免除の手続き
- 雇用保険(育児休業給付金)の手続き
女性はここに「産前産後休業」関連、「出産手当」などの書類があります。
周囲への説明が面倒
面倒と言うほどではありませんが、育児休暇を取得するとなると、周囲の男性陣はざわつき、女性陣には冷やかされます。
自分の時は取れなかったという武勇伝
まず、上司や先輩方は「いい時代に生まれたな」といい「俺の時なんて」と武勇伝を語りますので、酒でも注いで気分よく語ってもらいましょう。確かに、仕事で子育てなんかできなかった時代でしたが、言い換えれば仕事さえしていれば何も言われなかったし褒められたような時代です。
ちゃんと育児しなよという先輩風煽り
女性方からは「パパなんかできるの〜?」と冷やかしを受けます。甘んじて受け入れましょう。
確かに、どんなパパも、最初は自分はこんなにできないものかとショックを受けます。むしろ、俺パパもできてすごいとか思っているようじゃ、なんかいろいろ見落としている可能性が高いです。

なんだったら、味方であるはずの肉親(母と義母)からも「そんなやり方じゃダメ」とか言われます。母親勢の言い分の方が根拠もない怪しい民間療法的施術であることが多いですが、これも甘んじて受け入れましょう。
後輩たちからは羨望の眼差し
後輩たちは無害です。何せ、将来、自分も育児休暇を取れる可能性が高まったのですから。散々たまった鬱憤は、この辺りで先輩風でも吹かせて解消しましょう。
母親視点でのデメリット
スキルがないパパが家にいる負担
「父親の役割や家事・育児スキルを学ばせないまま、育休を強制しても家庭は悲惨な状況になる」と指摘
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO52151040U9A111C1EAC000/
大変、参考になる意見です。現在の育児休暇、ほとんどの場合は無駄に終わっているような気がしてなりません。
教育の必要性
今は、家事くらいは自分でできる男性も増えていますが、できない奴は、まじでできない。

えっ、家庭科の授業からやり直さないといけないの?
子育てに加えてパパ育成まで、ママの育児に加えられると負担が大きくなります。成長は足並み揃えて「育休前から(というか妊娠前から)」家庭内での自分の役割・できることを増やしておく必要があります。
育休中の旦那が邪魔すぎる件について
ママからすると、パパの存在は頼りになる反面、「突然使えない部下」を持った上司にちかい感情が湧きます。
育休を取得するタイミングにもよりますが、ようやく育児のペースが掴めたところでかき乱されるような言動が、なんだか耐え難く苦痛になるようです。
好きな家事・育児業務しかしない
パパとしては、ようやく休暇に入れたので開放的な気分と少し休みたいという気持ちがあって、しばらく糸の切れたタコのようにふわふわしております。

しかし、ママとしては0歳児という未知の強敵と死戦をかわし、ようやく援軍が到着したと思ったらカカシだった、くらいの絶望感と苛立ちを覚えます。

よくわかりませんが、とりあえず、しっかりと働いてください。
皿洗いだけに勤しむ男
しかし、パパもどうしていいかわからないので、とりあえず皿洗いとかゴミ捨てとか頑張るわけです。
最初は「助かる」とか言ってもらえますが、皿洗いしに休暇をとったわけではありません。
とは言え何かすると余計なことするなと怒られる
試しにミルク作ろうとすると「熱すぎるでしょ!」「ちゃんと除菌までしてよ!」と怒鳴られます。

そこまで言わなくても。。。
と凹み始めると、ママからしても面倒になってくるわけです。こうして、徐々に育児参加しないでただのリフレッシュ休暇になるパパが出来上がるのです。
まず、聞こう
ただ、自分のできる家事だけをせずに、最初はとにかく聞きましょう。
仕事で新人だった時も、まずはわからないことは聞くことから始まったはずです。もちろん、職場ならオリエンテーションくらいはしてくれましたが、大概のママは「実戦から目で見てまなべ」という職人気質の指導しかしてくれないはず。

私も何もわからないところから始めたんだからね。

そう、全てはそれまで「仕事」を言い訳に育児参加しなかったパパが悪いのです。
育児に熱がありすぎても正直めんどい
また、最初から気合入れすぎているパパも面倒です。
せっかく自分のやり方を見つけたのに、育児本やネット情報を片手に「もっといい方法があるよ!」「こんな便利グッズが」などといい始めるパパは、何やらどこかのセールスのようです。
話、聞こう
育児の意見は対立するのが常ですが、「相手の意見を聞く」姿勢がとても大事です。基本的には「こどもにとってどうするのがいいか」を目標にして客観的に話し合えるのが一番です。
なので、押し付けがましい育児の知識なんかを仕入れて「これが絶対に正しい」と、たぶんこいつ職場でもこうやって部下から疎まれてるなというパパを一度は肯定した上で、しっかりと話し合う習慣を作りましょう。
男性の育休とりたい=会社休みたいの件
「育休って、夫のリフレッシュ休暇なんだっけ。それならそれでいいのかもしれないけれど……モヤモヤしました」
https://www.businessinsider.jp/post-191323
ある程度、リフレッシュする期間は必要ですが、1〜2週間程度の育児休暇だとこうなりがち。さらに、前述の通り、夫のやる気がないとただの長期休暇になります。
小泉環境相が育児休暇2週間を申請
タイムリーなことに、大臣が育休2週間とることに賛否両論あります。これ、意見を分解していくと、さらに様々な問題が含まれていることに気がつくので、興味深いものです。
海外メディアの評価
まずは、期間について。「たった2週間」というのが引っかかるところですが、「価値のある2週間」とする意見もあります。

たった2週間すら取得しづらい雰囲気が日本にはあるよねって話です。
法制度としては、日本は最も育休に対して手厚い制度を整えていることでも有名なんですけどね。
総理大臣の任命責任
例えば、「こんな休んでしまうようなタイミングで大臣に任命するのが悪い!」なんて意見が出てきます。これは言い換えると「育休取得する奴は昇進できない」と似ていることに気がつきます。どんな男性でも、育児休暇を取得して、それを周囲がサポートすればいいと思いますが。
もういっそパパ育休マニュアルがあればいい
育休期間によって、ステップアップシートみたいなもんを作って、できたらチェックしてく、みたいにしないとダメかもね。
夫婦で相談しながら、「これとこれは私がやるから」みたいな感じで話し合うだけでも効果的だと思うけどね。

仕事の押し付け合いになりそうだなぁ。
男性育児参加をデータで紐解く
デメリットを探すためにデータを漁るのもどうかと思いますが、気になるデータを随時更新していきます。
夫の家事時間は
夫の家事時間は壊滅的です。むしろ、よくこんなに家事をしないで家庭が壊滅しないなと、逆に感心するくらいです。

ママたちのバイタリティが半端ないね。
家事をするほど第二子が期待できる
厚生労働省の「第14回21世紀成年者縦断調査」の中にある、「子どもがいる夫婦の夫の休日の家事・育児時間別にみた、この13年間の第2子以降の出生状況」という調査でも、夫が6時間以上家事をする家庭では87.1%が第二子以降の子どもが生まれている。それが4時間以上6時間未満では79.7%、2時間以上4時間未満では59.2%と減少し、夫の家事・育児時間なしでは10%となっている。
https://www.fnn.jp/posts/00046792HDK/201906141730_KosukeNakanishi_HDK

6時間の家事って、どんな感じだ?

家事しない家庭だと、「これ以上こどもができると負担が大きすぎる!」になっちゃうんだね。
日本は異様に家事をしない?
「第4次男女共同参画基本計画」の調査でも、「6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(1日当たり)」では、日本は女性が家事・育児に7.34時間の時間を費やす一方で、男性は1.23時間と大きな乖離があり、アメリカ(女性5.40:男性3.10)、フランス(女性5.49:男性2.30)、ドイツ(女性6.11:男性3.00)、スウェーデン(女性5.29:男性3.21)と比べてみても、女性の比重が極めて高くなっていることが分かる。
https://www.fnn.jp/posts/00046792HDK/201906141730_KosukeNakanishi_HDK

男性が育児を手伝わない、ってのもあるけど、女性が異様に家事・育児をしている現状がすごいね。共働きの夫婦も含まれるわけでしょ?

これまでの時代なら、逆にそれでバランスが取れてた面もあるんだろうけどね。男は育児から追い出して、家庭を自分の天下にするみたいな。でも、核家族が増えて、家庭内のマンパワーが拡散して、共働きの必要性が高まるから保育園のような社会サービスも受けられなくなるという。。。
ただ、諸外国の基準に合わせて、夫がもう1時間家事をすれば解決するのかっていうと、ね。
日本の働く男性の家事現状
◆働く父親の家事時間 週平均は6.2時間 週に60時間以上働く人では4.8時間日本の働く男性の家事
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20191008.pdf#search=’%E7%94%B7%E6%80%A7+%E8%82%B2%E5%85%90+%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF’
週に、6.2時間ですからね。1日平均、1時間割り込みますからね。
家事内容がゴミ出しとか
全回答者(1,000 名)に、仕事がある日に行っている家事を聞いたところ、「ゴミを出す」(62.5%)が最も高く、次いで、「ゴミをまとめる」(43.1%)、「夕食の食器洗い」(37.3%)、「お風呂の掃除」(36.1%)、「洗濯物を干す」(33.6%)となりました。
もう、「仕事のついで」だから、家事カテゴリとも違うんじゃないかと突っ込みたくなる。

休みの日は「子供と遊ぶ」
割と、やっている部分もあると感じる一方で、「頑なにやらない人」はどんな人なんだと気になってしまう。

パタニティ・ハラスメントの現状

一位が収入が減った、なのは育児期間休業中のことかと思いますが、回答の意味合いとして「昇進・ボーナス」を含めたものもあると思います。
対象が育休取得者なので、個人的には1割未満の項目が多くて少し安心したところもあります。
保育園はパパのお迎えめっちゃ多い
データでも何でもありませんが、自分が育児参加して気づいたのは、「保育園の迎え、母親意外と少ない」ということ。
これは、田舎で「二世帯や近隣に祖父母が住んでいる」ことや、「農家などの兼業、商店街などで元々が小売」などの影響もあるんでしょうけど。意外と、お父さんのお迎えが多い。
仕事の電話しながら保育園のお迎えに来るパパも結構いるから、意識的にはだいぶ改革されている人たちがいるということはあると思います。
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