子供にお金を稼がせる記事ではありませんの悪しからず。
元々は、「子供に怒りすぎてつらい」ところから「世の中、子供を怒らなくちゃいけないことなんてそんなに多くない」という記事が生まれ、さらに「勉強しろっていう親のエゴ」という記事に繋がり、「親が勉強してないくせに勉強しろって言わなくちゃいけないツラミ」からさらに派生した記事になります。

勉強と比較するに妥当な金銭的価値
読みづらい見出しになってしまいましたが、もともと別記事の一部だったのを強引に切り出して単体の記事に仕立てているので無理が出てきてるだけです、すいません。
子供にお金で釣りながら勉強の必要性を伝えるなら
安易に塾や私立学校に通わせるなら、勉強のそもそもの経済価値を考え直そう、的なニュアンスを伝えたかったのですが、力尽きたので志半ばでやめます。気が向いたら書き足します。

今度は、子供に「勉強するとお金が増える」的な話で、机に向かわせる方法を考えていきます。
勉強とご褒美と報酬
勉強させるには「ご褒美」が一番というのは統計データで示されているのですが、この辺りは別の記事に書いた「学力の経済学」をご覧ください。人参は用意したほうが成績は伸びるし、にんじんの用意仕方で将来必要な能力も身につくよ、みたいなことがわかります。
勉強時間は時給1万円?
アベレージとして計算すると子供の勉強の時給は少なく見積もっても1万円以上と言えるのです。
https://iec.co.jp/media/corner/mathematical_viewpoint/08
まず、サクッとネットで調べると、勉強の金銭的な価値は、時給1万円らしいです。とはいえ、東大合格者と一般人の生涯年収を比較して、勉強時間で割っただけなので、全く正確ではありませんが。(一般人が勉強していないことになる)
知識を還元する仕事だと3,000円くらい?
私自身の経験で話すと、例えば私は自分の勉強したい内容を記事にすることでお金に変えますが、例えば医療系記事を一本書くと1万円だとして、記事に必要な文献検索を3時間ほどするので、この場合は1時間の勉強が3,000円になったとも言えます。
もちろん、調べることよりも書くほうが面倒なので、これほど単純な計算では対価は出せませんが。
つまり、例えば時給1,000円くらいは勉強に対して投じてもいい、という親の覚悟を示せば、自然と子供は勉強します。もしかしたら、塾代よりも安く済むかもしれません。
妥当な勉強に対する報酬
結論で言えば、子供をお金で釣って勉強させる場合に妥当な報酬は、「子供に勉強させる時間」と「勉強させたときに得られる経済効果」で導けそうな気もしなくはないですが、結局のところインセンティブの目的が「勉強させること」なので、子供がいくらなら勉強するかによって決まります。
大事なのはあくまでも勉強の習慣化
例えば、時給500円で1時間勉強するようにしようが、100点取ったら1万円あげるようにしようが、根本的な問題解決にはなりません。目的は、こどもが主体的に学ぶ姿勢を獲得すること。我々は、そのサポートをするに他なりません。
親からのお小遣いがなければ勉強できない、という状況を作っても仕方がないわけで。さらに、本来自分の勉強なのに報酬次第でモチベーションが増減されるのも親としては抵抗を感じるところ。
どちらかといえば、金銭的な報酬を設定するよりも、勉強を始めるための助走を手伝うだけでいいのかもしれません。例えば、勉強を習慣化するまでのモチベーションを保てればいいわけで、本人と相談して元々のお小遣いを目標達成に合わせて増減させるとか。
どれくらい勉強すれば、いくら稼げるのか
もう少しお金の話をします。勉強がお金を生むパターンを掘り下げてみます。
塾に通う費用対効果を考える
塾の費用対効果は簡単にわかります。塾の月謝総額が「合格」に見合っているかどうかを考えればいいのです。
ただ、「塾に行かない場合が不合格」とは限らないので、塾に行くことでどんなメリットがあるかを考えて、費用に見合うかどうかを見極めることが重要です。
「学習塾費」を学校種別にみると,幼稚園では公立約8千円,私立約2万7千円,小学校では公立約5万3千円,私立約25万3千円,中学校では公立約20万3千円,私立約15万3千円,高等学校(全日制)では公立約10万7千円,私立約12万9千円となっている。
https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf
塾のメリット
- テスト対策などのテクニックをプロから学べる
- 強制的に勉強する時間を確保できる
- 勉強するしかない環境を作りやすい
- 学習計画の指導もある
塾以外の学習補助
塾以外にも、家庭教師や通信教育による学習補助などが考えられます。ちなみに、私は「ちゃれんじ」も「Z会」も経験していますが、どれも長く続かなかったので何もコメントできません。そもそも、家庭学習に向かないのかもしれません。
大学卒業の価値を考える
大学に通わせることを有意義と考えられない場合に、大学卒業の効果を金銭的に考えてみるのもいいかもしれません。
大学卒業と高校卒業の違い
- 卒業する年齢(18才と22才以降)
- 希望できる職業・職種
- 就職率
- 生涯賃金
大学卒業が条件となる職業・資格
- 医師・歯科医師・獣医師(国家試験の受験資格で規定)
- 薬剤師(国家試験の受験資格で規定)
- 宇宙飛行士
- 教員免許関連(ただし短大などの教職過程でもOK)
- 大卒以上が応募条件の企業
思った以上に資格はなんとかなるようですが、医療系は専門職の中でも大学などの学科が指定されていることもあって大卒が必須です。宇宙飛行士は採用場所が限定されており、大卒規定があるようです。
ただ、やはり気になるのが、ほとんどの企業が総合職などで「大学卒業」を応募資格としていること。どこの大学でも応募はできますが、大学名を見るところは見ています。ただ、大学での学びを必要としてのことなのかは疑問。
資格の価値を考える
勉強する理由に、資格取得があると思います。資格を取得しないことには仕事にできない職種もあるため、収入に大きく影響する要因とも考えられます。逆に、履歴書を埋めるだけの資格になると、本当に必要なのかどうかは視覚云々というより本人次第になります。
儲かる資格例
- 弁護士
- 公認会計士
- 税理士
- 建築士
- 司法書士
- 行政書士
- 弁理士
- 医師
- 薬剤師
看護師はあげませんでした。女性の職業としては、という但し書きが必要なのと、実際、稼げませんからね。
勉強がお金を生む実例を示す
勉強時給制はブロガーならではの自分しか面白くないジョークなのですが、子供をやる気にさせる一つの方法ではあると思います。
先ほども申し上げましたが、脳の発達には偏りがあり、報酬系が成熟するのは定型発達でも少し遅めで、脳神経的にも未熟でありながら人生経験も少ない小中学生が将来の報酬に対して正しい行動を取るということの方がそもそも無理な話だったりします。
先程の勉強と報酬の話にもつながりますが、どうしても将来の報酬のために「今、現在の勉強の必要性」を理解させるなら、より具体的に、生々しいレベルで「子供にも明確に想像できるレベル」で勉強と報酬の関係性を説明する必要があります。
おそらく、子供は「生涯年収が1億円以上違う」と言われても、今1億円もらえないなら意味ないと感じるはずです。だから、「今、1億円もらうことができる方法」を子供に説明します。とはいえ、1億円稼ぐのは親でもしんどいので、まずは子供に「いくら欲しいか」を聞きます。あるいは、「何が欲しいか」でもいいと思います。
子供と一緒に稼いでみる
さて、じゃあ試しにいくら欲しいか聞いてみたいのですが、我が子は保育園児でまだ「お金」の概念もあやふやで20円とか言っちゃうので、小学生のお小遣い平均から導きます。
小学生のお小遣い平均
学年 | 最頻値 | 平均値 | 中央値 |
低学年 | 500円 | 1,004円 | 500円 |
中学年 | 500円 | 864円 | 500円 |
高学年 | 500円 | 1,085円 | 1,000円 |
https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/kodomo_chosa/2015/pdf/15kodomo.pdf
子供と一緒に5,000円を稼ぐことにする
多いのかどうかはちょっとわかりませんが、ここにふっかけて「5,000円」と答えたとしますか。中学生なら「5万円」くらい言いそうですが、ぶっちゃけ値段はなんでもいいです。
稼いでみる方法を考える
さて、小学生なら5,000円、中学生なら5万円稼ぐのは結構しんどいです。いや、情報商材とか売るなら「小学生でも簡単」とかでネットでの稼ぎ方を有料会員限定で教えたりするんでしょうけど、今回の本題はそこではない。
あまりお金儲けの方法をネットで検索させたくないと思うので、ここは調べるのは無しにしておきます。親自身が、お金の稼ぎ方を知らないと思うので、簡単にお金の稼ぎ方を説明すると、以下の通り。
基本的な需要と供給
- パンが欲しい人がいる
- 自分はパンを持っている
- パンを売って対価を得る
この場合、パンの代金が対価(収入)となります。パンの代金丸儲けですね。ただ、お気づきの通り、みんながパンを欲しがるわけではなく、自分もパンを持っているわけではない。さらに、収益を得るには、パンを入手するところから考える必要があります。
パン(需要)について考える
相手が小学生でも、中学生でも、欲しいものはあると思います。さらに範囲を広げて、「パパの欲しいもの」「ママの欲しいもの」「友達の欲しいもの」などを考えていきます。お金を稼ぐ基本は「需要を知る」ことです。
例えば、友達が自分の持っているおもちゃが欲しいとします。実際に売りはしませんが、その点に気づければステップを進めます。難しかったら、つまりそれが勉強すべき理由です。
パンの価値を考える
無事にステップを進めた子は、すでにある程度賢いような気はしますが、一応進めます。次に、需要に対して、例えば商品となるパンの価値を考えます。ここから、需要と供給のバランス、労力に見合った仕事なのかどうかを考えます。
例えば、自分が100円欲しくて、相手も100円でよければ取引成立です。誰も損はしていません。ただ、世の中にパンを持っている人はもっとたくさんいます。こちらは100円で売りたかったのが、相手も売りたくて80円に値下げすると自分のパンは売れないので、売るために考えなければいけないことが増えます。
パンを作る・手に入れる
パンの入手方法も考える必要があります。パンはどこかで買ってきてもいいし、自分で作ってもいい。自分のお店で、誰かに作らせてもいい。
ただ、どのパターンでも、「売るだけの価値」がなければ意味がありません。言い換えると、「仕入れや製造費よりも高く売らなければ利益にならない」ということです。
パンを売る
自分一人でやれば、作る時間も売りに行くことも考えなければいけない。100円のパンを売るために、バスに乗っていたら損をします。この辺りのことは「大人」でも理解していないことが多く、「原価程度まで値切れる」と本気で考えていたり、手間賃のことを考えずに契約を結ぼうとする方は結構、います。
パンの価値を高める
少しステップアップします。先日のコロナの時に、マスクの値段が大きく変動しました。いわゆる転売問題を考えると、子供にも理解はしやすいんじゃないでしょうか。
どうしても友達がNintendo Switchが欲しいと言っていたら、定価以上で売れるかもしれない。
この辺りの倫理的な問題にも触れられればいいのですが、あくまでもお金を稼ぐシミュレーションなので少し割愛します。
パンの価値を考えて、売るタイミングを変えたり、意図的に情報を流すことで、パンは思ったよりも高く売れます。あるいは、「どうしてもパンが欲しい人」を探して、利益を増やすという手もあります。
自分にとっての「パン」とは何なのか?
さて、例題として「パン」を売ることにしましたが、実際にこどもが実践する必要があるのは、「自分で用意できる、誰かの需要を満たすもの」ということになります。普通にパンを作ってもいいのですが。
例えば、友達が「宿題を手伝って欲しい」という要望があれば、100円で手伝ってあげれば収入は得られます。しかし、宿題を手伝ってほしいという友達がたくさんいる必要があるし、100円じゃ高いと怒る友達もいるでしょう。場合によっては、お金を稼ぐために友達を傷つける結果になるかもしれません。
街に出れば、自分が手助けすることでもっと幸せになる人がたくさんいるかもしれません。ただ、見ず知らずの人に助けを求める人は滅多にいません。
小学生が作ったものを喜んで買う人はいますが、多くの場合は「孫にお小遣いをあげる」気持ちで、小学生のものを買うのです。あるいは、また別の目的があるのかもしれません。需要を掴むのも大事ですが、継続できるものなのかどうかも考えなければいけません。
結局、何をするにも「考えること」が重要
勉強の必要性を伝えるページなので、マーケティングの細かい話は別の機会にしますが、雇用でも自営でも、まずは「自分が何であるか」を知る必要があります。そして、「自分の強みは何なのか」「自分の強みをお金に変えるにはどうしたらいいのか」と考え続ける必要があります。
さらに、自分だけではなく、周りを見渡す必要もあります。「他の人はどんなことをしてほしいんだろう」「そのために、どれくらいの犠牲を払えるのだろう」「自分が手伝うことで、どれだけ幸せになるだろう」「お金に換算したら」「どちらも幸せになれる対価のバランスは」など、考えるべきことは無限にあります。
これを学問に置き換えるなら、「哲学」「心理学」「社会学」「経済・経営・商学」などに当たりますが、本気でお金を稼ぐなら、ルールとして法律を学ぶ必要もあり、土地の文化や歴史を知っていれば需要や売り方の参考になるし、ものを開発するなら理系全般の知識はあって困りません。

たくさん売ることだけを考えると、狭い範囲で考えがちだけど、社会全体の幸福についても考えないと利己的な判断でいつか失敗する。少し昔なら民衆にバレなきゃありだったけど、今は民衆の中に伏兵がいると思った方がいい。
5,000円は稼げたのか
実際にやってもいいのですが、まずはシミュレーションで、例えばパパとママがお金を持っていて、子供のおもちゃを売ったり、あるいは「お手伝い」などを時間配分も考えながらプランを立てたりすれば、なんとなく5,000円を稼ぐというのがどれほど大変のなのかはわかると思います。
5万円を稼ぐべき中学生は、時給の話、雇用と自営業の関係なんかも織り交ぜられれば、自分の仕事について想像しやすいと思います。まぁ、親自身が何も考えずに雇用されているので、説明できないケースは多いと思いますが。
勉強とお金の話だった
金儲けシミュレーションに夢中になって忘れていましたが、子供にお金を稼ぐためには勉強が必要という話でした。このままだと、お金を稼ぐために友達を騙しかねないので、一度冷静になりましょう。安易に稼ぐにには、人を騙すのが一番ですからね。
勉強に必要性としては、経済・金融・経営論というよりは、「自分がパン=価値あるものを作ったり、売ったり、手に入れたりするためには勉強が必要」という主旨で書こうと思ったのですが、むしろ勉強しないでいかに人に「安いもの」を「高く売るか」に主眼を置くかに論点がすり替わりそうなのでやめます。

例えば、ココナラというスキルや知識を売るサイトがあるので、こちらの方が想像しやすいかもしれません。
子どもが例えば「自分で絵を描いて売る」と発想したとします。これ自体はいいこと。ただ、じゃあそれっていくらになるの、ということで単価を見ていく。プロレベルの絵で、アイコン制作なら3,000円くらいで依頼できるのですが、じゃあ、子供の絵はいくらで売れる?書いてて残酷ですが、想像はさせます。
安易に「売れる」と答える子も多いと思いますが、流石に世の中そんなに甘くない。子供は否定せずに、この3,000円とかで請け負っている人ですら、ほとんど売れないという事実だけ教えてあげましょう。
この辺り、イラストが好きな人は多く割とスキルの供給量が多いのに対して、必要としている人が少ない、みたいな先程のパンの売り方の話と合わせて伝えられるといいと思います。
次に、専門的な知識・スキルが必要な項目を例として見せます。親が何をさせたいのかによりますが、例えば算数が得意で「税理士」になったら、みたいな感じで「確定申告代行」が3万円だとか見せたらいいと思います。
ポイントは、あくまでも「勉強をしたらその分の対価を得られる」ということなので、ここが実感できる体験になれば、それでいいと思います。自分でも説明しながら少し苦しいなと反省しています。
子供でも稼げる職業
付録です。子供でも稼げる職業を探しておきました。こういう情報が欲しかった、という人のためのものです。
ポイント関連・アンケートモニター
これは、お小遣い程度ですが、ポイ活自体は子供でもできます。ただ、クレジットカードの契約などの条件があるものは自分でできないので、親の許可を得て親の名前で契約する手続き関連を代行で行う、という程度でやっていきます。
この情報自体が自分の中では不要なのですが、こどもがポイントサイトで広告クリックとかしているくらいなら、普通に勉強した方が将来賃金が上がります。
Webコンテンツ関連
いわゆる、動画やWeb記事などのコンテンツを制作する仕事です。これは、小学生でもできますし、なんだったら下手な大人よりも稼げる可能性はあります。
稼げるWebコンテンツ例
- 動画編集・ディレクティング
- Webライター
- アフィリエイト運営
- 電子書籍/note販売
- ライブ配信・YouTuber
Webコンテンツに関しては、大人も子供も関係なく、需要さえあれば稼げます。こどもが動画に出演するシーンが一番想像しやすいですが、友達を出演させて自分は裏方に回るという手もあります。あるいは、家族で協力して動画などのコンテンツ制作をする「家族運営パターン」も今後増えてきそうです。
スキルや小物販売
いわゆる「ココナラ」案件です。あるいは、せどりや自分で作ったものを売る、ということに近いかもしれません。
Webコンテンツ業が比較的「自己完結的な自営・フリーランス」的だったのに対して、お客さんとのやりとりが必要になるのでぐっと難易度は上がります。
自分が未成年であることを公表する必要はありませんが、世の中には性別を問わず未成年と接点を持ちたいという方はいます。売れるからと接客をしていると事件に巻き込まれる可能性もあるので、接客部分に関しては親が仲介する方が堅実だと思います。
稼げる販売例
- ココナラ
- ネットオークション系
- フリマ系
- せどり
コメント
「学ぶ 接客 18」に関する最新情報です。
株式会社クリーク・アンド・リバー社は、2024年2月19日から開講する「初心者でもOK おもてなし精神を学ぶ宿泊サービス・接客スタッフ養成科B-18」の受講生を募集しています。このコースは、ホテル接客に必要な基礎知識、英語、ホスピタリティをオンラインで学ぶことができ、3か月間のプログラムです。コースでは、接客の技術やコミュニケーション能力を習得し、就職支援も行われます。受講料は無料ですが、教科書代や通信費は自己負担となります。ハロートレーニング制度に基づく公的な職業訓練であり、求職者支援を目的としています。興味のある方は、募集期間内に申し込みを行ってください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003883.000003670.html