インチュニブは2017年に日本でも発売が開始された新薬です。作用機序が、これまでのADHD治療薬と異なるため、治療が奏功しなかった患者にも知ってもらいたい情報をまとめていきます。
2019年から、部分的に大人の内服も始まっています。基本的にはADHD患児が主となっていますが、今後、治療法はさらに拡大していくかもしれません。
インチュニブとは
インチュニブはADHDの治療薬です。
インチュニブは、薬剤名、というか商品名みたいなもので、薬の一般名としてはグアンファシン塩酸塩と言います。塩野義製薬とシャイアージャパン株式会社の共同開発により商品化されました。
グアンファシン塩酸塩
グアンファシン塩酸塩の概要です。
グアンファシンとは何ぞや
グアンファシン徐放剤(商品名インチュニブ)が、2017年3月に子供に対して認可された。非中枢神経刺激薬で、α-2アドレナリン作動薬に分類される。
グアンファシンの作用機序
https://medicalnote.jp/contents/171115-003-RE
薬の作用機序をみていると、なんでよくなるのか余計にわからなくなるね。
機序はまだ未解明だが、患者の低下している前頭前皮質の後シナプス性アドレナリンα2受容体に作用し、多動性・衝動性を改善するとしている。延髄ではアドレナリン2A受容体の刺激によって、交感神経を抑制し血圧が下がることが知られており、この作用を持つグアンファシンやクロニジンは高血圧治療薬であったが、以前よりADHD治療にも使われることがあった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A8%E6%84%8F%E6%AC%A0%E9%99%A5%E3%83%BB%E5%A4%9A%E5%8B%95%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3
インチュニブの効果が期待される人
ADHDの中でも、多動型、衝動型に効果があるとされています。
作用機序がわかりきった薬剤ではないので確定的なことは言えません。
不注意型とは違い、多動性・衝動性が強いADHDの場合は、コンサータのようなドーパミン増強よりも、ストラテラに近いノルアドレナリンの調整の方が必要であること、かつ交感神経の働きを抑えることで生活がしやすくなる(落ち着く効果がある)と実感しやすいのかもしれません。
インチュニブが他の薬と違うところ
徐放剤だから噛まない
インチュニブは特殊なカプセル構造で、少しずつ薬剤が体内に吸収されるように作られています。
インチュニブは、特に小児領域で使用されることもあり、つい「噛んでしまう」子どもがいます。後述しますが、急激に血圧が下がったりする可能性もあるため、内服するときは噛まずに飲み込むように、ご家族の方も注意いただけると良いと思います。
作用する場所が違う
コンサータやストラテラと異なり、情報伝達物質を受け取る側のシナプスを調節することで脳内の情報伝達を増やす作用があるとの仮説が立てられています。
インチュニブは神経伝達物質を増やすのではなく、情報を受け取る側の機能を調節することから非刺激治療薬と呼ばれます。
血圧との関連
グアンファシンはもともと降圧剤として開発された薬剤でした。ただ、血圧を下げる効果が期待されるほどではなかったので、ADHDの治療薬として再開発された、という経緯があります。
薬物併用に注意が必要
以下の薬物との併用は危険な場合があります。必ず処方医と薬剤師と相談の上、内服方法を検討すべきです。
併用が危険とされる薬物や食品
- 中枢神経抑制剤(作用増強)
- インチュニブの血中濃度を通常よりも上げる可能性のある薬(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン など)
- インチュニブの血中濃度を通常よりも下げる可能性のある薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン など)
- 血圧を低下又は脈拍数を減少させる作用のある薬(降圧剤,ジギタリスなど)
- バルプロ酸(バルプロ酸の血中濃度が増加する可能性がある)
- アルコール(増強作用)
- グレープフルーツジュース(副作用増強)
血中濃度は保ちたい
内服忘れしやすいADHD患者ですが、インチュニブに関しては血圧にも影響するため、血中濃度が大きく変わるような用法は避けるべきです。
- 忘れたからまとめて飲んだ
- 効果がないから飲まないようにした
- ADHD患児が誤って(わざと)大量服薬した
など、自己判断や管理ミスで用法用量が変わることで、血圧変動などの重大な副作用が生じる可能性あるので注意が必要です。
心疾患のある患者さんは適応が難しい
インチュニブには血圧を下げる副作用があり、特に房室ブロック(第 2 度、第 3 度)がある場合は禁忌とされています。
成人にも適応
2019年、塩野義製薬より成人適応に追加する承認申請を行い、適応追加による一部変更が承認されました。
https://www.takeda.com/ja-jp/announcements/2019/–1mg3-mg
インチュニブの服用方法
では、実際にインチュニブを内服する場合の情報をまとめておきます。とはいえ、あくまでも基本的な情報にとどまるので、服用方法については担当の医師と十分に相談してください。
インチュニブの用法・用量・効果発現
服用回数
1日1回
服用開始からインチュニブの効果が出るまでの期間
1~2週間
インチュニブの効果の持続時間
24時間
インチュニブの用量
18歳未満の患者
通常、18歳未満の患者には、体重50kg未満の場合はグアンファシンとして1日1mg、体重50kg以上の場合はグアンファシンとして1日2mgより投与を開始し、1週間以上の間隔をあけて1mgずつ、下表の維持用量まで増量する。
なお、症状により適宜増減するが、下表の最高用量を超えないこととし、いずれも1日1回経口投与すること。
体重 | 開始用量 | 維持用量 | 最高用量 |
17kg以上25kg未満 | 1mg | 1mg | 2mg |
25kg以上34kg未満 | 1mg | 2mg | 3mg |
34kg以上38kg未満 | 1mg | 2mg | 4mg |
38kg以上42kg未満 | 1mg | 3mg | 4mg |
42kg以上50kg未満 | 1mg | 3mg | 5mg |
50kg以上63kg未満 | 2mg | 4mg | 6mg |
63kg以上75kg未満 | 2mg | 5mg | 6mg |
75kg以上 | 2mg | 6mg | 6mg |
18歳以上の患者
通常、18歳以上の患者には、グアンファシンとして1日2mgより投与を開始し、1週間以上の間隔をあけて1mgずつ、1日4~6mgの維持用量まで増量する。
なお、症状により適宜増減するが、1日用量は6mgを超えないこととし、いずれも1日1回経口投与すること。
開始量に注意
用量については、欧州、米国では、重大な副作用である失神、低血圧、徐脈、傾眠、鎮静のリスクが、曝露量依存的に認められたことから、開始用量は体重によらず1mgに統一されています。
https://www.min-iren.gr.jp/?p=37104
しかし国内では、短期間で維持用量まで到達させるために、体重50kg以上の小児では開始用量を2mgとしています。投与開始初期のバイタル変動には十分注意が必要ですし、中止の場合も血圧上昇、頻脈に注意しながら減薬することが必要です。また本剤は徐放製剤であることから、噛んだり、割ったりせずに服用するよう指導も必要です。
インチュニブの副作用
インチュニブの副作用です。「なんか変だな」と感じたら、副作用の可能性もあるので、担当医に報告し、対処方法を検討しましょう。
血圧低下
先述の通りですが、インチュニブはもともと血圧を下げる効果をもつ「降圧剤」として開発されています。血圧が下がることで、以下のような症状が起こる可能性があります。
血圧低下の症状
- 頭痛
- 徐脈
- ふらつき
- めまい
- 立ちくらみ
- 失神
心疾患には十分に注意を
特に、先天性にせよ後天性にせよ、心疾患をもつ患者・患児の場合は必ず医師や薬剤師に情報共有をお願いします。だいたい、お薬手帳を見れば既往もわかるのですが、それでも家族や本人がしっかりと伝えることが、治療を安全に進めるためにも効果的です。
眠気
インチュニブを内服すると、多くの方(約半数)が眠気が増強したと感じるそうです。
コメント
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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000553.000006776.html